ルノーのエース、フェルナンド・アロンソは、2位に21ポイント差をつけて2005年のチャンピオンになったにもかかわらず、彼が2005年のベストドライバーなわけではないと言われることに対し、気にしてはいないと述べた。
かかる発言に動揺はあるかと尋ねられると、アロンソは次のように答えた。「よくあることだと思ってるよ。だって、シーズンの終わりになるといつもこういう発言が出てくるからね」
「(ミカ)ハッキネンがマクラーレンでチャンピオンになった時だって、ベストドライバーはミハエル(シューマッハー)だったが彼は最高のマシンに乗っていなかったからだと言われた」
「また、1990年代、ウイリアムズが圧倒的な強さを見せていた時代も、(アイルトン)セナがベストドライバーで、彼がウイリアムズのマシンをドライブしていればタイトルが獲れたはずだと言われた。しかし、タイトルを獲るには、最高潮の時期に、最高のマシンに乗れることが必要だ。その両方が揃わなければだめなんだ。今年はそれが揃った。最高のマシンはルノーで、そのドライバーが僕だった」
夏の間、守りに徹したことについて、アロンソは、ランキングでキミ・ライコネンに追いつかれないようにする必要があったためだと述べた。
「一番利益になることを考える必要があった。毎レース、リスクを犯して優勝を目指すこともできたが、目先のことにとらわれないようにした。シーズン序盤は好スタートが切れたので、夏の間はパフォーマンスをコントロールした。状況に合わせて行動を変えた。ブラジルとシルバーストンでは、タイトル争いを重視して、(ファン−パブロ)モントーヤ相手に無理はしなかった。しかし、(僕がドライバーズタイトルを手に入れた後の)鈴鹿と中国では状況は一変した」
アロンソはスペインで、2006年に向けたトラックテストを行う。当日はR25に、V8エンジンのパフォーマンスをシミュレーションするために制限をかけたV10エンジンを搭載して走行する。
「2006年のエンジンパワーを見定めるために、スペインで1日テストを行う。その後、1月に新車のテストを始める。どのチームもゼロからの出発なので、すべてが思うようにいくとは思っていないけれど、いまのところ、準備はうまく進んでいる」