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「角田の復帰と同じくらい育成ドライバーの活躍が楽しみ」若手の台頭に期待するレーシングブルズ【代表のコメント裏事情】

2026年9月2日

 2026年F1第12戦オランダGPでドライバーを変更したレーシングブルズ。いまから3年前のアルファタウリ時代の2023年にも、レーシングブルズはオランダGPでドライバー変更を行っている。そのときは、ダニエル・リカルドがフリー走行でケガをしたのに伴い、リザーブドライバーだったリアム・ローソンが土曜日以降、ステアリングを握った。

 今回は自分たちのチームのドライバーにアクシデントが発生したのではなく、姉妹チームのレッドブルのアイザック・ハジャーがトレーニング中にケガをしたため、レッドブルとレーシングブルズ間でドライバー人事が行われたのに伴う変更だった。ハジャーの代わりにレッドブルに移ったのがレーシングブルズのリアム・ローソン。そのローソンの抜けた穴をリザーブドライバーの角田裕毅が埋めることとなった。

【代表のコメント裏事情】
2026年F1第12戦オランダGP 角田裕毅(レーシングブルズ)

 オランダGPの金曜日に開かれた国際自動車連盟(FIA)による記者会見出席した、レーシングブルズで最高経営責任者(CEO)を務めているピーター・バイエルは、その経緯を次のように語った。

「ケガのことを知ったのはオランダGPの前の週の終わり頃だった。その後、当然ながら電話が鳴り始め、数件の電話があった後、週明けの火曜日に、オランダGPに向けてどのような布陣で臨むのかについての決定が下された。正直なところ、こうした事態は望ましくないものの、モータースポーツでは常に起きうる問題。どのように対応すべきかはわかっていた。いわゆる『チェックリスト』のようなものが準備されており、それに従った。最大の難所は、ユウキの移動計画だった。なぜなら、火曜日の段階でユウキはまだギリシャにいたので、イギリスにあるシミュレーターで走らせるために、急きょ旅行を中止させて、すぐにイギリスへ向かわせなければならなかったからだ」

 さらにチームが全力で角田をサポートしていた様子を、バイエルは次のように説明した。

「アレックス(・フートン/広報部長)と広報チームは、ユウキがドライビングに集中できるよう、メディア対応を最小限にとどめてくれた。それは一般のメディアだけでなく、我々のソーシャルメディアチームに対しても同様で、通常であれば30分のところを10分しか時間を割かないことを受け入れてもらっていたほどだった」

【代表のコメント裏事情】
2026年F1第12戦オランダGP FIA会見 左からジェームズ・ボウルズ代表(ウイリアムズ)、ピーター・バイエルCEO(レーシングブルズ)、小松礼雄代表(ハース)

 さて、レッドブルとレーシングブルズは、火曜日にドライバー変更を発表したのだが、アービッド・リンドブラッドは候補に挙がっていなかったのか。バイエルはこう語る。

「挙がっていなかった。というのも、彼はまだルーキーシーズン。このサーキットを走ったこともない。だから我々は、彼には自分のパフォーマンスに集中してほしかったので、その件についての話し合いはなかった」

 時間がないなかで下されたレッドブルとレーシングブルズの決定は、結果的に成功。ローソンはレッドブルで初ポイントを獲得し、古巣からF1に復帰した角田は11位完走を果たした。交代したドライバーがいいパフォーマンスを披露したことはよかったが、シートの数には限界がある。

 オランダGP開幕直前にマックス・フェルスタッペンのレッドブル残留が発表されたため、レッドブルとレーシングブルズで残るシートは3つ。これを現在レギュラードライバーのハジャー、ローソン、リンドブラッドと、リザーブドライバーの角田の4人で争うこととなった。さらにレッドブル・ジュニアチームにはFIA F2に参戦しているニコラ・ツォロフというブルガリア人がいる。レーシングブルズのバイエルにとっては、頭が痛いところだろう。

ニコラ・ツォロフ
レーシングブルズのTPCに参加したニコラ・ツォロフ

 だが、バイエルは自分たちと契約しているドライバーが活躍することは「悩み」ではないという。

「先ほども言ったように、アービッドもリアムも素晴らしい仕事をしている。リアムは現在、ドライバーズランキングで9位につけており、予選でもレースでも素晴らしいペースを見せている。ニコラについても同様で、彼はF2で素晴らしい仕事をしている。オランダGP後にはイタリアのイモラで行うTPC(Testing of Previous Cars/旧型車テスト)に彼を起用する予定だ」

「みんなレッドブルのドライバーだから、彼らがほかのトップチームに行くことは我々にとってもチャンスだ。それこそが、レーシングブルズとしての我々の仕事の一部だと思う。我々はグリッド上で最大の育成拠点だ。長年にわたり20人以上のドライバーを育成してきた。我々は、ユウキがマシンに戻るのを楽しみにしているのと同じくらい、自分たちが育てたドライバーが活躍する姿を見るのを楽しみにしている」

 レッドブルとレーシングブルズは、今週末のイタリアGPのドライバーラインアップをまだ発表していない。バイエルが「自分たちが育てたドライバーが活躍する姿を見るのを楽しみにしている」のと同様、私たちはイタリアGPのドライバーラインアップ発表を楽しみにしている。



(Text : Masahiro Owari)


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