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決勝も僚友のサポートを貫く。成長を遂げた古巣のマシンに心残りも「レッドブル移籍に後悔はない」【角田裕毅F1第24戦分析】

2025年12月8日

 2025年F1第24戦アブダビGPの58周のレースを戦い終え、ミックスゾーンにやってきた角田裕毅(レッドブル)は、ノーポイントに終わったものの、時折を笑みを浮かべてメディアの質問に受け答えしていた。


 レースを終えたいまの心境を尋ねると、「何もないです。普通です」と正直に感想を述べた。

 この日、最大の見せ場はレース中盤のランド・ノリス(マクラーレン)とのバトルだった。チームメイトのマックス・フェルスタッペンはチャンピオンシップ争いでリーダーのノリスと12ポイント差。スタート直後に3番手に下がっていたノリスはピットストップをして、まだピットインしていない角田の後方に下がっていた。


 22周目、レースエンジニアのリチャード・ウッドから無線が入る。


「彼が追いついたらできることはすべてやれ」


 それを聞いた角田は即、回答した。


「どうすればいいかわかっているから、あとは任せてくれ」

ランド・ノリス(マクラーレン)&角田裕毅(レッドブル)
2025年F1第24戦アブダビGP ポジションを争ったランド・ノリス(マクラーレン)と角田裕毅(レッドブル)

 翌周ノリスがターン6で角田に追いつく。1本目のストレートでDRSを使用して迫ってくるノリスに、スリップストリームを使わせないよう、ラインをイン側に変える角田。ノリスもそれに合わせてラインを変更し、イン側からオーバーテイクを試みる。すると角田はさらにイン側を閉めたため、ノリスはイン側にある白線を超えて、さらに角田へのオーバーテイクを仕掛けていった。


 ハードタイヤでスタートした角田。本来であれば、タイヤをマネージメントすべきところだが、自分のレースより、チームプレーを優先した。しかし、タイヤを交換したノリスとのペースの差は歴然としており、あっさりと抜かれてしまった。


「最大限押さえようとしましたが、なかなか押さえきることができず、一発で抜かれてしまいました。でも、全力は尽くしました」(角田)


 しかし、この必死のディフェンスが審議の対象となり、角田に5秒ペナルティが科せられた。そのため、10番手からスタートしたものの、レース後半はポイント圏外に脱落。最終的に14位に終わった。

 レッドブルでの最後の1戦を終えた角田。満足のいくシーズンとはならなかったが、シーズン途中でのレッドブル移籍に後悔はない。


「後悔はしていません。後悔しているとしたら、僕がチームと一緒に開発してきたレーシングブルズのマシンが今年とんでもなくよくなっていたことです。このマシンは新しいレギュレーションが始まった2022年から僕がチームと一緒に育ててきた、まるで僕にとって自分の子供のような存在でした。その子供が素晴らしい成長を遂げたマシンとなった今年、一緒にレースできなかったことは残念でしたが、それでもレッドブルへ移籍したことに後悔はありません」


 レース後、レースエンジニアのリチャード・ウッドから「ありがとうございます」と日本語でメッセージがあった。


「彼とは今年いろんな経験をしました。彼も(レースエンジニアとして初めてのフルシーズンで)苦戦したところもあったと思います。そのなかで絆も深めていきました。彼のサポートには感謝しています」


 角田はそう言って、5年間のF1生活に一旦、ピリオドを打った。

2025年F1第24戦アブダビGP レース後、自身の担当スタッフたちに担がれてシーズン中の努力を称えてもらう角田裕毅(レッドブル)とマネージャーのジョン・ヌートン
【角田裕毅F1第24戦分析】
2025年F1第24戦アブダビGP レース後、ヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)と談笑する角田裕毅(レッドブル)
【角田裕毅F1第24戦分析】
2025年F1第24戦アブダビGP 角田裕毅&レースエンジニアのリチャード・ウッド(レッドブル)


(Text : Masahiro Owari)


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