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フェラーリのモンツァ不振で“反バスール派”メディアが集中砲火。代表の解任求める記事も

2026年9月11日

 フェラーリがホームグランプリのF1イタリアGPで自壊したことで、フレデリック・バスール代表への攻撃の機会を常にうかがっている“反バスール派”にとっては、彼の解任を求める絶好の機会となった。

 イタリアGPでシャルル・ルクレールは2周目にリタイア、ルイス・ハミルトンはオープニングラップでのルクレールとのバトルにより後退した結果、決勝6位と、フェラーリは悲惨な結果に終わった。翌日のイタリアの新聞やウェブサイトには、バスールのリーダーシップを批判する記事があふれた。ハミルトンのコメントは、バスールがドライバーたちを掌握できていない証拠として利用され、予選Q2終盤に両ドライバーが敗退しかけた原因のパワーユニット(PU)の問題まで、バスールの責任にされた。

シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトン(フェラーリ)のバトル
2026年F1第13戦イタリアGP シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトン(フェラーリ)のバトル

■ビノット解任以来くすぶる遺恨

 一部イタリアメディアとバスールの状況について、ここで説明しよう。少数ではあるものの影響力を持つ元F1担当イタリア人記者のグループは、バスールがマラネロにやって来たその日から、彼に対する批判キャンペーンを続けている。彼らの中には40年以上にわたってグランプリを取材してきた記者もいる。彼らは、約20年かけてフェラーリ内部で出世し、チーム代表の座に就いたマッティア・ビノットを、いわば身内のようにみなしているため、彼の解任に強い反感を抱いたのだ。

 彼らは長年フェラーリとの関係のなかで特権を与えられていたが、バスールは、着任後すぐにそれを打ち切り、チームの内部情報が彼らにリークするのを阻止するために力を尽くした。そのことも彼らの怒りをいっそう増幅させた。その結果、彼らは過去4年間にわたり、フェラーリで何か問題が起きるたびに、それを利用してバスールを攻撃し、彼の解任を求め続けてきた。

■すべてをバスールの責任にする一部メディア

 イタリアGP決勝翌日の報道では、ターン1への進入でハミルトンがルクレールに対して取った走行ラインを批判する者もいれば、ターン2でチームメイトに一切スペースを与えなかったとしてルクレールを非難する者もいたが、結局のところ、彼ら一派の主張では、すべての責任はバスールにあった。

 彼らは「ピットウォールでは何の決定も下されていない。なぜなら、どの決定もミスにつながる可能性があるからだ」と主張。バスールがドライバーたちと戦略について話し合うのはレース後だけで、レース前には行わないという指摘まで出た。ハミルトンがターン1に向かう際、ルクレールの後ろにとどまるよう指示されなかったのはなぜなのか、という疑問まで呈されたが、レーススタートから5秒後に即座にチームオーダーを出すことなど不可能だろう。

 記事の中には、フェラーリ会長ジョン・エルカーンに対し、直ちにフェラーリの状況を掌握してバスールを解任するよう要求するものまであった。また、バスールは4年も与えられながら、マラネロにタイトルをもたらせていないと非難する記事もある。ルクレールとハミルトンが常にバスールへの支持を表明しているにもかかわらず、反バスール派はチーム代表を交代させて、ゼロから出直すべきだと主張しているのだ。

ルイス・ハミルトン(フェラーリ)とチーム代表フレデリック・バスール
2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGP 優勝したルイス・ハミルトン(フェラーリ)とチーム代表フレデリック・バスール

 バスールはスクーデリアに加入して以来、イタリアの人々が望むような結果が出ない場合はすぐさま銃殺隊の前に立たされるような状況の中で過ごしている。彼はすでにその事態には慣れており、フェラーリが次に優勝しさえすれば、こうした批判は収まるということは理解しているはずだ。



(text : GrandPrix.com)


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