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毒舌パドック裏話 モナコGP編:どんなに退屈でも勝ったリカルドにとってはどうでも良いのだ

2018年6月4日

 ちょっと毒舌なF1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第6戦モナコGP編です。

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 モナコGPというイベントは、本当にこれで良いのかと感じている人は多いと思う。

 わが家のキッチンよりも狭いサーキットで、両側に迫るガードレールの狭間を、F1マシンが時速200km以上で踊るように駆け抜ける光景は、まさに息をのむという表現がぴったりだ。その周囲で見られる高価なヨットやクルマ、そしてそのオーナーたちにも、またちょっと違う意味で驚かされる。

 モンテカルロには、きらびやかな魅力があふれている。スポンサー関係のお偉方は、自分がこの超有名イベントの場にいることを世間に誇示しようと押しかけ(要するに、費用は全部会社持ちでコートダジュールでの週末を楽しみ、したたかに酔っ払えるわけだ)、毎夜のパーティは早朝まで続く。

 こうしたパーティの中には、サーキットのコース上で行われるものもある。スイミングプールからラスカスまでの最終セクターが、夜な夜なダンスフロアになるのだ。それは確かに楽しい催しではあるが、ピットレーンオフィスで仕事をしているF1チームのメンバーにとって、ズンズン響くダンス音楽の低音がガレージの建物を揺さぶるのは、あまり楽しいことではない。

 チームメンバーが、このイベントをあまり楽しめない理由は他にもある。予選が終わってしまうと、レースそのものは(勇気を持って現実を認めよう)ひどく退屈なことが多いのだ。

 ルイス・ハミルトンは、今年のレースを端的に「退屈きわまりない」と評し、さらにこう付け加えた。「ホントに変な話だよ。イベントとしては洗練されていて、ゴージャスな雰囲気はシーズンを通じて一番だ。プラクティスから予選までは、走るのも最高に楽しい。ところが、レースはシーズン中で一番退屈だったりするんだ。どうすればもっと楽しくなるのか、僕には見当もつかないけどね」

 ドライバーが楽しくなる方法ならある。自分がレースで勝つことだ。

 実際、ダニエル・リカルドの口からは、そんな文句は一言も聞かれなかった。2016年に目前の勝利をチームのミスで奪われた彼は、2年越しでようやくこの栄冠を手にした。リカルドのクルマは手負いの状態だったにもかかわらず、追い抜きが事実上不可能な狭い市街地コースにも助けられて、彼は何とかフィニッシュまでマシンを運び、モンテカルロでの初勝利をあげたのだった。

 レースがどんなに退屈だろうと、リカルドにはどうでもよいことだった。何にせよ伝統のモナコGPを制したのだから。

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