F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

F1技術解説:第4戦(1)なぜレッドブルRB18は格段に速かったのか

2022年5月3日

 2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。第1回では、レッドブルRB18がフェラーリを圧倒する速さを見せた理由を探る。


────────────────────────────────


 フェラーリと異なり、レッドブルは、スプリント形式で行われたエミリア・ロマーニャGPの週末に、いくつかの技術的な革新を導入した。

レッドブルRB18のキール比較
レッドブルRB18のキール比較


 マシン前部では、キール周りにフィンを追加し(上の写真のイモラとそれ以前の画像の黄色い矢印参照)、キール自体も改良することで(青い矢印)、さらなるダウンフォースを獲得した。


 これはフェラーリF1-75やアストンマーティンAMR22に見られるデザインを踏襲したものと見ていいだろう(上の写真の白矢印参照)。リヤではブレーキダクトに改良を加え、冷却性を向上させている。


レッドブルRB18のリヤブレーキダクト比較
レッドブルRB18のリヤブレーキダクト比較

 さらにより軽量なパーツを装着することで、フェラーリに対する重量的なハンディキャップはかなり軽減された。理論上コンマ3秒程度遅くなるといわれる10kg前後のプラス分のうち、今回のイモラで4kg、残りの6kgはバルセロナで解消されるはずだ。


 これらの改良によって、レッドブルは本当にフェラーリより速くなったのだろうか?


 イモラの週末に限れば、車体のアップデートよりもむしろ、タイヤの操作性が勝敗を分けたと考えるべきだろう。この点に関してレッドブルは、前戦メルボルンの敗因を分析し、多くの教訓を得た。その結果、ウエットとドライが混在する難しい路面コンディションでも、フロントタイヤにグレイニングが発生することを防ぐことができた。


 対照的にフェラーリ、特にシャルル・ルクレールは、土曜日のスプリントでも日曜日の決勝レースでも、レース後半からフロントタイヤの劣化に苦しんでいた。


 今季初のスプリントフォーマットだったため、予選前のフリー走行が1回だけしかなかった。フェラーリのエンジニアはそこで適切なセッティングを見つけられなかった。

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

「60分間しかなく、しかもウエット路面だった。有益なデータ取りは、ほとんど不可能だった」と、マッティア・ビノット代表は言明する。しかし同じ条件下で、レッドブルは予選、2ヒートのレースに向けてのセッティングを詰めていた。エンジニアたちの力量差が、結果的に明暗を分けたということかもしれない。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)




レース

4/19(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
4/20(土) スプリント 結果 / レポート
予選 16:00〜
4/21(日) 決勝 16:00〜


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン77
2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第5戦中国GP 4/21
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.3 第2戦サウジアラビアGP&第3戦オーストラリアGP