ホンダF1田辺TDレース後会見:最後尾から2位に喜び「困難を乗り越え、チームとドライバーがきっちり機能した結果」
2021年9月27日
パワーユニット全交換によるペナルティで最後尾グリッドからのスタート。苦戦が予想された2021年F1第15戦ロシアGP決勝レースでのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だったが、フィニッシュ直前の大雨と、その際の適切なタイミングでのタイヤ交換が功を奏し、2位表彰台を獲得した。
「最後尾から、果たしてどこまで順位を上げられるか」とレース前は思っていたというホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターにとっても、「非常にいい結果だった」と手放しで喜べるレースとなった。一方でホンダ勢のほかの3台は、いずれも同じ降雨の際にタイヤ交換を遅らせ、大きく順位を落としての完走となってしまった。
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──最終盤の雨が、レース結果に大きな影響を及ぼしました。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):思った以上に激しい降りになり、状況が急激に悪化しました。そのことで大きく順位を上げたドライバーと、逆に大きく下げたドライバー、くっきりと明暗が分かれました。レースは最後まで何が起きるかわからないと私もよく言っていますが、その象徴となったレースでした。
──ホンダ勢4台も明暗が分かれました。
田辺TD:(マックス・)フェルスタッペンは最後尾グリッドから2位まで上がりました。ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝したことで、選手権の首位は奪い返されましたが、スタート位置を考えればよくあそこまで順位を上げたと思います。非常に良い結果でした。一方で(セルジオ・)ペレスは序盤から力強い走りを見せてくれました。降雨の直前には3番手まで上がっていたのですが、レインタイヤへの交換タイミングが遅く、9位に沈んでしまいました。
──アルファタウリ・ホンダの2台も残念でした。
田辺TD:11、12番手からのスタートで、渋滞にはまって追い抜きも難しかったです。そのなかで我慢のレースを続けていましたが、最後のタイヤ交換でのチーム側の判断もあって順位をさらに落としてしまいました。ぜひとも4台がいいかたちでのレースができればと思っていたのですが、今回もそれは叶いませんでした。
■ボッタスのパワーユニット交換に関しては複雑な心境
──表彰台でのマックス・フェルスタッペンはまるで勝ったような喜びようでした。田辺TDにとっても予想以上の好結果でしたか?
田辺TD:はい。ドライ路面での初日のメルセデスとは大きなパフォーマンス差がありました。さらに中団グループも今季は非常に速くなっています。ソチは直線が長いとはいえ、オーバーテイクは決して簡単ではありません。そんな状況で『フェルスタッペンは最後尾からどこまで(ポジションを)上げられるだろうか』というのがレース前の心境でした。それが2位まで上がれたのは、いろいろな困難を乗り越え、チームとドライバーがきっちり機能したのだと思います。想定外の大雨も自分たちの有利な方向に取り込みました。非常にいいレースだったと思います。
──バルテリ・ボッタス(メルセデス)はレース前にパワーユニットを交換してグリッドが下がり、フェルスタッペンの前でスタートすることになりました。それについては、追い上げるのに大変になりそうだという思いでしたか? あるいはその話をチームとしましたか?
田辺TD:もし後方でフェルスタッペンが抑えられたままになってしまうと、その後の展開は不利になるだろう。そんな話はスタート前にしましたね。
──そのボッタスはパワーユニット交換に関して、「モンツァ(イタリアGP)でのエンジンが終わったから」と言っていました。メルセデスが昨年までと違ってパワーユニットのやりくりに苦労している状況をどう見ていますか?
田辺TD:「エンジンが終わった」というのが正確にどういう意味かは不明ですが、『もう使えない』という意味だとしたら、今回新たに追加したのはドライバーの助けになると同時に、それでドライバーがペナルティを受けるのはエンジンメーカーとしては申し訳ないですね。交換の理由は不明ですし、ハミルトンも同じ理由で交換するのか、それも分かりませんので、なんとも言えません。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 437 |
2位 | ランド・ノリス | 374 |
3位 | シャルル・ルクレール | 356 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 292 |
5位 | カルロス・サインツ | 290 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 245 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 223 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 70 |
10位 | ピエール・ガスリー | 42 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 666 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 652 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 589 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 468 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 65 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 58 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 4 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |