F速

  • 会員登録
  • ログイン

ドライバビリティ問題を最小限に抑えるため、王道の戦略を外れたアロンソ。タイヤ管理のスキルが光る/F1 Topic

2026年8月25日

 2026年F1第12戦オランダGPのレースを終えてミックスゾーンにやってきたフェルナンド・アロンソに聞きたいことがあった。それは、エンジンのドライバビリティに課題を抱えた状態で、どうやってタイヤをマネージメントして、1ストップ戦略を敢行することができたのか、ということだ。

F1 Topic
2026年F1第12戦オランダGP レース後、ミックスゾーンで取材を受けるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 エンジンのドライバビリティとは、ドライバーがアクセルを踏み込んだとき、トルクがその通りに出ているかどうかということ。アクセルを踏んだ通りにトルクが出ていれば、ドライバーはトラクションをコントロールしやすく、ドライバビリティのいいエンジンとなる。

 しかし、ドライバーがアクセルペダルを一定に保って踏み続けてコーナーを曲がっているときに、突然ポンとトルクが出ると、ドライバーは押し出され、走行ラインを外してしまう。そうなると、タイヤは滑り、デグラデーション(劣化)が大きくなる。にもかかわらず、アロンソはその状態で1ストップをやり遂げただけでなく、9位に入賞した。

「どうやってタイヤをマネージメントしたのか?」とアロンソに直接尋ねると、アロンソはひと言、こう答えた。

「僕は優れたドライバーだからね」

 アロンソが優れたドライバーであるに異論はない。しかし、今回の1ストップ作戦を成功させたのには、アストンマーティンが採った優れた戦略が関係していた。それは、前戦ハンガリーGPに続いてオランダGPでもアップデートしたマシンを、できるだけ前方にマシンが走行していないクリーンエアで走らせ、ダウンフォースをしっかりと発生させる状態で走行することだった。

 スプリントではこんな状況が見られた。バックストレートの入口となる10コーナーでウイリアムズの後方にいたランス・ストロールがコーナーの立ち上がりでふらついていたのに対して、ストロールから少し離れたポジションを走行していたアロンソは、ストロールに比べるとコーナーの立ち上がりで安定していたのである。

F1 Topic
2026年F1第12戦オランダGP アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の後ろを走るランス・ストロール(アストンマーティン)。その後ろをフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が走っていた

 ドライバビリティは、ダウンフォースがしっかりと発生している状態ではネガティブな要素を隠してくれることがある。このとき、前車に近づいてダウンフォース量が少ない状況で走行していたストロールはドライバビリティに苦しみ、アロンソは比較的安定していたと考えられる。

F1 Topic
2026年F1第12戦オランダGP スプリント後、険しい表情で話し合うランス・ストロールとフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 このスプリントの結果を見て、アストンマーティンは日曜日のレースでアロンソのピットストップ戦略を2回から1回に変更した。

「当初のプランはオーソドックスな2ストップだった。でも、時には常識から少し外れなければいけないこともある」(アロンソ)

 ライバルたちと異なるピットストップ戦略をとることで、クリーンエアで走っていたアロンソは、ダウンフォースをしっかりと発生させることでドライバビリティの悪い影響を最小限にとどめ、ラップタイムを安定させるとともに、タイヤをうまくマネージメントできたと考えられる。

 アロンソだけでなく、アストンマーティンも優れたチームだった。



(Text : Masahiro Owari)


レース

10/9(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
10/10(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
10/11(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※シンガポールGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ340
2位ジョージ・ラッセル238
3位ルイス・ハミルトン229
4位マックス・フェルスタッペン221
5位シャルル・ルクレール215
6位ランド・ノリス201
7位オスカー・ピアストリ138
8位アイザック・ハジャー97
9位リアム・ローソン75
10位ピエール・ガスリー41

チームランキング

※シンガポールGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム578
2位スクーデリア・フェラーリHP444
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム339
4位オラクル・レッドブル・レーシング332
5位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム100
6位BWTアルピーヌF1チーム68
7位TGRハースF1チーム30
8位アウディ・レボリュートF1チーム23
9位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム12
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム7

レースカレンダー

2026年F1カレンダー
第17戦シンガポールGP 10/11
第18戦アメリカGP 10/25
第19戦メキシコGP 11/1
第20戦サンパウロGP 11/8
第21戦ラスベガスGP 11/21
  • 最新刊
  • F速

    2026年10月号 Vol.4 2026後半戦展望号