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【F1第7戦予選の要点】完全復活ハミルトン。復調と移籍後初フロントロウを実現した要因
2026年6月14日
2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPの予選でルイス・ハミルトン(フェラーリ)がフロントロウ2番手を掴んだ。7度F1王者に輝いたハミルトンの完全復活、そう言い切ってもいいのではないだろうか。
直近のカナダGP、モナコGPで2戦連続2位表彰台。この活躍でドライバーズランキングでは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)をごぼう抜きして、一気に選手権2位におどり出た。選手権2位は実に2021年以来のこと。そして今回の予選では、フェラーリ移籍後最高位の2番グリッドを獲得した。フロントロウからのスタートは2024年7月、メルセデス時代最後の勝利を飾ったイギリスGP以来となる。
とはいえ今回のバルセロナ・カタルーニャGPは最初から順調だったわけではなく、フリー走行の段階ではかなりの苦戦を強いられていた。初日はマクラーレンのランド・ノリス(マクラーレン)から1.2秒落ちの9番手。2日目のFP3も首位ラッセルから0.7秒落ちの5番手に留まった。ところが予選では、Q1でいきなりトップタイムを叩き出したのだ。
「FP3のタイムがあまりに遅くて、予選まではずっとモーターホームにこもっていた。そしたら予選では、一気に乗り心地が改善したんだ」と、ハミルトン自身も驚いていた。FP3とQ1では、路面温度や風向、風力にほとんど違いはない。路面のグリップが向上したことが、フェラーリに特にプラスに働いたということか。
Q2はトラフィックに邪魔されたこともあって、首位ラッセルから0.2秒落ちの4番手。そしてQ3はルクレールのクラッシュで、最初のアタックは赤旗中断を余儀なくされた。最後のアタックはメルセデス2台が真っ先にコースに入ったのとは対照的に、最後にピットアウトすることを選択。ポールポジションのラッセルから0.064秒落ちの2番手をもぎ取った。この結果にラッセルは「マクラーレンとのポール争いになると思っていた。ルイスがここまで来るなんて」と、驚きを隠さなかった。

ハミルトン復調の要因は、いくつか考えられる。
まず第4戦マイアミ、そして今回と矢継ぎ早の大幅アップデート投入で今季型マシン『SF-26』の戦闘力が着実に上がったことだ。さらに、担当エンジニアの交代も大きい。意思の疎通がうまくいかず、何かと言い争いの多かった去年までのリカルド・アダミから、協調型のカルロ・サンティに代わった。サンティとのスムーズな無線のやり取りを聴く限りでも、この交代劇は成功したようだ。
そして何より、スクーデリア・フェラーリというイタリアチームに溶け込むのに、ハミルトンを持ってしても1年の歳月が必要だったということではないか。フェラーリ独特のチーム運営、フェラーリ製パワーユニット、フェラーリ車の空力特性。それらにようやく適応できてきたのだろう。
予選に話を戻そう。ラッセルにしてみれば、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)に0.3秒以上の大差をつけてのポール獲得は、してやったりだったはず。しかしハミルトンがここまで迫ってくるのは、想定外だったことだろう。フェラーリはスタート加速に優れるが、タイヤの持ちに不安がある。オーバーテイクも比較的容易なコースだけに、たとえスタートで遅れを取っても、メルセデスなら十分に挽回は可能だ。
ただし相手は、復活を果たしたハミルトンである。F1デビュー時からハミルトンを仰ぎ見てきたラッセルは、その凄さ、手強さを肝に銘じているはずだ。「明日の戦いは、決して簡単じゃない」というラッセルのコメントは、とりわけハミルトンを意識したものかもしれない。
(取材・文 柴田久仁夫)

(Text:Kunio Shibata)
| 1位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 179 |
| 2位 | ジョージ・ラッセル | 154 |
| 3位 | ルイス・ハミルトン | 147 |
| 4位 | シャルル・ルクレール | 108 |
| 5位 | ランド・ノリス | 97 |
| 6位 | オスカー・ピアストリ | 82 |
| 7位 | マックス・フェルスタッペン | 76 |
| 8位 | アイザック・ハジャー | 52 |
| 9位 | ピエール・ガスリー | 42 |
| 10位 | リアム・ローソン | 39 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 333 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 255 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 179 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 128 |
| 5位 | BWTアルピーヌF1チーム | 60 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 59 |
| 7位 | TGRハースF1チーム | 21 |
| 8位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 11 |
| 9位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 6 |
| 10位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 1 |


