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「すでにリヤが暴れ始めている」インターを選んだマクラーレン勢。スタート前から懸念拡大【F1第5戦無線レビュー(1)】

2026年6月1日

 2026年F1第5戦カナダGP。雨の予報だった決勝レース当日、サーキットでは雨が降ったり止んだりと天候は読みにくい状況だった。当然各チームのスタートタイヤは別れ、グリッド2列目のマクラーレンの2台は揃ってインターミディエイトタイヤを選択した。カナダGP前半を無線とともに振り返る。

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 小雨がぱらつくなか、レコノサンスラップが始まった。路面はちょい濡れ。レース開始後、どれほどの降雨があるのか、なかなか読めない。各車、スリックタイヤとレインタイヤのどちらがいいのか、決めきれないようだった。


トム・スタラード:オスカー、路面コンディションのフィードバックを頼む。
オスカー・ピアストリ:かなり乾いている。グリップも十分あるね。


スタラード:タイヤはどう?
オスカー・ピアストリ:全然ノーアイデアだ。これでインターがうまく行ったら、びっくりだけどね。


 各車のタイヤ選択は、インターミディエイト、ソフト、ミディアムと、3種類に分かれた。そしてマクラーレンは2台とも、なんとインターを履いたのだった。


ピアストリ:このタイヤだと、浮いているような感じだ。


 シグナルに問題が出て、スタートはやり直しに。アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)が発進できない。


リンドブラッド:ギヤが入らない
ピエール・アムラン:もう一度試してみるんだ。


 しかしリンドブラッド車は2度目のフォーメーションラップを走ることができず、ガレージへ。スタートはやり直しになった。

ピアストリ:雨は止んだみたいだ。
スタラード:ああ。雨は降らない。ただドライ勢は、みんなタイヤが冷えているはずだ。
ピアストリ:でもここからは、スリックだよね。すぐにピットインする?
スタラード:すぐにピットインしたら最下位だ。数周走って、セーフティカーを待とう。スタート自体は、今のタイヤが正解のはずだ。


ランド・ノリス:このタイヤでは長く走れない。すでにリヤが暴れ始めている。
ウィル・ジョゼフ:ランド、今ピットインしたら最後尾だ。


 マクラーレンドライバーふたりの無線のやり取りを聞く限り、インターを選択したことへの疑念が大きくなっていった様子がわかる。


 スタートは2回中止され、68周のレースとなった。ノリスがスタートダッシュを決めて首位に立つ。しかし2周目にミディアムに履き替え、下位に沈んだ。

2026年F1第5戦カナダGP決勝スタートシーン
2026年F1第5戦カナダGP スタートでトップに立ったランド・ノリス(マクラーレン)

2周目
ジョゼフ(→ノリス):さあ、ここからは長丁場で行くぞ。


 ノリスは履き替えたミディアムタイヤをできるだけ持たせて、順位を上げていく目論見だった。


 一方15番グリッドのカルロス・サインツ(ウイリアムズ)は、スタート直後に順位をひとつ落としていた。


サインツ:パンクチャーだと思う。おそらく左リヤ。誰かと接触した。
ガエタン・イエゴ:こちらはパンクの兆候は見えない。
サインツ:了解。


スタラード:オスカー、まだタイヤのアドバンテージはあるか? それともピットイン?
ピアストリ:ボックスだ。


 無線に流れるピアストリの声は、明らかに沈んでいた。


 19番手スタートのフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、1周目に14番手に。さらにペースを上げる。


クリス・クローニン(→アロンソ):この1周、エネルギーフリーだ。


 アロンソは2周目にはポイント圏内の10番手にジャンプアップを果たした。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2026年F1第5戦カナダGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 9周目、5番グリッドから3番手に上がっていたルイス・ハミルトン(フェラーリ)だったが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)にターン1で刺され、4番手に後退した。


ハミルトン:パワーがない。頼むよ。


 10周目、ノリスは11番手まで順位を戻し、オリバー・ベアマン(ハース)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)と三つ巴の9番手争いを繰り広げた。


ノリス:ベアマンが(タイヤを)ロックさせた。

オリバー・ベアマン(ハース)
2026年F1第5戦カナダGP オリバー・ベアマン(ハース)

 その隙にまずガスリーがベアマンをかわし、ノリスが2台をごぼう抜きにしていった。


ベアマン:ごめんね。
ロナン・オヘア:大丈夫だ。そのまま行くんだ。


 12周目、ピアストリがアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)と接触。ダメージを負ったアルボンはリタイアとなった。


ピアストリ:ピットインする。


アルボン:死角で見えなかった。
ジェームズ・アーウィン:マクラーレンだ。

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
2026年F1第5戦カナダGP オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)に接触、マシンが破損
アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)
2026年F1第5戦カナダGP オスカー・ピアストリ(マクラーレン)との接触により、マシンに大きなダメージを負ったアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)

 緊急ピットインで19番手まで後退したピアストリは、さらに10秒ペナルティを科された。


 マクラーレンはノリスにもトラブルが発生した。


15周目
ウィル・ジョゼフ(→ノリス):この周でピットインだ。信頼性の問題が出た。


 一方メルセデスの2台は、激しい首位争いを繰り広げていた。


17周目
マーカス・ダドリー:ジョージ、タイヤに何か問題は?
ジョージ・ラッセル:いや、今のところすべて順調だ。
ダドリー:(アントネッリとの)ギャップは0.6秒だ。


 メルセデスの2台のバトルは、まったく止む気配がない。

ジョージ・ラッセル&アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
2026年F1第5戦カナダGP ポジションを争うジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)

 5番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、アイザック・ハジャー(レッドブル)に迫られていた。


ブライアン・ボッツィ:ハジャーは0.6秒後方だ。
ルクレール:黙っていてくれないか。ストレートのたびに話してくるよね。

アイザック・ハジャー(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)
2026年F1第5戦カナダGP アイザック・ハジャー(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)

20周目
ピーター・ボニントン:(ラッセルは)0.5秒前だ。
アンドレア・キミ・アントネッリ:何か手助けしてくれないか。彼のディプロイは僕と同じくらい。理解できないよ。


 アントネッリ、オーバーテイクモードに入って回生エネルギーをより多く使えるはずなのに、そのアドバンテージを感じられないようだった。


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F1第5戦カナダGP無線レビュー(2)に続く



(Text : Kunio Shibata)


レース

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フリー走行2回目 結果 / レポート
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ドライバーズランキング

※イタリアGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ267
2位ジョージ・ラッセル201
3位ルイス・ハミルトン191
4位ランド・ノリス171
5位シャルル・ルクレール155
6位マックス・フェルスタッペン127
7位オスカー・ピアストリ116
8位アイザック・ハジャー71
9位リアム・ローソン51
10位ピエール・ガスリー41

チームランキング

※イタリアGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム468
2位スクーデリア・フェラーリHP346
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム287
4位オラクル・レッドブル・レーシング204
5位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム75
6位BWTアルピーヌF1チーム62
7位TGRハースF1チーム21
8位アウディ・レボリュートF1チーム16
9位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム11
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム3

レースカレンダー

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第15戦アゼルバイジャンGP 9/26
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第17戦アメリカGP 10/25
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