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ペナルティに憤りつつ全力を尽くしたガスリー「最終結果を少しでも良くするためプッシュした」ガッツポーズでは誤解を招く

2026年6月11日

 アルピーヌのピエール・ガスリーは、F1モナコGP終盤の時点で、2回の5秒ペナルティを科されていることを把握していた。それにもかかわらず、チェッカーを受けた直後からミラボーまで続く区間で3位フィニッシュを祝うように、繰り返し拳を振り上げたため、多くのファンは、彼がクールダウンラップ終了まで自身の窮状を知らなかったと勘違いした。

■「ペナルティを知らされていなかった」という誤解が拡散

 これがきっかけとなり、SNSでは、アルピーヌがガスリーにペナルティのことを伝えていなかったという批判が広まった。一部では、そのために、赤旗後の数周でガスリーは最大限のペースを発揮せず、ペナルティ分の10秒を後方に対して稼ぐことができなかったのだと主張する声もあった。さらに極端な意見として、アルピーヌがガスリーの安全を危険にさらしたとまで主張する者もいた。しかし、そうした説には何ら論理的根拠はなく、ガスリー本人が状況を理解していたことは明らかだった。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
2026年F1第6戦モナコGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)

 モナコGP中断中、FIA関係者とマーシャルが、最終コーナー手前の路面が剥離した問題への対応に追われている際に、テレビ映像には、ガスリーがレースエンジニアのジョシュ・ペケットと話した直後、険しい表情を浮かべる様子が映し出された。


 明らかに苛立った様子のガスリーはピットレーンを横切り、外側のガードレールにもたれかかる前に、トレーナーのベン・ソーンから渡された冷却用タオルで金属製バリアを強く叩いた。


 レースコントロールはすでにガスリーへのペナルティを知らせるメッセージを2度発信していたため、その反応から、レース中断時点で保持していた5位を維持できないことを告げられたばかりであることは容易に読み取れた。


 モナコGPでは、ピットレーン速度違反を取られて5秒のペナルティを受けたドライバーが多数いた。理由としては、ピットストップの際に走るラインによって距離がわずかに短くなり、FIAの測定法では制限速度を超える結果が出たのではないかと考えられている。ガスリーは2回違反を取られ、10秒のタイムペナルティを受けた。


 グランプリ終了後、ガスリーは「赤旗でレースが止まった時点で状況は理解していた」と認めた。


「だからペナルティが適用されることを分かったうえで、最終結果を少しでも良くするために全力でプッシュした」

■届かなかった10秒

 そのためガスリーは、ライバルたちもペナルティの存在を知っていることを理解しながら、再スタート時にいくつかリスクを取った。スタートで出遅れたアイザック・ハジャーをかわしたものの、その後は、意図的にペースを落としていたジョージ・ラッセルに2ラップ足止めされ、ラッセルがドライブスルーペナルティを消化しにピットへ向かうまで前に出ることができなかった。


 この時点でほとんどのマシンがユーズドのソフトタイヤを装着していたが、ガスリーは非常に激しくプッシュし、クリーンエアを得た最初の周回だけで、直後を走るハジャーに対して0.8秒を稼いだ。


 しかし、アルピーヌのガスリーが、より競争力の高いマシンを持つレッドブルのハジャーとマクラーレンのオスカー・ピアストリに対して、わずか5周で10秒を取り返すことは不可能であるのも明白だった。そのためガスリーの目標は、レーシングブルズのリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドより上位を確保することへ切り替わった。


 74周目の遅いラップによってガスリーは1秒を失い、さらにレーシングブルズの2人が終盤4周でペースを上げたことで、ガスリーは2回のペナルティ適用後にはリンドブラッドから1.359秒差の7位へ後退した。


 それでもガスリーの自己ベストラップはレースのファイナルラップの1周前に記録されたもので、全体の3番手だった。これはガスリーとアルピーヌがモンテカルロ市街地で確かな競争力を持っていたことを示している。


 アルピーヌはレース後、ガスリーのペナルティに関して、再審査を正式に求めた。聴聞会は木曜に実施される予定。



(GrandPrix.com)


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