F速

  • 会員登録
  • ログイン

【F1モナコGP決勝の要点】母国で失意のクラッシュ。普段は冷静なルクレールの激昂

2026年6月8日

 まさに大波乱のモナコGPだった。チャンピオン経験者のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ランド・ノリス(マクラーレン)が次々に姿を消し、ジョージ・ラッセル(メルセデス)はまさかの2戦連続ノーポイント。5連勝を遂げたアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)との差は、68ポイントまで広がった上に、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)にドライバーズランキング2位の座を奪われてしまった。そしてチームメイト同士の明暗が分かれたのは、メルセデスのふたりだけではなかった。


 フェラーリのふたりの結果も、残酷なほどに対照的だった。2戦連続で2位表彰台に上がり、選手権4位から一気に2位に上がったハミルトン。それ対しシャルル・ルクレールは、終盤のセーフティカー(SC)解除寸前だった65周目に最終ターン19(アントニー・ノーズ)でクラッシュを喫しリタイア。獲得ポイントでハミルトンに逆転され、選手権4位に後退した。

2026年F1第6戦モナコGP ランス・ストロール(アストンマーティン)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)がクラッシュしたターン19の路面(決勝終了後)

 クラッシュ自体は、最終コーナー外側の舗装が剥離し、そこに乗って止まりきれなかったことが原因と思われる。しかしリタイア直後にルクレールが無線で発した言葉は、怒りに満ちていた。


「僕が責任を負うつもりはない! このくそったれなブレーキのせいだ!!」


 普段のルクレールなら、クルマを壊したことを素直に謝るか、もし何か不具合が起きていたならそれを冷静に指摘していたはずだ。しかし、このときは「自分のせいじゃないね」と言い捨てた。


 この週末のルクレールは、初日のフリー走行から自信を持ってクルマを走らせることができずにいた。数ミリ単位でガードレールを攻めるモナコでそのような状況は致命的だ。「ブレーキ、特にリヤのフィーリングはずっと最悪で、レース中もそれは変わらなかった」と、決勝リタイア後にメディア向けの囲み取材の場で語っている。


 ルクレールの怒りにさらに火を注いだのが、その数周前のダブルピットインだった60周目にランス・ストロール(アストンマーティン)が同じく最終ターン19でクラッシュしたことで、SCが導入された。それを機に、ほぼ全車がタイヤ交換に向かった。その時点でルクレールは、ハミルトンに次ぐ3番手。ピットレーン速度違反による5秒ペナルティをハミルトンが消化する間、ルクレールは待たされた。


「どうしてピットインするんだ? どうしてステイアウトじゃないんだ?」


 フェラーリからの返答はなかった。おそらく、SC明けのスタートダッシュでトップのアントネッリと勝負するなら、ソフトタイヤに変えた方が良いといった判断だったのだろう。しかし、ルクレールにしてみれば『ピットインしなければハミルトンを抜いて2番手に上がっていたはず。母国でひとつでもポジションを上げるチャンスを潰された』といったようなことを考えてしまう気持ちは理解できる。強烈な不満を抱えたままレースは再開され、ルクレールはクラッシュで母国レースを終えた。

2026年F1第6戦モナコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 モナコGP開催直前、フェラーリはルクレールとの契約延長を発表した。フェラーリに在籍し続ける理由を訊かれたルクレールは「このチームを愛しているからだ」と、答えている。


「彼らは僕を最初に信じてくれた人たちであり、ここまで僕を導いてくれた。そして何より大きいのが、フレッド(フレデリック・バスール/フェラーリのチーム代表)の存在だ。彼を本当に信頼し、その高い指導力には賞賛しかない」


 フェラーリへの愛、バスール代表への信頼は、今もいささかも揺らいでいないだろうか。


(取材・文 柴田久仁夫)

2026年F1第6戦モナコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2026年F1第6戦モナコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


(Text:Kunio Shibata)


レース

7/3(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
7/4(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
7/5(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※イギリスGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ179
2位ジョージ・ラッセル154
3位ルイス・ハミルトン147
4位シャルル・ルクレール108
5位ランド・ノリス97
6位オスカー・ピアストリ82
7位マックス・フェルスタッペン76
8位アイザック・ハジャー52
9位ピエール・ガスリー42
10位リアム・ローソン39

チームランキング

※イギリスGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム333
2位スクーデリア・フェラーリHP255
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム179
4位オラクル・レッドブル・レーシング128
5位BWTアルピーヌF1チーム60
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム59
7位TGRハースF1チーム21
8位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム11
9位アウディ・レボリュートF1チーム6
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム1

レースカレンダー

2026年F1カレンダー
第9戦イギリスGP 7/5
第10戦ベルギーGP 7/19
第11戦ハンガリーGP 7/26
第12戦オランダGP 8/23
第13戦イタリアGP 9/6
  • 最新刊
  • F速

    2026年5月号 Vol.3 日本GP号