モータースポーツシーズンの幕開けとして毎年開催されている『鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デー』が今年も3月12日〜13日に開幕するが、その前日、鈴鹿ではリハーサルをはじめ準備が行われている。
例年、モータースポーツシーズンの開幕を告げる鈴鹿ファン感謝デー。今年も二輪、四輪ともに開幕にふさわしいイベントが満載だ。スーパーGTのメーカーテストが行われているなか、サーキットでは準備が進められた。
全日本スーパーフォーミュラ選手権の全車・全ドライバーが参加してのセレモニーやデモレースが開催される『SUPER FORMULA オープニングラップ』に向けては、この日参戦全車がサーキットへ搬入された。先日新たに『ITOCHU ENEX TEAM IMPUL』として体制発表したチーム・インパルだが、今回はまだ今まで同様のブラック×レッドのカラーリング。一方で、KONDO Racingの2台はホワイトとブルーという、スーパーGTと同様のカラーリングをまとっている。新カラーリングも今回見逃せないポイントだろう。
走行イベントについても、リハーサルが行われた。例年、スーパーフォーミュラや往年のF1を使って笑いあり(?)バトルありの戦いを繰り広げている星野一義vs中嶋悟のレジェンド対決だが、今年は関谷正徳が加わることになっている。
マシンは09年規定のGT500マシンだが、星野、中嶋、関谷の3人がそれぞれカルソニックIMPUL GT-R、Epson HSV-010、PETRONAS TOM’S SC430の3台に乗り込み、この日“リハーサル走行”を行った。つい3年ほど前まで現役だったマシンたちに乗り込み周回を重ねたのだが、マシンを降りると「クラクラするよ! もうドライバーに『踏め!』なんて言えないよ(星野)」「タイヤ温まってきたけど、こっちが疲れちゃった(関谷)」と少々心配になるリハとなった。
とは言え、カルソニックカラー×星野、エプソンカラー×中嶋という組み合わせは、長年モータースポーツを観てきたファンからするとたまらないもの。3人のレジェンドたちが本番でどんな走りをみせてくれるのか、ぜひ現地で見届けてほしい。
また、3人の走行の後にピットに姿をみせたのは、あのジャン・アレジだ。息子ジュリアーノをともなって登場すると、隣のピットにいた関谷と談笑。そして、今回のために用意された1987年日本グランプリウイナーの、フェラーリF187(ゲルハルト・ベルガー車)のコクピットに収まった。
アレジはこの日、現役終盤で使っていたシルバーメッキのヘルメットではなく、フェラーリ時代のショウエイのヘルメットを持参するというこだわりをみせてくれた。アレジ×フェラーリの組み合わせも、30歳代以上のファンならたまらないものがあるはずだ。ファン感謝デーでは、息子ジュリアーノがジャンの愛機だったティレル019を駆る予定となっている。
ステージでは、今年からスーパーGTでは監督を務める脇阪寿一も登場するなど、今年のファン感謝デーも見逃せないイベント満載だ。鈴鹿サーキットホームページから特別ご招待券をプリントアウトしていけば、無料で楽しむことができる。今年のモータースポーツシーズン最初のビッグイベントを楽しもう。
(Ryuji Hirano / オートスポーツweb)