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ハミルトンの元レースエンジニアの姿勢に批判の声「コールセンターのような対応では信頼は築けない」

2026年2月28日

 ルイス・ハミルトンがフェラーリで直面してきた困難は、単なるスピードや戦略の問題だけではなく、無線越しの“相性”の問題でもあると、F1のベテランエンジニアであるロブ・スメドレーは指摘する。


 フェラーリでのデビューイヤーとなった昨シーズン、ハミルトンとレースエンジニアのリカルド・アダミの間で意思疎通がうまくいっていないように感じられた。ハミルトンは時に目に見えて苛立ちを募らせており、その最も有名な瞬間は、チームの判断の遅れに対し「ついでにティーブレイクでもしてくれば?」と無線で皮肉を放った時だった。

 今年、アダミはハミルトンの担当から外れることが発表されたが、まだ後任は決定していない。


 かつてフェラーリでレースエンジニアを務めたスメドレーは、ハミルトンとレースエンジニアとの間で続いた騒動について見解を示した。その結論は率直なものだ。すなわち、信頼と技術的なノウハウがすべてだが、そのふたつが常に揃うとは限らないということだ。


 スメドレーは、ハミルトンがフラストレーションを示したことに触れ、それはドライバーとエンジニアの関係におけるより深い亀裂を表していると強調する。

スメドレー、ハミルトンの成功にはレースエンジニアとの「相性」が不可欠だと指摘
2019年F1第19戦アメリカGP ロブ・スメドレー(F1エキスパートテクニカルコンサルタント)

「無線でそのような発言が出ているとすれば、ふたりの関係はまだ完全に構築されておらず、そこから不健全な状態に陥る可能性がある」と、スメドレーは『High Performance』ポッドキャストで語った。「それは、フラストレーションが限界に達している明確なサインだ」

■「ここはコールセンターではない」

 フェラーリ時代にフェリペ・マッサの右腕として活躍したスメドレーは、レースエンジニアは誰かの指示を仰ぐのではなく、迅速かつ自信を持ってドライバーからの質問に答える必要があると強調した。


「そもそも、ドライバーから質問された際にすぐに答えられるよう、マシンについて十分な知識を持ち、自分たちの仕事を完全に把握しておくのがレースエンジニアの役割だ」とスメドレーは語る。


「『確認して折り返す』という言葉を聞くのは本当に辛い。ここはコールセンターではないのだ」


「ドライバーは時速200マイル(約320km)で走りながら、10段階中10のパフォーマンスを発揮しようとしている。彼らにすぐに答えて、自信を与えなければならない。誰か他の人に聞きに行かなければならないような返答をすれば、そうした小さな瞬間の積み重ねが信頼を削り、関係が緊張していく」


 昨年、不調に終わったアダミとハミルトンの関係について振り返り、スメドレーは経験豊富なプロフェッショナルであっても、相性の不一致とは無縁ではないと指摘した。

ルイス・ハミルトン(フェラーリ)とレースエンジニアのリカルド・アダミ
2025年F1日本GP ルイス・ハミルトン(フェラーリ)とレースエンジニアのリカルド・アダミ

「渦中のフェラーリのエンジニア(アダミ)は長く成功したキャリアを持っており、セバスチャン・ベッテルからルイスに推薦された人物だ」と彼は説明する。


「彼はセバスチャンと素晴らしい関係を築き、多くの成功を収めた。だが、時には2006年の私とフェリペのようなこともある。噛み合わなければ、うまくいかないのだ」

■データと戦略を超えたヒューマンファクター

 マッサとの自身の経験を踏まえ、スメドレーは技術的な熟練だけでは不十分だと強調した。レースエンジニアは事実上ドライバーのヘッドコーチであり、マシンに対する深い見識と、ステアリングを握る人間への理解を融合させる必要がある。


「サッカーやラグビーなど他のスポーツについて私が知る限り、アスリートと仕事をする際は常に(技術面と人間面が)50対50の割合になる」とスメドレーは語る。

フェリペ・マッサとロブ・スメドレー(ウイリアムズ)
2015年F1バルセロナテスト4日目 フェリペ・マッサとロブ・スメドレー

「F1チームにおいて、レースエンジニアは事実上そのドライバーのヘッドコーチだ。だから、仕事の技術面について何も理解せずにその場に立つことはできない」


「マシンがどのように機能し、ドライバーが車両とどのように相互作用し、そのパッケージ全体をどう最適化するかを理解することは非常に重要だ」


「しかし、マシンの中にいるのがひとりの人間であり、我々“ただの人間”が持つあらゆる欠点を抱えたアスリートであるということを理解していなければ、決してうまくいくことはない」


 スメドレーの見解は、F1がマシンの競技であると同時に、人間の競技でもあるという事実を強く思い出させるものだ。


 フェラーリでの2年目のシーズンに向けて新しいレースエンジニアを求めるハミルトンの動きは、単なる人事の選択ではない。それは、コクピットの中心に信頼、コミュニケーション、そして調和を取り戻すための試みなのだ。



(autosport web)


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