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ノリスがF1チャンピオンに輝く。フェルスタッペン優勝も逆転ならず【アブダビGP決勝レポート】
2025年12月7日
12月7日、2025年F1最終戦/第24戦アブダビGPの決勝レースが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季8勝目/自身通算71勝目を飾った。
2位にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。最終戦まで続いたドライバーズタイトル争いは、ノリスが自身初のF1チャンピオンに輝いた。角田裕毅(レッドブル)は14位となった。
★ ★ ★ ★ ★ ★
ヤス・マリーナ・サーキットで迎えた2025年最終戦。ドライバーズタイトル争いはポイント順にノリス(408点)、フェルスタッペン(396点)、ピアストリ(392点)の3名に絞り込まれた。選手権首位ノリスは、表彰台圏内でフィニッシュすればフェルスタッペン、ピアストリが優勝を飾ったとしても、ドライバーズタイトルを手にするという優位的な状況で決勝を迎えた。
注目のスタートタイヤは、20台中13台がミディアムタイヤ(イエロー/C4)を選択。3番グリッドのピアストリ、10番グリッドの角田、14番グリッドのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、15番グリッドのランス・ストロール(アストンマーティン)はハードタイヤ(ホワイト/C3)をチョイス。
そして、16番グリッドのルイス・ハミルトン(フェラーリ)、17番グリッドのアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、18番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)はソフトタイヤ(レッド/C5)を履いた。

陽が沈みつつある現地時間17時過ぎ。気温27度、路面温度31度、湿度58パーセントというドライコンディションで、58周のトワイライトレースはスタートを迎えた。
ターン1に向けて奇数グリッドがアウト側、偶数グリッドがイン側となるも、ポールシッターのフェルスタッペンが首位を守ると、2番手ノリス、3番手ピアストリとグリッド順でターン1を通過する。
ただマクラーレンは戦略のためか、オープニングラップのターン1でハードタイヤを履くピアストリが、ミディアムタイヤのノリスを先行し2番手に浮上する。
ノリスは3番手をキープすれば、無理にフェルスタッペン、ピアストリに仕掛ける必要はない。しかし、4番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)がノリスの背後/DRS圏内をキープしており、タイトル争いで優位性を維持しつつもノリスは油断できない状況が続く。

フェルスタッペンは4周目時点で2番手ピアストリに2秒のギャップを築く。フェルスタッペン、そしてマクラーレンのふたりは、タイヤのデグラデーション(性能劣化)を抑えるべく、ペースをコントロール。各陣営ともに危なげなく1ストップ戦略を採れる状況をキープする。
10周を迎えようかというタイミングで、首位フェルスタッペンは右フロントタイヤにグレイニング(ささくれ摩耗)が出ていると無線を飛ばした。ただ、フェルスタッペンは2番手ピアストリとの2秒のギャップを維持する。
一方、3番手ノリスは4番手ルクレールに1.5秒のギャップを築いてDRS圏外に引き離すことが叶ったものの、先行するピアストリとのギャップは14周目時点で3秒まで広がった。
そんななか、タイトル候補のなかで真っ先に3番手ノリスが、4番手ルクレール、5番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)と同じ16周目終わりにハードタイヤに履き替えた。
その前後のタイミングでピアストリに対し「プランAで行けるか?」と無線が飛んだ。このプランAが1ストップを示すものなのかは定かではないが、ピアストリは「たぶんね」と答える。

タイヤを替えたノリスは、ミディアムスタートで引っ張るリアム・ローソン(レーシングブルズ)を19周目のターン6でかわすが、ローソンはDRSを使いターン9で抜き返そうとするも届かず。これでノリスの前は、ハードタイヤスタートで引っ張る角田となった。
後ろにノリスが来た20周目に角田は自己ベストを更新する。そんな角田に「あと1周でノリスがDRS圏内に入る。できることをすべてやってくれ」と無線。「やることはわかってる。任せて」と角田は答えた。

23周目、ノリスが角田のDRS圏内に入った。角田は自己ベストを更新し続けていたが、タイヤコンディションの差はあまりにも大きかった。23周目のバックストレートでノリスが角田をオーバーテイク。その攻防の直後、23周目終わりにフェルスタッペンがハードタイヤに履き替えてノリスの5秒前でコースに復帰した。
なお、バックストレートで走行ラインを2回変えてノリスを封じようと試みた角田に対し、5秒のタイムペナルティが下っている。角田は33周目にピットイン。5秒のタイムペナルティをここで消化し、ミディアムタイヤに履き替えると18番手でコースに復帰した。
タイヤを替えたフェルスタッペンは、40周目にハードタイヤで引っ張るピアストリのDRS圏内に入った。その40周目終わりにノリスが2度目のピットストップを敢行し、ハードタイヤに履き替える。続けて41周目終わりにピアストリが最初のタイヤ交換でミディアムタイヤに履き替えると、フェルスタッペンがラップリーダーに返り咲いた。
逆転タイトルを願うフェルスタッペン陣営にとって、4番手ルクレールや5番手のラッセルらがノリスから3番手の座を奪ってほしい状況。4番手ルクレールは2度目のピットストップでミディアムタイヤを装着。ファステストを更新しつつノリスの背中を追うが、その差はなかなか縮まらない。
トップを走るフェルスタッペンは終盤、2番手ピアストリに18秒近いリードを築いていたこともあり、ペースを落としつつタイヤを温存。残り5周の段階で3.6秒あった2番手ピアストリと3番手ノリスのギャップも徐々に縮まるが、順位変動には至らず。

58周目を終え、フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで今季8勝目/自身通算71勝目を飾った。12.594秒差の2位にピアストリ。そして、16.572秒差の3位にノリスが続いた。これにより、2025年シーズンのドライバーズタイトルはノリスが獲得。イギリス出身の26歳が、新たな王者としてF1の歴史にその名を刻んだ。
以下、4位ルクレール、5位ラッセル、6位アロンソ、7位エステバン・オコン(ハース)、8位ハミルトン、9位ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、10位ランス・ストロール(アストンマーティン)までが入賞となった。角田は14位でチェッカーを受けた。
ルノー製パワーユニット(PU)にとって最後のレースとなるなか、アルピーヌ勢はピエール・ガスリーが19位、フランコ・コラピントが20位となった。
2026年シーズンのF1は全24戦が予定されている。新たな技術規則、新たなPUメーカー、そして新チームが参戦する2026年はどのようなシーズンとなるだろうか。2026年F1第1戦オーストラリアGPは3月6〜8日に開催され、第3戦日本GPは3月27〜29日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される。



(Text:autosport web)
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| 12/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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| 12/6(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
| 予選 | 結果 / レポート | |
| 12/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | ランド・ノリス | 408 |
| 2位 | マックス・フェルスタッペン | 396 |
| 3位 | オスカー・ピアストリ | 392 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 309 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 230 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 152 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 150 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | カルロス・サインツ | 64 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 51 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 800 |
| 2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 459 |
| 3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 426 |
| 4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 382 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 137 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 92 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 80 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 73 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 68 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 22 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |
| 第24戦 | アブダビGP | 12/7 |


