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「もし戦争が終わらなければ……」F1 CEO、中東での開催不可時に発動する緊急対応計画の進行を認める

2026年5月29日

 F1の最高経営責任者(CEO)であるステファノ・ドメニカリは、フランスの日刊紙『レキップ』のインタビューの中で、今シーズンの最終2戦となるカタールとアブダビへの安全な渡航が不可能になった場合に発動する“緊急時対応計画”がすでに準備されていることを認めた。


 ドメニカリにとって、ラスベガスGPをワールドチャンピオンシップの最終戦とし、シーズンのレース数を20戦にまで減らすことは論外だ。彼は、「ラスベガスがカレンダーの最終レースになることはない。それは断言できる」と主張している。

 F1の商業権所有者の当面の最優先事項は、今年の初めに中止となったバーレーンGPとサウジアラビアGPの2レースのうち、少なくともひとつを終盤戦に組み込む方法を見つけようとすることである。


 しかし、これらのふたつのプロモーターは、この状況に対して非常に異なる態度をとっている。20年以上にわたってF1に携わり、このスポーツを充分に理解し、その利益を第一に考えていることを何度も証明してきたバーレーン側は、グランプリレースの復活を望んでいるものの、ヨーロッパシーズンの後にさらにレースを追加することは問題が生じる可能性があると懸念している。


 一方でサウジアラビア側は、ジェッダが他のどのグランプリ開催地よりも高額な開催料を支払っていることや、アラムコがF1最大のスポンサーであることを利用して圧力をかけ、レースの開催を断固として要求している。


 結局のところ、サウジアラビア側は望むものを手に入れることに慣れており、たとえそれが年末にかけてチームに4週連続のレースを強いることになったとしても、拒絶を受け入れるつもりはないのだろう。

モハメド・ビン・スライエムFIA会長とステファノ・ドメニカリF1 CEO
2025F1アブダビGP モハメド・ビン・スライエムFIA会長とステファノ・ドメニカリF1 CEO

 ドメニカリはインタビューの中で、「新型コロナウイルス(COVD-19)感染症のときと同じように、私たちは可能な限り現実的にならなければならない」と説明した。


「バーレーンとジェッダのレースを撤回した事実は、当時はそこへ行くことが不可能であると分かっていたためだ。とくに私たちのスポーツはエンターテインメントであり、喜びと楽しみをもたらすものだからだ」


「そのような雰囲気が真に存在する場所へ行かなければならない」と述べたドメニカリは、「F1のためだけでなく、世界のために、状況が可能な限り早く改善することを願っている」と付け加えた。


 シーズンの最終2戦に何が起こり得るかについて、F1のCEOは「カタールとアブダビのプロモーターはすでにチケットを販売しており、売れ行きは非常に好調だが、決断を下さなければならないときが来るだろう」と指摘した。というのも、このスポーツは土壇場での決断を下すことができないからだ。


「サッカーのように2チーム、22人の選手で交代が容易なスポーツとは違う。我々には、物流の複雑さやコストの問題がある」とドメニカリ。


 彼はさらに、「ふたつのレースを延期することは不可能であり、ひとつをリスケジュールすることさえ容易ではない」と付け加え、「利用可能なスロット(空き枠)があまりない」と指摘した。


 しかしドメニカリは、10月4日の週末、アゼルバイジャンとシンガポールの開催の間にグランプリを追加する計画があることを否定しなかった。その代替グランプリの開催地としては、トルコがもっとも有力視されている。この件に関して同氏は、「緊急時対応計画があることは確かだ。もしも戦争が終わらず、年末の2レースが開催できないのであれば、他の選択肢を用意するつもりだ」と述べるに留まっている。



(Text:GrandPrix.com)


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