F速

  • 会員登録
  • ログイン

歓喜の涙。アントネッリが19番手から母国初優勝。角田裕毅は10位で今季初入賞【決勝レポート/F1イタリアGP】

2026年9月7日

 9月6日(日)、2026年F1第13戦イタリアGPの決勝レースが行われ、19番グリッドスタートのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が今季7勝目/通算7勝目、そして母国グランプリ初優勝を飾った。2位にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。

 今季2度目の代役参戦となった角田裕毅(レーシングブルズ)は暫定10位もレース後の審議対象となっている。ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載するアストンマーティン勢は2台ともリタイアとなった。

追記:角田の審議は「それ以上の措置は講じない」と判断され、お咎めなしとなった。

 イタリアGPの舞台は超高速コースのモンツァ・サーキット。タイヤ選択は分かれ、トップ10グリッドのうち6台はミディアムタイヤ(イエロー/C4)を選択。残る4台、3番グリッドのシャルル・ルクレール(フェラーリ)、4番グリッドのルイス・ハミルトン(フェラーリ)、5番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、10番グリッドのガブリエル・ボルトレート(アウディ)はソフトタイヤ(レッド/C5)をチョイスした。

 53周の決勝は気温32度、路面温度56度、湿度40パーセントというコンディションでスタートを迎えた。ポールシッターのピエール・ガスリー(アルピーヌ)が第1シケインを難なく通過し、2番手にラッセルが続く。その背後ではルクレールとハミルトンがサイド・バイ・サイドとなるなか、ターン2に向けてアウト側のラインをとったハミルトンはグラベルに押し出されるかたちとなり、11番手まで後退してしまう。

 高速モンツァの戦いはエネルギーマネジメントの差が戦局に大きく影響する。2周目の第1シケインでラッセルとルクレールがガスリーを続けてパスし、ラッセルがラップリーダーの座を掴む。ただ、ガスリーはターン3でルクレールを抜き返し、2番手に復帰する。

 ルクレールは続く2周目のターン8(アスカリ)でフェルスタッペンにかわされ4番手に後退する。その直後、最終ターン11(クルバ・アルボレート)でバランスを崩したルクレールは単独スピンからバリアに激しくクラッシュ。ルクレールは自力でクルマを降りたが、タイヤバリアが広範囲に損傷し、レースは4周目を迎えたところで赤旗中断となった。

 タイヤバリア修復のため、30分以上の中断に。レースは5周目にスタンディングスタートで再開されることになった。

 リスタート時の順位とタイヤは、首位ラッセル(ハード)、2番手ガスリー(ハード)、3番手フェルスタッペン(ミディアム)、4番手フランコ・コラピント(アルピーヌ/ハード)、5番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン/ハード)、6番手ランド・ノリス(マクラーレン/ハード)、7番手アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ/ハード)、8番手ハミルトン(ミディアム)、9番手オリバー・ベアマン(ハース/ハード)、10番手エステバン・オコン(ハース/ハード)となった。

 なお、15番グリッドスタートの角田はハードタイヤ(ホワイト/C3)でスタートを迎え、19番手スタートのアントネッリに先行されるも、カルロス・サインツ(ウイリアムズ)をかわしたこともあり14番手。赤旗の間にミディアムタイヤに履き替えてリスタートに向かった。

 ただ、角田が自分はグリッドボックス位置を見誤ってしまう。直前にステアリングを切って正しい位置に進むも、グリッドボックスに斜めでストップするかたちに。これでエクストラフォーメーションラップ導入となり、6周目に再開された。

 4番手コラピントが抜群の蹴り出しでフェルスタッペンをパスし、ラッセル、ガスリーに続く3番手に浮上する。ただ、コラピントはターン7で大きくコースオフし、一気に16番手まで後退。一方、角田もリスタートが良く、7周目にはニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ/ハード)をかわし入賞圏内の10番手まで浮上した。

 コラピントのコースオフで3番手に返り咲いたフェルスタッペンは、7周目のターン11でガスリーをかわし2番手に浮上。また、角田はベアマンを攻略し、9周目には9番手の座を掴む。

 10周目にはハミルトンがガスリーをかわし3番手に浮上。ガスリーは10周目後半にピアストリ、アントネッリに続けてオーバーテイクを許し、一気に6番手までポジションを下げた。

 そんななか、11周目にはファステストペースで飛ばす2番手フェルスタッペンが、首位ラッセルの背後に着いた。12周目のターン1でラッセルをパスしたフェルスタッペンがラップリーダーに浮上。さらにその後方ではピアストリとアントネッリが続けてハミルトンをかわす。続けて13周目、アントネッリはピアストリをかわし3番手に浮上する。

 14周目、ターン1から第2シケインにかけてフェルスタッペンとラッセルがサイド・バイ・サイドのバトルを展開。その間にアントネッリはラッセルの背中につき、15周目には3台が数珠繋ぎとなる。

ジョージ・ラッセル(メルセデス)を先頭とする首位争い
2026年F1第13戦イタリアGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)を先頭とする首位争い

 15周目のターン3でラッセルがフェルスタッペンをかわし首位に返り咲く。アントネッリは16周目にフェルスタッペンを抜き、メルセデスのワンツーがここで実現。ただ、勢いは母国GP初優勝を狙うアントネッリにあった。

