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ドライバビリティの改善で“スペック2”PUの初戦入賞を実現。HRC/ホンダのスタッフに首脳陣が感謝/F1 Topic

2026年8月28日

 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が9位でチェッカーフラッグを受けた2026年F1第12戦オランダGP。レース直後、アストンマーティンのローレンス・ストロール(オーナー)はホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長に「グッドポイント」と語り、夏休み明け初戦を入賞で飾れたことを喜んでいた。

陣、アロンソとアストンマーティン、そしてHRCスタッフに感謝/
2026年F1第12戦オランダGP オーナーのローレンス・ストロールとお互いの健闘を称え合った直後の角田哲史LPL(写真左)と渡辺康治社長(写真右)

 この入賞はホンダにとっても価値のある結果だった。それはホンダが今シーズン初めてアップデートした『スペック2』パワーユニット(エンジン)を投入したレースだったからだ。

 ホンダのF1用パワーユニットの開発を統率しているHRCの角田哲史ラージブロジェクトリーダー(LPL)は、こう語った。

「(パワーユニットに関して)やることはまだたくさんありますけど、あの順位(アロンソの9位)になれたことは非常にうれしいです」

 ただし、ホンダ首脳陣は同時に課題があることも認識している。渡辺社長はオランダGPの週末をこう振り返る。

「今回、我々は新しいスペックのエンジンを持ち込んだのですが、うまくいかなかった部分もありました。そんななか、レースではアロンソ選手がタイヤを温存しながら、うまく戦ってくれました。 HRCとしても非常に重要なレースで9位、2ポイントを獲得できたことは本当にうれしいですし、HRC Sakura、それからイギリスのHRC UKのメンバーに本当に感謝したいなと思っています」

 渡辺社長が指摘した「うまくいかなかった部分」というのは、エンジンのドライバビリティだ。今回、ホンダが持ち込んだスペック2のエンジンはプレチャンバー(副室)周辺のほか、ピストンの形状に手を加え、燃焼室の形も大きく変えた。つまり、スペック1とは、燃焼方法が大きく変更されている。燃焼方法が新しくなれば、ドライバビリティも一から見直されなければならない。オランダGPではパワー的には目標をクリアしていたものの、ドライバビリティが不安定だったため、ドライバーから不満の声があがった。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2026年F1第12戦オランダGP金曜日 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

 金曜日のスプリント予選終了後、ホンダはアロンソのデータをHRC Sakuraに送って改善策を探った。アロンソは車体を修復するためにスプリントをピットレーンからスタートすることを選択していたため、エンジン側のデータの変更が可能になったからだ。もちろん、その変更ですべてが解決し、安定したトルクデリバリーを届けるレベルに至ったわけではないが、ある程度の改善は見られたことは、今後のドライバビリティ改善に向けて決して無駄にはならない。

 だからこそ、角田LPLもホンダのスタッフの努力を労った。

「HRC Sakuraと現場のスタッフみんなが頑張ってくれたおかげで、ひとつの成果が出たと思います。こうした成果をひとつずつ積み上げていきたいと思います」

 確かに今回のオランダGPでの9位は、ホンダのスペック2のパフォーマンス向上が直接貢献したわけではなく、主にハンガリーGPに続いてオランダGPでもアップデートしたアストンマーティンの車体が熟成し、かつチームの的確なレース戦略とその戦略を着実に実行したアロンソの腕によるところが大きかった。ただ、シーズン中に燃焼室を大きく変える新エンジンを投入したホンダの努力をアストンマーティン側も理解している。

 角田LPLは、今後に向けて、こう抱負を語った。

「(スペック2は)まだ大きな一歩とは言えないですが、この勢いに乗って、さらに上位を目指していきたいと思います」

F1 Topic
2026年F1第12戦オランダGP 角田哲史LPL(写真左)と渡辺康治社長(写真右)


(Text : Masahiro Owari)


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