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「正直、僕の責任にしないでほしい」母国でのリタイア。ルクレールはブレーキ問題を指摘【F1第6戦無線レビュー(2)】

2026年6月11日

 2025年F1第6戦モナコGP。2番手スタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がまったくレースを走ることができずに戦列を離れることになったが、その後レースは順調に進んでいた。ところが後半に入るとランス・ストロール(アストンマーティン)、さらには母国グランプリを戦っていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)が同じ場所で立て続けにクラッシュを喫した。モナコGP後半を無線とともに振り返る。

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 F1第6戦モナコGP決勝レースの後半44周目、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は5番手を走行していた。中団勢ではベストの順位だ。


45周目
カレル・ルース:ボックス、ボックスだ。ソフトで行けるね?
ガスリー:あと何周残っている?
ルース:32周だ。他はみんな、ソフトに履き替えている。
ガスリー:わかった。ソフトで問題ない。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
2026年F1第6戦モナコGP ピットストップを行うピエール・ガスリー(アルピーヌ)

 一方、アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、この時点で一度もタイヤ交換していない唯一のドライバーだった。ステイアウトし続けたことで、15番グリッドから10番手まで順位を上げた。もしここでピットインしたら、大きく後退してしまう。


ピエール・アムラン(→リンドブラッド):僕らの最善策は、セーフティカー(SC)か赤旗を待つことだ。このまま走り続けるんだ。

アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
2026年F1第6戦モナコGP アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)

 43周目にタイヤ交換を終え、9番手でコース復帰したアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)は、後方の僚友カルロス・サインツに順位を譲る指示を出された。


アルボン:順位を入れ替えることは問題ないけど、理由は何?

リアム・ローソン:彼ら(ウイリアムズの2台)は何をしているの?
エルネスト・デジデリオ:順位を入れ替えているんだ。アルボンに後続を抑えさせて、サインツにフリーストップをさせようとしてる。


 するとアルボンは、あっさりリンドブラッドに抜かれて入賞圏外の10番手に後退した。


アルボン:何なんだ、これは!
ジェームズ・アーウィン:わかっている。協力してくれ。


 独走状態のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)に、18秒以上の大差をつけていた。


ピーター・ボニントン:セーフティカーが出たら、ピットの入り口と出口に気をつけてね。
アントネッリ:ピットインする必要ないよね?
ボニントン:あくまでSCが出たらということだ。フリーストップできるから、心配するな。


56周目
アントネッリ:坂の上で、エンジンがおかしいんだけど。
ボニントン:チェックする。


ボニントン:ちょっとしたデリート(一時的な回生エネルギー制限)だ。問題ない。

アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
2026年F1第6戦モナコGP アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)

 55周目、アントネッリが1分14秒990の最速タイムを出した。


ボニントン:最速ラップ、必要ないからね。


 しかしアントネッリは、チェッカー3周前の76周目には、さらに速い1分13秒481を叩き出した。


 58周目、ランス・ストロール(アストンマーティン)が最終コーナーでクラッシュを喫した。

ストロール:なんてことだ。
ゲイリー・ギャノン:すまない。
ストロール:スロットルがスタックした感じだった。


カルロ・パセッティ:ストロールが左側に止まっている。気をつけろ。
セルジオ・ペレス:僕はずっと、言い続けてたよね。あそこの路面は問題だって。


 しかしストロールはレース後、最終コーナー付近の路面の荒れがクラッシュの原因との見方を否定した。これで最初のセーフティカーが導入された。


ルクレール:どうする?
ブライアン・ボッツィ:ボックス、ボックスだ。


 フェラーリの2台は、ほぼ同時にピットイン。ハミルトンがタイムペナルティを消化する間、ルクレールは待たされるはめになった。


ルクレール:どうしてピットインしたの? どうしてステイアウトしなかったの?


ルクレール:あのタイミングのピットインはないよね。もっといいやり方があったはずだ。君の説明も、全然納得できないよ。


 ルクレールの不満は止まらない。一方、走り続けたリンドブラッドはこの時点で、9番手に上がっていた。


アムラン(→リンドブラッド):セーフティカーは助けにならない。赤旗が出るまでステイアウトだ。


 しかし全車ピットロードを通されたこともあって、リンドブラッドはソフトに交換。9番手を維持してコース復帰した。


 レース再開直後の65周目、今度はルクレールが同じ最終コーナーの壁にまっすぐ突っ込んだ。これでレースは赤旗中断となった。


ルクレール:正直言って、僕の責任にしないでほしい。このXXXなブレーキ!!

 一方ラッセルには、ピットレーン速度違反の5秒ペナルティを的確に消化しなかったということで、ドライブスルーペナルティが追加された。


ルース(→ガスリー):ラッセルにドライブスルーペナルティが出た。残りの周回、できるだけ速く走り続けるんだ。


ラッセル:(アイザック・)ハジャーが10車身以上離れている。広がりすぎだよ。


 SC先導でレースが再開。ヘアピンでニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)とサインツが接触した。

2026年F1第6戦モナコGP
2026年F1第6戦モナコGP リスタートでジョージ・ラッセル(メルセデス)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)がアイザック・ハジャー(レッドブル)をパス

ヒュルケンベルグ:右フロントにダメージだと思う。


サインツ:誰かがぶつかってきた。ダメージがある。
ガエタン・イエゴ:ああ。サスペンションだ。残念だが、終了だ。
サインツ:みんな、なんて愚かでクレイジーなんだ。

 アルボンとの連携プレーがうまくいき、ダブル入賞は確実だっただけに、何とも悔しいリタイアだった。


ラッセル:またハジャーが車間を大きく空けてる。


ハジャー:まだパワーがない。なんとかしてよ!


 それでもハジャーはガスリーのペナルティで、最終的に3位に。そしてアントネッリがポール・トゥ・ウインを達成。史上最年少のモナコ勝者となった。


ボニントン:最高の走りだったぞ。モナコ初勝利だ!
アントネッリ:なんてことだ!
ボニントン:終盤は、ちょっとハラハラしたよ。でも素晴らしかった。
アントネッリ:今日のクルマは野獣のようだったよ! 本当にありがとう!
トト・ウォルフ代表:誰も君から勝利を奪うことはできない。モナコ最年少ウィナーだよ!

ガスリー:P3、P3だよね!!
ルース:待て、待つんだ!


ウッド:P3だ、よくやった。
アジャ:ふう〜どうしてこんなに大変なレースだったんだ?
ウッド:グッジョブだ。


 ガスリーが3位に入賞できなかったことに対しては、アルピーヌが再審査を請求。後日の裁定を待つことになった。



(Text : Kunio Shibata)


レース

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ドライバーズランキング

※ベルギーGP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ204
2位ルイス・ハミルトン159
3位ジョージ・ラッセル154
4位シャルル・ルクレール126
5位ランド・ノリス103
6位オスカー・ピアストリ92
7位マックス・フェルスタッペン91
8位アイザック・ハジャー60
9位ピエール・ガスリー42
10位リアム・ローソン39

チームランキング

※ベルギーGP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム358
2位スクーデリア・フェラーリHP285
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム195
4位オラクル・レッドブル・レーシング151
5位BWTアルピーヌF1チーム61
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム61
7位TGRハースF1チーム21
8位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム11
9位アウディ・レボリュートF1チーム10
10位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム1

レースカレンダー

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