ハミルトン「僕たちは勝つために必要なものを持っている」フェラーリドライバーとして“新領域”に挑む/F1第13戦木曜会見
2026年9月4日
フェラーリにとって今週末のF1第13戦イタリアGPは、言うまでもなく最重要のレース。フェラーリ移籍後、まだここで勝てていないルイス・ハミルトンにとっても特別な週末だ。
Q:フェラーリはパワーユニットをアップグレードします。勝利を争うには十分でしょうか?
ハミルトン:今年ここまで、僕たちはずっと負けてきた。前回のオランダだって、あんなに短いサーキットなのに、レース中は1周につきコンマ4秒遅かった。それはものすごく大きな差だ。そして今年ここまでその差をずっと抱えてきた。今回のアップグレードにしても、決してその大きなギャップを埋めるものじゃない。でも毎週少しずつ新しいものが加わり、クルマが進化していくのを見るのはワクワクする。僕たちは前進し続けているし、勝つために必要なものを自分たちは持っていると強く信じているよ。
この日のハミルトンは、フェラーリの伝説的名車F40でサーキット入りしたことも、大きな話題となった。
Q:今朝はものすごくカッコよく登場しましたね。あの素晴らしいF40は、あなたにとって赤い夢のひとつを実現したということでしょうか?
ハミルトン:まったくその通りだ。僕にとって夢のクルマだったんだ。ずっと探していて、走行距離が少ないものが欲しかった。そして、何かストーリーを持っているクルマが欲しかった。オークションには何台も出てきたし、走行距離の少ないものもあった。でも何か特別な感じがしなかった。そんな時、このクルマに出会ったんだ。前のオーナーは、マラネロで購入して自宅まで69km走ったところで、そのまま駐車して、それ以降一度もエンジンをかけなかった。助手席のドアさえ、一度も開けられていなかった。そのままアート作品のように、ほこりをかぶった状態で保存するのか。それとも、きれいにしてもらうのか。決断には少し時間がかかったよ。でも最終的には、きれいにしてもらった。実際に運転したかったからね。実はそこで、本当に驚いたことがあってね。エンジンを取り外したとき、エンジンに『44』と刻印されていた。信じられなかったよ(笑)。これには正直、運命的なものを感じた。フェラーリの母国で、フェラーリのホームレースで、フェラーリの歴史を際立たせることができる、まさに絶好の機会だと思ったよ。

Q:フェラーリでイタリアGPに勝つことは、どんな意味を持ちますか? キャリアで達成したいことのなかでは、その勝利はどのくらいの位置づけになるのでしょう?
ハミルトン:今週末を迎えるにあたって、僕はずっと考えていた。自分がイタリアGPにやって来ることの、意味の大きさについてね。なにしろ僕は、マイケル(ミハエル・シューマッハー)と勝利数で並んでいることさえ、実は知らなかった。でもそれを考えると、僕の前にはまだ「初めて」の領域が残されていることになる。もし今週末勝てたら、モンツァでフェラーリに乗って初めて勝つという、新しい領域に足を踏み入れることになる。そしておそらく、イタリアでフェラーリのために勝った史上初の黒人ドライバーになる。そんないろんな思いが、頭のなかを駆け巡っているよ。

そんなハミルトンとフェラーリの最大のライバルが、母国グランプリを戦うアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)だ。パワーユニット交換のペナルティで最後尾スタートとなるが、そんなハンディキャップはものともしていないようだ。
Q:選手権首位のまま、母国グランプリを迎えました。どんな気持ちですか?
アントネッリ:特別な気分だよ。最後尾からスタートすることになるけど、それでも今週末をとても楽しみにしている。大きなチャンスが待っていると思うし、本当に楽しみだ。これまでよりもずっと楽しんで走れるんじゃないかな。
Q:最後尾からどこまで上がれると思っていますか?
アントネッリ:コース自体は、僕たちにとても合う可能性があると思う。ただマクラーレンの強さは、ここ2戦で目の当たりにしてきた。フェラーリも新しいエンジンで、間違いなくトップに来るだろうね。一方で僕たちは、カナダ以来アップグレードがないにもかかわらず、依然として非常に強いと思っている。理想を言えば、そして現実的に考えれば、トップ5には入れるんじゃないかな。
Q:つい忘れてしまいがちですが、ここモンツァで初めてFP1に出走し、パラボリカで劇的なクラッシュに終わってから、まだ2年しか経っていません。もしあのとき誰かから、「2年後には選手権を大きくリードして、ここに戻ってきているよ」と言われていたら、何と答えていたでしょう?
アントネッリ:「ほっといてくれ」って答えただろうね。「揶揄するなよ」って(笑)。あの日は僕にとって、とても辛く、難しい瞬間だった。あんなに早い段階でクラッシュしてしまったからね。もちろん攻めていたし、それがうまくいっていた。それがあっという間に、どん底に突き落とされたからね。そして去年デビューしてからも、苦しい時期が続いた。こういうことを乗り越えるのは簡単じゃない。特にキャリア初期はね。だから今の状況は本当に嬉しいし、同時にすごく感謝してるい。だからこれからも、プッシュし続けるだけだよ。
20歳になったばかりとは思えない、落ち着いたやり取り。それを見ていると、まだシーズンが10数戦残っているとはいえ、史上最年少、そして1953年のアルベルト・アスカリ以来となるイタリア人世界チャンピオンの誕生が、かなり現実的になってきた気がしてしまう。

(Text : Kunio Shibata)
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| 1位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 320 |
| 2位 | ジョージ・ラッセル | 236 |
| 3位 | ルイス・ハミルトン | 214 |
| 4位 | シャルル・ルクレール | 191 |
| 5位 | ランド・ノリス | 188 |
| 6位 | マックス・フェルスタッペン | 188 |
| 7位 | オスカー・ピアストリ | 128 |
| 8位 | アイザック・ハジャー | 96 |
| 9位 | リアム・ローソン | 65 |
| 10位 | ピエール・ガスリー | 41 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 556 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 405 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 316 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 298 |
| 5位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 90 |
| 6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 68 |
| 7位 | TGRハースF1チーム | 27 |
| 8位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 17 |
| 9位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 12 |
| 10位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 7 |


