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2026年用F1タイヤテストでコラピントが大クラッシュ。ピレリ「タイヤが原因ではない」

2025年8月7日

 F1タイヤサプライヤーのピレリが、8月5日、6日にハンガロリンクで2026年型タイヤの開発テストを行ったが、最終日午前にアルピーヌのフランコ・コラピントがクラッシュを喫したため、予定された走行距離を走り切ることができなかった。

 今回のテストではマクラーレン、レーシングブルズ、アルピーヌ、フェラーリが協力。各チームは2026年サイズのタイヤに合うように改造されたミュールカーを持ち込んで、ピレリのためのデータ収集に取り組んだ。


 初日、マクラーレンとアルピーヌは2023年型をベースにしたマシン、レーシングブルズは昨年型をベースにしたマシンを持ち込んだ。マクラーレンのランド・ノリスは1分19秒272(144周)、レーシングブルズのリアム・ローソンは1分19秒510(143周)、アルピーヌのポール・アーロンは1分18秒789(159周)を記録した。

ポール・アーロン(アルピーヌ)
2025年ハンガロリンク/ピレリ2026年用F1タイヤ開発テスト ポール・アーロン(アルピーヌ)

 2日目にアルピーヌは今季型A525の改良型を持ち込み、コラピントとピエール・ガスリーが担当、フェラーリは今季型のSF-25をベースにしたミュールカーでシャルル・ルクレールが参加した。


 しかし、コラピントがハンガロリンクで最も高速なコーナーであるターン11の出口で高速クラッシュを喫し、マシンは現場で修復不可能なほど損傷を受けた。幸いコラピントにけがはなかったが、テストプログラムは深刻な遅延を強いられることになった。

フランコ・コラピント(アルピーヌ)
2025年ハンガロリンク/ピレリ2026年用F1タイヤ開発テスト フランコ・コラピント(アルピーヌ)

 コラピントはテスト開始から1時間半で25周を走行したところで、その高速右コーナーでマシンのコントロールを失い、比較的短いランオフエリアの終端にあるタイヤバリアに激しく衝突した。マシンは両リヤコーナーおよび右フロントコーナーに深刻な損傷を受けた。衝撃によってFIAのメディカルアラームが作動したため、コラピントはサーキット内のメディカルセンターに搬送されたが、検査の結果、問題なしと判断され、ホテルに戻り、予定どおり帰国することが許可された。


 当日は、グランプリ・ウイークエンドと同様に、路面温度が50度を超えるコンディションとなるなか、コラピントとシャルル・ルクレールは、午前中にC3からC5までの異なるコンパウンドプロトタイプを用いた短距離走行による性能比較テストを行う計画だった。


 午後には、より長い距離での性能を確認することに焦点を当て、C2バージョンのロングテストも予定されていた。コラピントのクラッシュにより、ピレリはテスト計画を変更せざるを得なくなり、ルクレールが追加の作業も引き受け、レース2回分以上の144周を走行した。ルクレールのベストタイムは1分19秒407。コラピントはクラッシュ前に25周を走行し、最速タイムは1分20秒270だった。ガスリーはタイヤテスト用の走行を行うことができなかった。

シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2025年ハンガロリンク/ピレリ2026年用F1タイヤ開発テスト シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 ピレリ・モータースポーツ部門ディレクターであるマリオ・イゾラは、ハンガリーでのテストを終えて、次のようにコメントした。


「この2日間は、我々が今まさに最終段階に差しかかっていることを踏まえれば、来シーズンに向けたコンパウンド開発において前進するための有意義なものだった」


「多くのデータを収集することができたが、コラピントがコースオフしたことで、本来得られるはずだった走行距離の一部を失ってしまったのは残念だった。これはタイヤに起因するインシデントではなかった」


「ホモロゲーションに関して、構造において最終的なソリューションを確認することができた。コンパウンドについては、12月15日のホモロゲーションに向けて、開発を完了するために、今後さらに3回のテストセッションをモンツァ、ムジェロ、メキシコシティで行う予定となっている」



(Text : GrandPrix.com)


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