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ベアマンがセナの初優勝F1マシン『ロータス97T』をドライブ。走行後には感極まる姿も

2026年7月16日

 イギリスのシルバーストン・サーキットのピットレーンは、モータースポーツ史に残る数々の瞬間を見届けてきた。最近では、TGRハースF1チームのオリバー・ベアマンが自身が生まれるよりもはるか昔の時代へと時を遡る体験に招かれたことで、ここは世代を超えた個人的な繋がりが生まれる舞台となった。


 そのベアマンの体験というのは、アイルトン・セナが優勝を飾った1985年のF1マシン『ロータス97T』をドライブしたことだ。これは1985年のエストリルで、豪雨のなかセナにF1初優勝をもたらしたマシンだ。『Sky Sports』でF1解説を務める元F1ドライバーのカルン・チャンドックの案内を受けて、ベアマンは敬意を抱きながら象徴的な黒と金のカラーを纏ったマシンへと歩み寄った。

 ベアマンはエンジンをかける前に、「時代を大きく遡るようなものだ」と語った。


「彼(セナ)がレースを戦い、初勝利を挙げたそのマシンを目の当たりにするのは、とても感慨深い瞬間だ」


 往年のターボエンジンが轟音を響かせると、ベアマンは母国グランプリの舞台であるシルバーストンへとコースインし、モータースポーツの歴史的遺産とも言えるそのマシンを駆ってコーナーを駆け抜けた。ほんの数周の間、現代の喧騒は消え去り、そこには過去の時代のアナログな純粋さが広がっていた。そしてベアマンがピットレーンへ戻ってきた時、その感動は最高潮に達した。


 マシンを止めたベアマンは、ヘルメットのなかで涙を流していた。


「本当に特別な経験だった。レースをしていると、自分がこのスポーツを愛するようになった理由を改めて思い出させてくれるような日が時々あるんだ」


 ベアマンの飾らない、ありのままの姿は、世界中のモータースポーツファンに強い共感を呼び起こし、ソーシャルメディアには彼の謙虚さとモータースポーツの伝統に対する深い敬意を称賛する声があふれた。あるファンは、ベアマンについて「オリーの顔に浮かんだ純粋な感情こそ、究極の敬意の表れだった。本当に謙虚な少年だ」とコメントしており、この日は若手ドライバーがヴィンテージカーをテストするというよりも、限界に挑戦する者同士の時代を超えた絆を象徴する日となった。



(Text : autosport web)


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