F速

  • 会員登録
  • ログイン

【F1第16戦予選の要点】アップデートは外れたのか。特殊なセパンで苦しむメルセデス

2026年10月3日

 マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催された2026年F1第16戦バーレーンGP予選で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、シーズン開幕から16戦目にして今季初ポールポジションを獲得した。

 ここまでマイアミ、モナコ、ベルギーで2番グリッドを獲得しているものの、いずれもアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)にポールポジションを奪われている。それだけに、「ここまで頑張ってきて、やっと獲れた。シーズン前半(の苦戦)を思えば、最高だよ」という予選後のコメントは、フェルスタッペンの率直な心情吐露だったに違いない。

 一方、この予選での最大の敗者はメルセデス、なかでもジョージ・ラッセルだろう。

 メルセデスはセパンにて、フロアやリヤサス、エンジンカウルなど、7項目に及ぶ大幅アップデートを投入した。主に車体後部のダウンフォース向上を狙ったものだろう。しかし予選ではアントネッリが4番手、ラッセルは8番手に終わった。初日のフリー走行2回目はもっとひどく、ラッセルは7番手、アントネッリは8番手が精一杯。ラッセルは「タイヤが持たない」、アントネッリは「ぜんぜんグリップがない」と、まともに走れない状態だった。

 それでも予選は4番手と8番手、ある程度は立て直したと言える。しかし、ラッセルが予選で2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)以下に0.8秒もの大差をつけ、ポール・トゥ・ウィンを飾った1週間前のアゼルバイジャンGPからすれば、まさに天国と地獄だ。

 とはいえ、メルセデスのアップデートが外れたと言い切るのは、時期尚早だろう。ここセパン・インターナショナル・サーキットは、非常に特殊なコースだ。路面温度が60度近くと超高熱の上に、路面も荒れている。そのためタイヤのオーバーヒートと、デグラデーション(性能劣化)が、他のサーキットよりも発生しやすい。

 さらに今季のメルセデス『W17』は、タイヤを効率よく作動させる温度域がライバルたちより狭いと言われる。さらに、ウインドウから相対的に外れやすく、そうすると急激にグリップを失うか、熱が入り過ぎてしまう。さらにアップデートが、逆効果になった可能性もある。

 メルセデスは、「アップデートは正常に機能している」としている。高熱かつ路面の荒いセパンでリヤのダウンフォースが増えた場合、タイヤは簡単に熱ダレを起こしてしまう。事実ラッセルも、「アップデートで得たはずのものが、タイヤのオーバーヒートで相殺されてしまった」と初日に語っていた。

 ラッセルは、リヤの安定感を求めるドライビングスタイルとされる。Q3最後のアタック、ターン11でのミスが典型的だが、この週末のメルセデスは、ラッセルにとってさぞ運転しにくいクルマだったに違いない。

 一方、フェルスタッペン陣営は予選一発だけでなく、決勝レースのペースにも大きな手応えを感じているようだ。初日のフリー走行2回目を唯一ミディアムタイヤ1セットで13周のロングランをこなし、ソフトタイヤでより短いスティントだったランド・ノリス(マクラーレン)やルクレールと同等か、より速いペースだった。

 前戦アゼルバイジャンGPでも、圧勝するはずだったラッセルに最後は0.196秒差まで迫ったフェルスタッペン。今季初ポールポジション獲得に続いて、この男は今季初優勝までも持ち帰るかもしれない。

(取材・文 柴田久仁夫)



(Text:Kunio Shibata)


レース

10/9(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
10/10(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
10/11(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※シンガポールGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ340
2位ジョージ・ラッセル238
3位ルイス・ハミルトン229
4位マックス・フェルスタッペン221
5位シャルル・ルクレール215
6位ランド・ノリス201
7位オスカー・ピアストリ138
8位アイザック・ハジャー97
9位リアム・ローソン75
10位ピエール・ガスリー41

チームランキング

※シンガポールGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム578
2位スクーデリア・フェラーリHP444
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム339
4位オラクル・レッドブル・レーシング332
5位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム100
6位BWTアルピーヌF1チーム68
7位TGRハースF1チーム30
8位アウディ・レボリュートF1チーム23
9位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム12
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム7

レースカレンダー

2026年F1カレンダー
第17戦シンガポールGP 10/11
第18戦アメリカGP 10/25
第19戦メキシコGP 11/1
第20戦サンパウロGP 11/8
第21戦ラスベガスGP 11/21
  • 最新刊
  • F速

    2026年10月号 Vol.4 2026後半戦展望号