最新記事
- 時間との戦いの中でシャシーを修理するウイリ...
- ホンダ、2026年F1参戦に向けた新たなパワーユ...
- 【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第3戦】...
- マクラーレン代表、2位を失ったのは戦略が原...
- フェラーリF1は予選もレースペースも改善「マ...
- アストンマーティン、アロンソの20秒ペナルテ...
- リカルド、ポジティブな姿勢を崩さず「自分と...
- 実力を発揮できなかったレッドブルと“強み”を...
- 2025年のラインアップを決めるのに時間をかけ...
- 「フェラーリとマクラーレンは一歩先を進んで...
- 2024年F1第3戦オーストラリアGP決勝トップ10...
- 2024年F1第3戦オーストラリアGP決勝トップ10...
苦手なポール・リカールでPUパフォーマンスの向上を実感「チーム全体も底上げされた」/ホンダ本橋CEインタビュー
2021年6月23日
2021年F1第7戦フランスGPではレッドブル・ホンダが3連勝を果たす一方で、アルファタウリ・ホンダはピエール・ガスリーが今回も予選で6番グリッドを獲得、レースではややペース不足に苦しみながらも7位入賞を遂げた。「ポール・リカールはチームにはちょっと苦手なサーキットだった」とホンダF1の本橋正充チーフエンジニアは語り、実際、初日金曜日はマシンバランスに苦しんだ。しかし予選、レースに向けた大幅なセットアップ変更が功を奏し、ガスリーは6戦連続となる入賞を遂げた。
一方の角田裕毅は予選Q1でクラッシュ、ピットレーンスタートとなったレースは序盤から積極的に攻め、最後は13位まで順位を上げた。クラッシュに関しては、大幅なセットアップ変更で「マシン特性が大きく変わったこともあった」と理解を示しつつ、成長を待ち望んでいるようだった。
────────────────────
──今週末の総括からお願いします。
本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):はい。例年ポール・リカールは、チームにはちょっと苦手なサーキットだったんですね。今年も初日はセットアップも含めて、クルマのパフォーマンスは今ひとつという感じでした。それが予選に向けて大きくセットアップを変更したこともあって、かなり改善することができました。
しかし決勝当日は、朝から雨が降ったこと、そして風が強かったこともあって、路面グリップやクルマのバランスなど、パフォーマンス的に難しいレースになってしまいました。そんななかでもガスリー選手はうまく走ってくれたし、オーバーテイクも見せてくれた。やれることはすべてやって、何とかポイントを獲れたというところですね。
──2台にアンダーカットされて順位を下げてしまいましたが、戦略的な部分以上にロングランのペースが劣っていたのでしょうか?
本橋CE:そうですね。ただタイヤに苦しんでいたのは、他も同じだったと思います。ですのでアンダーカットの可能性は、僕らにもあったのかなと。実際にはトラフィックにつかまっていて、うまくペースが掴めないタイミングに重なっていました。そこを突かれた感じでしたね。
──ガスリー自身はレースペースの改善が今季の課題だとコメントしていましたが、今回は特に遅かったわけではない?
本橋CE:そこまで大きく悪かったとは思っていません。ただ燃料を積んだ重い状態では、挙動が悪化する傾向は確かにありますね。タイヤが重要なサーキットだと、特にマネージメントは難しくなる。今回も金曜日から、そこは感じていました。
──ポール・リカールはチームにとって苦手とのことですが、2年前のフランスGPもかなり苦戦しました。それに比べると、今回ははるかに戦闘力が上がったのではないですか?
本橋CE:はい。持てるパフォーマンスをすべて出しきれたかというと、そこはコンディション変化で崩された部分はあります。でも最終的にあの位置でフィニッシュできたというのは、戦略的な部分も含めてチーム全体の底上げ、進化を感じています。パワーユニット(PU)に関しても、パフォーマンスは上がっていると実感できています。
──バクー、ポール・リカールではエネルギーマネージメントが重要ですが、その進化も実感できていますか?
本橋CE:そうですね。そこはアゼルバイジャンの方が感じましたけど、電気エネルギーの回生量とかパフォーマンスは確実に上がっていると感じました。それは長いストレートが何本もあるポール・リカールでも感じたことですね。
■予選は振るわずも、角田は「ここまでの7戦で多くのことを吸収しているはず」
──2年前のフランスGPではスペック3を投入しながら、デプロイ切れなどに手こずりました。
本橋CE:はい。確かにライバルと比較した相対的な戦闘力では、まだまだ届かなかった。ただ一歩一歩の積み重ねや、チームの理解を得ての投入だったりを経て、今の我々があるわけで、あの時のスペック3が失敗だったとか、そういうわけではありません。今の僕らを作ってくれた一部だったんだなと。
──パワーユニット単体の比較は難しいと思いますが、今のホンダ製PUは4メーカーのなかでトップの実力があると思いますか?
本橋CE:確実にトップだとは、まだ思っていません。メルセデスやフェラーリと互角に戦える、そしてすべてが噛み合ったときには、レッドブル・ホンダはメルセデスに勝てる、そこまでは行けている。肩を並べて戦えるところまで来ているとは思っています。
──今週末の角田選手の戦いぶりは、どんなふうに見ましたか。
本橋CE:予選に関しては、FP3後にセットアップを大きく変えたこともあって、残念な結果になってしまいました。ただガスリーは対応できているわけで、そこも学びのひとつだったと思います。一方でレースはピットレーンスタートでしたが、しっかりオーバーテイクしてくれたし、タイヤマネージメントもできている。予選は残念でしたが、ここまでの7戦で多くを吸収してくれているはずです。もうちょっと落ち着いてとは思いますけど、学ぶなかでは失敗することも必要なのかもしれません。
──予選Q1の走りは、必ずしも全開アタックではなかったのですか?
本橋CE:そうはいっても予選ですから、通常よりは気合は入っていたと思います。ただクルマの特性が大きく変わったのも、要因としてはある気がします。FP3でもマシンバランスがもうひとつだったので、予選に向けてセットアップを見直しました。あと風もあって、バランスが変わった部分はあるでしょうね。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
3/22(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
3/23(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
3/24(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 51 |
2位 | シャルル・ルクレール | 47 |
3位 | セルジオ・ペレス | 46 |
4位 | カルロス・サインツ | 40 |
5位 | オスカー・ピアストリ | 28 |
6位 | ランド・ノリス | 27 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 18 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 16 |
9位 | ランス・ストロール | 9 |
10位 | ルイス・ハミルトン | 8 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 97 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 93 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 55 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 26 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 25 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 6 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
第3戦 | オーストラリアGP | 3/24 |
第4戦 | 日本GP | 4/7 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |