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衝撃的な初陣だったシューマッハー。6戦で美酒を味わったハミルトン【F1王者たちのデビュー戦と初優勝の物語】

2026年8月7日

 F1王者に輝いたドライバーたちのF1デビュー戦、F1初勝利を振り返る連載企画『F1王者たちのデビュー戦と初優勝の物語』を全4回でお届け。第1回目となる今回は、それぞれ戴冠7回を飾るルイス・ハミルトン、ミハエル・シューマッハーの軌跡を振り返る。

■ルイス・ハミルトンのF1デビューレース

  • 大会:2007年第1戦オーストラリアGP
  • 出走チーム:マクラーレン・メルセデス
  • 予選:4番手
  • 決勝:3位

 まだカートレーサーだった1998年からマクラーレン・ヤングドライバー・プログラムに抜擢されていたルイス・ハミルトンにとって、このF1デビュー戦は長年支援を受けてきたチームへの恩返しとも言える見事なレースだった。なかでもスタート直後の攻防は圧巻だった。


 ポールポジションのキミ・ライコネン(フェラーリ)はクリーンなスタートを決め、ターン1以降もレースを終始リード。その一方で、2番グリッドのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・メルセデス)はやや出遅れ、ターン1手前で3番グリッドのニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)に先行を許した。


 さらに4番グリッドのハミルトンも、5番グリッドのロバート・クビサ(BMWザウバー)の激しいアタックを受け、瞬間的に5番手まで順位を落とす。しかし、アロンソの後方で失速したクビサを抜き返すと、その勢いのままアロンソもオーバーテイク。ライコネン、ハイドフェルドに続く3番手へ浮上した。

 上位4台では、軽い燃料搭載量でスタートしたハイドフェルドが14周目に最初のピットストップを実施。しかし、同僚クビサやスティントを長く取っていたマーク・ウエバー(レッドブル・ルノー)の後方で足止めされ、結果的にピット戦略で順位を失って表彰台争いから脱落した。


 トップを快走するライコネンは19周目に最初のピットストップを終え、これでハミルトンが一時的にレースをリードする。22周目にアロンソ、23周目にハミルトンがピットインを済ませると、オーダーはライコネン、ハミルトン、アロンソの順となり、レースは後半戦へ入った。


 独走態勢を築いたライコネンは41周目に2回目のピットストップを実施。一時的にマクラーレン勢の後方へ下がったものの、彼らのピットストップの合間に危なげなくトップへ返り咲き、そのまま優勝を飾った。前年まで所属していたマクラーレンに見事な先制パンチを見舞った。


 2番手はマクラーレン同士の争い。ハミルトンが43周目に2回目のピットストップを済ませると、アロンソはステイアウトでファステスト級のラップを連発。45周目のピットストップ後、オーバーカットを成功させて2位を奪い返し、ハミルトンは3位でチェッカーを受けた。

「初めてのグランプリで一時はレースをリードできたし嬉しい。凄く内容の濃い展開ですべてが今後の糧になる」「スタート直後のターン1手前でクビサにやられそうになったけれど、アウト側にスペースが見えたのでそこへ飛び込んだらアロンソの前に出られた。ピットストップのタイミングで周回後れに邪魔されて2位は失ったけれど、世界王者の彼とクリーンに戦えたし多くのポイントをチームに持ち帰れて良かった」とハミルトン。


 F1デビュー戦で、2年連続(2005、2006年)世界王者のアロンソを苦しめたハミルトン。戦略と経験で2位を守り抜いたアロンソーー。あれから19年を経た2026年になっても、ふたりはいまだ現役。しかも、フェラーリ移籍2年目を迎えたハミルトンは、第7戦バルセロナ・カタルーニャGPで2024年ベルギーGP以来41戦ぶりとなる通算106勝目を挙げた。その事実は、このデビュー戦を知る者にとって実に感慨深いものがある。

■ルイス・ハミルトンのF1初優勝

  • 大会:2007年第6戦カナダGP
  • 出走チーム:マクラーレン・メルセデス
  • 予選:ポールポジション

 ハミルトンの1勝目は早い時期に訪れた。開幕戦メルボルンでの3位、第2戦マレーシアGP、第3戦バーレーンGP、第4戦スペインGPで連続2位表彰台を奪った彼は、この時点で同僚アロンソを抜いてドライバーズ・チャンピオンシップ・リーダーに立っていた。


 第5戦モナコGPでアロンソが優勝すると、ハミルトンと同じ38点ながらマレーシアに続く2勝目を挙げたアロンソがリーダーに返り咲いている。こうして迎えた第6戦カナダGPでハミルトンは自身初のポールポジションを獲得、Q3では同僚アロンソを0.4秒以上も引き離す圧倒的な速さを見せた。


 実はこのGPから、アロンソと同じ軽い燃料で予選Q3を戦える権利をハミルトンが手にしたからでもあった。開幕当初はアロンソを優先する戦略を採っていたが、ハミルトンの活躍を受けてチームは両者をほぼ同条件で戦わせるようになった。

 決勝ではターン1でアロンソがハミルトンにコーナー外側から果敢にアタック、しかしブレーキを遅らせすぎてコースアウトを喫し、ハイドフェルドにも順位を譲って3番手へ落ちてしまった。ちなみにこのレースはクビサの大クラッシュなどで、セーフティカー(SC)が4回も導入される荒れたレース展開となった。


 首位を行くハミルトンがピットストップをそつなくこなす一方、アロンソはその後もターン1でオーバーラン、さらには燃料不足でピット閉鎖中に燃料補給せざるを得なくなる(10秒のストップ&ゴーペナルティを科された)など、一時は15番手まで後退した。なんとか一桁順位まで挽回するも、佐藤琢磨(スーパーアグリ・ホンダ)に抜かれるなどして7位が精一杯だった。

 ハミルトンは初優勝を飾ったあと次のようなコメントを残している。


「素晴らしい一日になった。僕の人生の新しい物語、新しい一章の始まりのようなもの」


「レースは何度もSCが導入されて、そのたびに築き上げてきたリードがゼロになるから、またかよ! もう勘弁してくれと思った」


 育成時代からハミルトンを牽引する存在であり、当時マクラーレンのチーム代表だったロン・デニスは、「ここまで我々が彼に施してきた育成プログラムとステップは、すべて正しかったと証明された。4回もSCが導入されたにもかかわらず、彼はそのたびに完璧なリスタートを決めた。一度も動揺せず、とてもルーキーとは思えない走りだった」とコメントを残している。

■ミハエル・シューマッハーのF1デビューレース



(Text:Kojiro Ishii)


レース

9/4(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
9/5(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
9/6(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※オランダGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ242
2位ジョージ・ラッセル183
3位ルイス・ハミルトン183
4位ランド・ノリス159
5位シャルル・ルクレール155
6位マックス・フェルスタッペン112
7位オスカー・ピアストリ104
8位アイザック・ハジャー68
9位リアム・ローソン49
10位ピエール・ガスリー44

チームランキング

※オランダGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム425
2位スクーデリア・フェラーリHP338
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム263
4位オラクル・レッドブル・レーシング186
5位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム66
6位BWTアルピーヌF1チーム63
7位TGRハースF1チーム21
8位アウディ・レボリュートF1チーム16
9位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム11
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム3

レースカレンダー

2026年F1カレンダー
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第14戦スペインGP 9/13
第15戦アゼルバイジャンGP 9/26
第16戦シンガポールGP 10/11
第17戦アメリカGP 10/25
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