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【F1第1戦無線レビュー】順位変更に納得いかなかったフェルスタッペン「5秒なんて簡単に築くことができたはず」

2021年4月5日

 2021年開幕戦バーレーンGPの決勝レースは、フォーメーションラップ中にセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がコース上でストップし、波乱の幕開けを迎えた。スタート直後のニキータ・マゼピン(ハース)のクラッシや、角田裕毅とチャンピオン経験者たちとのバトル、ルイス・ハミルトン(メルセデス)マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)による優勝争いなど、各ドライバーらのやり取りを無線で振り返る。


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 2021年の開幕戦バーレーンGP決勝レースは、フォーメーションラップからドラマが始まる。予選11番手のセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がコース脇にストップしてしまう。


ペレス:何が起きたんだ?
レッドブル・ホンダ:いま確認している


 レース後、チーフエンジニアのポール・モナハンによれば、すべての電力を失いエンジンの点火が行われなくなったために、エンジンがストップしたという。その後、電源をオフにし、再びオンにして電気系統を再起動させたペレスのエンジンは再始動し、ピットレーンからレースをスタートさせた。


 フォーメーションラップがやり直しされた後にスタートしたバーレーンGP決勝レース。スタート直後の3コーナーで早くもアクシデントが発生。ルーキーのニキータ・マゼピン(ハース)がクラッシュした。


ハース:大丈夫か?
マゼピン:うん、クラッシュした。*****本当にごめん。ミック(・シューマッハー)を避けようとして、縁石に乗ったらスピンした……
ハース:気にするな。我々はここから一緒に学んでいこう。だからもう気にしなくていい。それより、前を向こう

ニキータ・マゼピン(ハース)
2021年F1第1戦バーレーンGP スタート直後に単独スピン、ウォールにクラッシュしたニキータ・マゼピン(ハース)


 もうひとりのルーキー、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)もスタート直後にポジションを落として厳しいレースを強いられるが、その後、徐々に盛り返し、元チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)をオーバーテイクすると、26周目にはフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)もパスする。


角田:ワァオ!!
アルファタウリ・ホンダ:いい走りだ、ユウキ。次は(キミ・)ライコネンだ。彼は2.4秒先にいる

2021年F1第1戦バーレーンGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
2021年F1第1戦バーレーンGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)


 その数周後、11番手の角田が10番手のライコネンに追いつく。ポイントを賭けたバトルを前にライコネンが無線でチームに確認する。


ライコネン:これは最後のポイントを賭けた戦い?
アルファロメオ:イエス、イエス


 しかし、直後にあっさりと角田にかわされると、ライコネンは落胆の無線を入れる


ライコネン:まったく勝負にならなかったよ!!


 44周目、ホームストレート上でエステバン・オコン(アルピーヌ)にオーバーテイクされたベッテルは、直後の1コーナーでのブレーキングでオコンに追突してしまう。


ベッテル:OK、フロントウイングにダメージを負った。なんであいつは走行ラインを変えたんだよ!! 彼がライン変えたせいでロックアップした


 しかし、接触の瞬間の映像を国際映像がとらえており、実際には走行ラインを変えたのはベッテルだった。そのため、スチュワードはベッテルに非があったとして、10秒加算ペナルティと2点のペナルティポイントを科した。またレース後、ベッテルはパルクフェルメでオコンに謝罪している。


 レースは終盤、トップを走るルイス・ハミルトン(メルセデス)に2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が追いつき、手に汗握るバトルを展開。53周目の4コーナーでフェルスタッペンがアウトからハミルトンを抜きにかかり、直後にコースをはみ出して、トップに立つ。


ハミルトン:コース外から抜いて行ったよ


 すると、レースディレクターのマイケル・マシはレッドブル・ホンダへ、ポジションを譲るように指示。チームはすくにフェルスタッペンへ無線を入れる。


レッドブル・ホンダ:直ちにポジションをルイスへ譲れ。ルイスを先に行かせるんだ


 これで再びトップに立ったハミルトンは、フェルスタッペンからの猛攻に耐え、トップのままチェッカーフラッグを受けた。


メルセデス:やったぞ、ルイス。すごい走りだった
ハミルトン:やったぜ、ワァオ。みんなも素晴らしい仕事をしたよ。ここにいるスタッフだけでなく、ファクトリーで仕事しているみんなが最高の仕事をした。でも、僕たちはまだ足りないことを知っているはずだ。でも、僕たちは勝った。チームワークでね。
メルセデス:クレイジー、本当にクレイジーなレースだったよ、ルイス
ハミルトン:任せてよ!!
メルセデス:ベテランにしては、悪くないね

ルイス・ハミルトン(メルセデス)&マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第1戦バーレーンGP トップの座を守り切ったルイス・ハミルトン(メルセデス)。フェルスタッペンとの差はわずか0.7秒だった


 一方、ポジションを譲って敗れたフェルスタッペンは、納得がいかない。


フェルスタッペン:なんで、僕を先に行かせてくれなかったの? (ペナルティの)5秒なんて、簡単に築くことができたと思うよ。こんな形で2位でフィニッシュするより、1位でフィニッシュしてペナルティを科せられたほうがよかったよ
クリスチャン・ホーナー:レースコントロールからの指示だったんだ。でも、君の走りはとんでもなくすごかった。

2021年F1第1戦バーレーンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位獲得
2021年F1第1戦バーレーンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位獲得


 メルセデス勢とフェルスタッペンに続いて、4位でフィニッシュしたのはランド・ノリス(マクラーレン)。


マクラーレン:P4だ。よくやった。素晴らしいレースだった
ノリス:よっしゃーっ。やったぜ!! じゃ、この花火は僕のために?(バーレーンGPではチェッカーフラッグ後に、コース脇から大量の花火が打ち上げられる)
マクラーレン:かもな


 2年ぶりに3月に開幕戦を行ったF1世界選手権。第2戦は4月18日にイタリア・イモラで開催される。

ランド・ノリス(マクラーレン)
2021年F1第1戦バーレーンGP ランド・ノリス(マクラーレン)



(Masahiro Owari)




レース

4/19(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
4/20(土) スプリント 12:00〜13:00
予選 16:00〜
4/21(日) 決勝 16:00〜


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン77
2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

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