F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【角田裕毅F1第14戦分析】角田に下されたアタック妨害の厳しい審議。妨害はレースエンジニアのミスか

2023年8月27日

 F1第14戦オランダGPの予選後、レーススチュワード(審議委員会)は、Q2の最後のアタックで 角田裕毅がルイス・ハミルトン(メルセデス)のアタックを妨害したとして、3番手降格のペナルティを科した。


 レーススチュワードの見解は、以下のとおりだ。


 スチュワードは、22号車のドライバー(角田裕毅)と44号車のドライバー(ルイス・ハミルトン)、そして双方のチームからの代表者から状況を聞き、2人のドライバーのマーシャリングシステムによるポジショニングと、走行データ、国際映像、そして2台の車載映像を確認した。


 その結果、角田は自らのアタックラップの準備のためにターン13の出口でドライのレーシングライン上にいた。そのため、後方から接近してきたハミルトンのアタックラップを妨害していたことがわかった。


 その事実に対して、角田は「他のマシンに抜かれたため、再びギャップを築くために、スローペースを維持していただけだ」と説明した。


 しかし、スチュワードの見解では、角田には明らかにラインから外れる能力があった。したがって、このような妨害は不要であったと判断した。


 この決定を聞いて、筆者は正直、驚いた。というのも、Q2の最後のアタックが終わった後、角田のほうが「ハミルトンにアタックを妨害された」と無線で不満を述べていたからだ。


 予選後にミックスゾーンにやってきた角田に、そのことを問うと、角田もそのことを認めていた。そこで、もう一度、最後のアタックラップに入る前の角田の車載カメラの映像と無線を確認した。


▼ターン3通過中
マティア・スピニ「左フロントタイヤをウエット路面で冷やすように」


▼ターン4通過中
マティア・スピニ「後ろにドライバーでアタックしているのは現時点でストロールだけで、彼は7秒後方にいる」


▼ターン6通過中
マティア・スピニ「ストロール、4秒後方」


▼ターン7通過中
マティア・スピニ「ストロール、2秒後方」


▼ターン8通過中
マティア・スピニ「ストロール、1秒後方。その後はペレスが8秒後方だ」


▼ストロールが角田を抜く


▼ターン9通過中
マティア・スピニ「ペレス、5秒後方」


▼ターン10通過中
マティア・スピニ「このポジションをキープしろ。その後は、集団がやってくるから」


▼ターン10通過後の短いストレート走行中
マティア・スピニ「ペレス、2秒後方」


▼ペレスが角田を抜く


▼ここで無線が聞き取りにくくなる


▼ターン11に差し掛かるところで、前方にいるアルボンに接近する


▼ターン12を立ち上がったところで、ヒュルケンベルグが角田を左側から抜く


▼ターン13に向かうところ
マティア・スピニ「ハミルトンはまだ6秒後方だから、前とのギャップを広げていい」


▼ターン13通過中
マティア・スピニ「ハミルトン、3.5秒後方、2.5秒後方」


▼ターン13立ち上がりでハミルトンが角田を右側から抜く


▼ターン14に向かうところ
マティア・スピニ「よし、アタック開始だ」


 つまり、角田にはエンジニアから「ハミルトンが近づいているから気をつけろ」という指示はなく、むしろアルボンとのギャップを保つように無線が飛んでいた。

アルファタウリのピットウォールスタンド
アルファタウリのピットウォールスタンド


 確かにハミルトンが接近してきたとき、スチュワードが指摘したように角田はドライになった走行ラインにいたが、それはこれからアタックを開始するためだった。


 これらの無線から考えるに、ハミルトンへの妨害は故意とは言えず、レースエンジニアの判断ミスに近い。本来であれば、ターン13に向かう前にハミルトンを前に出すために、ターン12を立ち上がったときに、もう少しスローダウンさせる指示を出すべきだったが、アタックに入ろうとしていたヒュルケンベルグに先に行かれて、アルボンに続いてアタックに入るという戦略が狂ったことで、少し動揺していたのかもしれない。


 妨害したことは事実だが、3番手降格は少し厳しい裁定のような気がする。



(Masahiro Owari)


レース

12/6(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
12/7(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
12/8(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※アブダビGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン437
2位ランド・ノリス374
3位シャルル・ルクレール356
4位オスカー・ピアストリ292
5位カルロス・サインツ290
6位ジョージ・ラッセル245
7位ルイス・ハミルトン223
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ70
10位ピエール・ガスリー42

チームランキング

※アブダビGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム666
2位スクーデリア・フェラーリ652
3位オラクル・レッドブル・レーシング589
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム468
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム94
6位BWTアルピーヌF1チーム65
7位マネーグラム・ハースF1チーム58
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー4

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
第23戦カタールGP 12/1
  • 最新刊
  • F1速報

    Rd22 ラスベガス&Rd23 カタール&Rd24 アブダビGP号