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ホンダ密着:部品ひとつの破損でも“切り子”によってパーツへの被害甚大

2016年4月15日

 中国GPの金曜日、FIAがパワーユニットのコンポーネント交換について発表した。ホンダは前戦バーレーンGPでリタイアしたジェンソン・バトンの6コンポーネントのうち、ESとCEを除く4つ(ICE、TC、MGU-H、MGU-K)を交換。それぞれ2基目を投入した。理由は「MGU-Kのモーターを支えているベアリングが壊れた」(長谷川祐介ホンダF1総責任者)からだという。なぜ、MGU-Kのモーターを支えているベアリングが壊れたことで、主要4コンポーネントを交換しなければならなくなったのだろうか。

「ベアリングなどの耐久部品はメンテナンスしても構わないものなので、交換してもペナルティにはならないんですが、壊れたベアリングの切り子がオイルに入ってしまったんです」と長谷川総責任者は説明する。

「切り子」とは、壊れて粉々になったパーツの破片のこと。ベアリングは潤滑油であるオイル管とつながっているため、そのオイル管を通してパワーユニットの隅々まで切り子が侵入し、パワーユニットに無数の傷を与えてしまう。

 おそらく、バトンのパワーユニットはベアリングが何らかの原因で破壊されたあと、ベアリングが切り子状になってオイル管を通してICEなどへ入り込んだと思われる。あっという間に、あちこちに細かな傷ができたバトンのパワーユニットは急激にパワーダウンし、マシンを止めることになったのである。





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