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【F1コラム】キャデラックの迷走──チーム代表を電撃解任、“F1軽視”の罠に陥ったか
2026年9月3日
ベテランモータースポーツジャーナリスト、ピーター・ナイガード氏が、F1で起こるさまざまな出来事、サーキットで目にしたエピソード等について、幅広い知見を反映させて記す連載コラム。今回は、サマーブレイク中の8月12日にチーム代表交代を発表したキャデラックに焦点を当てる。
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F1オランダGPを前に、キャデラックF1チームは、チーム代表グレアム・ロードンを解任し、後任にマルチン・ブコウスキーが就任したことを発表した。
ブコウスキーの起用は、近年のF1で顕著になっているある傾向に沿ったものだ。今のF1チーム代表には、技術的なバックグラウンドが求められるようになってきている。ブコウスキーがキャデラックを率いることになった現在、F1でエンジニアや技術者として働いた経験を持たないチーム代表は、メルセデスのトト・ウォルフとアルピーヌのフラビオ・ブリアトーレのみとなった。

■突然の解任劇
記者会見で、キャデラックF1のCEOダン・タウリスは、ブコウスキーへの交代をあたかも自然な、計画されていた人事であるかのように説明しようとしていた。計画されていたこと自体は事実かもしれないが、少なくともこのタイミングで行われる予定ではなかったはずだ。ロードンの解任が突然の出来事だったことに疑いの余地はない。
ロードンが解任の事実を知らされたのは、ブコウスキーの就任が発表された当日だった。その日の午後に発表されたプレスリリースには、ロードンのコメントは掲載されていなかった。
ブコウスキーの起用は性急で、その場しのぎで決められた人事にも見える。もちろん、彼にチーム代表としての能力がないと言っているわけではない。何しろ、ルノーが2016年にF1へワークス復帰して以来、ルノー/アルピーヌにとって唯一のグランプリ勝利を達成した2021年、チームを率いていたのはブコウスキーだったのだ。
ただし、チーム代表としての経験は乏しい。アルピーヌを指揮した2021年が、彼にとって唯一のチーム代表経験なのである。そして驚くべきことに、就任前にキャデラックのF1本拠地を訪れたことすらなかった。

■マルチン・ブコウスキーとは何者か
49歳のポーランド人であるブコウスキーが初めてF1の仕事に就いたのは2001年で、プロストの空力部門に加入した。その後、フェラーリ(2002〜2007年)、それからマクラーレンで働き、2012年には空力部門の責任者に就任した。2014年にマクラーレンを離れると、FIA(国際自動車連盟)で技術・スポーツコーディネーターを務めた。
今回のキャデラック入りは驚きだったが、2017年にFIAからルノーへ移った際には、もっと大きな論争を巻き起こした。
F1の統括団体であるFIAからひとつのチームに加わったことを、ライバルチームは快く思わなかった。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは当時、次のように語っている。
「彼は非常に特権的な立場にいて、つい最近まで各チームの風洞に足を運び、来年のマシンに関する非常に機密性の高い情報を見ていた。それがわずか3カ月の通知期間を経て、その後F1のライバルチームに移るというのは、完全に不適切だと思う」
2021年、ルノーがアルピーヌへとブランド変更した際、ブコウスキーは実質的にチーム代表を務めていた。しかし翌年にはローラン・ロッシにその座を譲った。その後ブコウスキーは、Viaplayのポーランド向けF1中継で技術専門家を務めてきた。
■堅実だったロードンの仕事ぶり
ブコウスキーの起用が驚きなのは、ロードンはキャデラックで堅実な仕事をしていたからだ。
コンサルタントとしてロードンは、3〜4年前にアンドレッティ家とともに、ひそかにチームの計画を立て始めた。キャデラックがプロジェクトを引き継ぎ、計画がより具体化していくと、ロードンはチーム代表としての役割を担うようになった。

ロードンは驚くほど短期間で、立派なF1チームを築き上げた。確かにキャデラックは2026年のF1世界選手権で、いまだにポイントを獲得していない唯一のチームであり、マシンの信頼性に問題が生じることもしばしばある。しかし、それは完全な新規参入チームとして当然予想されることでもある。キャデラックが今年3月7日にメルボルンで開幕戦予選に臨むわずか12カ月前になって、ようやくF1参戦について最終承認を得たことを忘れてはならない。
キャデラックのセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスは、これまで何度もアストンマーティンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールを上回るパフォーマンスを見せてきた。両チームが持つリソース、インフラ、そしてこれまでの歴史を考えれば、キャデラックは2026年に十分な仕事をしていると言っていいだろう。
タウリスは、ロードンの解任はチームの成績不振や信頼性の問題とは関係ないと強調している。しかし、F1においてあらゆることは結果と結びついている。もしキャデラックが期待以上のパフォーマンスを見せ、何度かポイントを獲得し、トラブルなくレースを完走していたなら、ロードンは今もチーム代表の座に留まっていたと私は思う。
■F1の難しさを過小評価していないか

ロードンの解任は、キャデラック、そしてタウリスCEOが、他のいくつかの自動車メーカーも陥った罠にはまっていることを示しているのではないだろうか。それは、F1がいかに難しいものなのかを過小評価することだ。
デビュー戦からわずか6カ月でチーム代表を交代させたことから、F1で成功を築くには継続性が不可欠だということを彼らは理解していないように見える。
シーズン後半にペレスとボッタスがどのようなパフォーマンスを見せるのかは興味深いところだ。チーム代表を解任したからといって、結果が改善することはめったにないのである。

(Text : Peter Nygaard)
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| 10/9(金) | フリー走行 | 結果 / レポート |
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| 10/10(土) | スプリント | 結果 / レポート |
| 予選 | 結果 / レポート | |
| 10/11(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 340 |
| 2位 | ジョージ・ラッセル | 238 |
| 3位 | ルイス・ハミルトン | 229 |
| 4位 | マックス・フェルスタッペン | 221 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 215 |
| 6位 | ランド・ノリス | 201 |
| 7位 | オスカー・ピアストリ | 138 |
| 8位 | アイザック・ハジャー | 97 |
| 9位 | リアム・ローソン | 75 |
| 10位 | ピエール・ガスリー | 41 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 578 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 444 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 339 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 332 |
| 5位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 100 |
| 6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 68 |
| 7位 | TGRハースF1チーム | 30 |
| 8位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 23 |
| 9位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 12 |
| 10位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 7 |