 18周目のターン1でアントネッリがラッセルをパスし、19番グリッドからラップリーダー浮上を果たした。ただ、トップ3台は団子状態のままであり、エネルギーマネジメント次第で順位が前後する状況には変わりなかった。

 アントネッリとラッセルはときに順位を入れ替えつつ、レースをリードする。チームメイトバトルにしては過激なサイド・バイ・サイドもあり、トト・ウォルフの心労が心配される状況に。3番手で2台を追うフェルスタッペンは様子見状態に。

 そんななか、アントネッリに対しチームから「ヨーヨーはやめてフェルスタッペンとのギャップを広げよう」と無線が飛ぶが、アントネッリは「僕が後ろでいいってこと?」と返す。ラッセルに対しても、フェルスタッペンとのギャップを広げよとの指示が飛ぶ。

 チームからの指示でヨーヨーゲームを止めたラッセルはペースを上げる。26周目の第1シケインでは2番手アントネッリがオーバーシュートする場面もあったがポジションは死守。メルセデス2台は徐々に、確実に3番手フェルスタッペンとのギャップを広げた。

 28周目、ランス・ストロール(アストンマーティン)がターン2でマシンを止めバーチャル・セーフティカー(VSC)導入に。このVSC中に上位勢では2番手アントネッリ、3番手フェルスタッペンがタイヤを交換。これで上位オーダーは首位ラッセル、2番手ピアストリ、3番手ハミルトン、4番手ノリス、5番手ガスリー、6番手アントネッリ(新品ミディアム)、7番手フェルスタッペン(新品ハード)、8番手リンドブラッド、9番手角田、10番手コラピントに。

 VSC中にタイヤ交換をしなかったラッセルは「僕は損じゃない?」と無線を飛ばす。その言葉のとおり、ニュータイヤを得たアントネッリは凄まじいペースで31周目にノリスをかわし4番手に浮上する。さらに、ハミルトンが35周目のターン1をオーバーシュートし、ターン3でアントネッリが3番手に浮上する。

 そして、アントネッリは37周目のターン1でピアストリをオーバーテイクし、2番手に返り咲いた。29周目のタイヤ交換直後、14秒あったラッセルとアントネッリのギャップは、この37周目時点で8.5秒まで縮まっていた。さらに、39周目にはフェルスタッペンがピアストリをかわし3番手に復帰する。

 41周目、コラピントが第2シケインで角田をオーバーテイクし9番手に浮上。これで角田は10番手に後退する。11番手ボルトレートは角田よりもいいペースで周回していたが、2台の間には8秒のギャップが開いていた。

 ラッセルは40周以上同じハードタイヤで走行するも、1分25秒台前半をキープする巧みな仕事ぶりを披露。ただ、アントネッリは毎周1秒近くギャップを縮め、47周目に1.4秒差、48周目を迎えた時点で0.9秒差まで接近した。

 オーバーテイクモードを使用したアントネッリはアスカリでテール・トゥ・ノーズに。続く49周目のターン1でアントネッリが仕掛けると、ラッセルがオーバーシュート。ただ、ターン2ではアントネッリがグラベルに大きくはみ出し、ここでは順位変わらず。2台の戦いは仕切り直しとなった。

 ただ、50周目のアスカリでアントネッリがラッセルをオーバーテイク。イタリアGPでイタリア人ドライバーの勝利が目前に迫り、イタリア人ファンは大歓声を贈った。

 大歓声のファイナルラップとなった53周目を終え、アントネッリが19番グリッドから今季7勝目/通算7勝目、そして母国グランプリ初優勝を飾った。2位ラッセル、3位フェルスタッペンという表彰台の顔ぶれが続いた。なお、ファステストラップはアントネッリがファイナルラップに記録した1分23秒504となった。

 以下、4位ピアストリ、5位ノリス、6位ハミルトン、7位ガスリー、8位リンドブラッド、9位コラピント、10位角田までがポイントを獲得。角田は今季初入賞となったが、グリッドボックスからはみ出し、リスタートやり直しの要因となった件について、レース後審議される。ホンダPUを搭載するアストンマーティン勢は2台揃ってリタイアとなった。

追記:角田の審議は「それ以上の措置は講じない」と判断され、お咎めなしとなった。

 次戦となる2026年F1第14戦スペインGPは、9月11〜13日に新設コースの『マドリンク』で開催される。誰もが初めてのコースで、どのような戦いが繰り広げられるだろうか。



(Text:autosport web)


レース

10/9(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
10/10(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
10/11(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※シンガポールGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ340
2位ジョージ・ラッセル238
3位ルイス・ハミルトン229
4位マックス・フェルスタッペン221
5位シャルル・ルクレール215
6位ランド・ノリス201
7位オスカー・ピアストリ138
8位アイザック・ハジャー97
9位リアム・ローソン75
10位ピエール・ガスリー41

チームランキング

※シンガポールGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム578
2位スクーデリア・フェラーリHP444
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム339
4位オラクル・レッドブル・レーシング332
5位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム100
6位BWTアルピーヌF1チーム68
7位TGRハースF1チーム30
8位アウディ・レボリュートF1チーム23
9位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム12
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム7

レースカレンダー

2026年F1カレンダー
第17戦シンガポールGP 10/11
第18戦アメリカGP 10/25
第19戦メキシコGP 11/1
第20戦サンパウロGP 11/8
第21戦ラスベガスGP 11/21
  • 最新刊
  • F速

    2026年10月号 Vol.4 2026後半戦展望号