BARホンダのテストドライバー、アンソニー・デイビッドソンは、初めてとなるモナコでのフリー走行で素晴らしい評価を得ることになったとAutosports.comが報じている。
デイビッドソンは一度も走ったことのないコースにも関わらず、6度目の優勝を狙うミハエル・シューマッハーに次ぐ2番手、その差はわずか0.4秒というタイムを叩き出した。金曜のフリー走行において、デイビッドソンは今シーズンを通じてトップクラスのタイムを出すドライバーであり、レギュラードライバーがエンジンやタイヤに関して気を使わなければいけないことを考えても、素晴らしい走りを見せているといえよう。モナコでは特にそれが目立っている。
モナコGPが行われるモンテカルロ市街地コースは、壁が近く、コーナーが変化に富んでいる為にわずかなミスでも命取りとなり、一般的に初めてのドライバーには厳しいコースとされている。デイビッドソンは、2回のセッションでほとんどレースと変わらない68周を走り、ミスはわずかに一度、ラインを外したのみにとどまった。
「アンソニーは初日のヒーローだね」とBARのチーム代表、デイビッド・リチャーズは言う。
デイビッドソン自身は次のように語っている。「ここはかなりタフなコースだね。最初の数周は怖かったよ。でも、ここで走れるのをすごく楽しみにしていたんだ。ドライバーにとっては他のどこよりも魅力のあるコースだ。今週末、引き続き走りたかったな。」
最近話題となっているウイリアムズのドライバー探しにおいても、デイビッドソンはその才能を印象付けたけたであろう。
「間違い無く、彼は良いドライバーだ」とウイリアムズのテクニカルディレクター、パトリック・ヘッドは言う。「しかし、一緒に働くのは難しいだろう。速いのは疑う余地がないが、我がチームのテストドライバー、マルク・ジェネとアントニオ・ピッツォニアも同レベルのスピードを持っており、時にはレギュラードライバーをも凌ぐことさえある。いずれにしても、考える価値はありそうだがね。」