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取り返しのつかないピットでの「3秒」

2012年6月26日


小林可夢偉:予選7位/決勝リタイア
 総合的に言えば、ものすごく良い週末だったと思います。惜しむらくは1回目のピットストップに6秒以上を費やしてしまったこと。そのせいで、ピットストップの前は後ろを走っていたライコネンに先を越されてしまった。あれですべての歯車が狂ってしまいました。

 レースが怖いのは、ドライバーがミスをすればクラッシュするし、チームがミスをすれば遅れてしまうこと。今回はチームのミスが出た。ピット作業の遅れは3秒ほどですが、その3秒が取り返しのつかない3秒になってしまいました。
 タイミングが悪く、団子状態で走っているクルマの後ろに戻ることになってしまったのが痛かった。その直後、ライコネンがセナを抜いたので一緒にくっついて抜こうとしたらセナに閉じられ、接触してしまいました。

 あの動きはワールドチャンピオンとそうでないドライバーの差のように感じました。抜くときには自分の体を相手のミラーに見せて抜かないとだめだとか、上手なやり方があるものです。それがきっちりできると、ああいったもらい事故は少なくなるでしょう。

 今回の可夢偉は予選も良かった。Q3では、あれだけ激しい競争のなか、1アタックで3セクターともきちんとタイムを出すことができた。スタートも良かったし、レース中のペースも良かった。
 週末を通じて自分の感性に合ったクルマに仕立てることができたのでしょう。それは大きな成果です。でも、残念なことにピットストップの余計な3秒がすべてを台無しにしてしまいました。




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