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【F速プレミアム】Q&A:もはや許容できないギリギリの設計とは?

2016.02.21

 次々と登場する新車の話題からは少しだけ離れて、ランダムに寄せられた質問に答えていこう。「なぜF1はグラウンドエフェクトを禁止したのか?」「ウエットタイヤテストでチームは何を得られるか?」そして自動運転のレースカーからコクピットの防護案まで。解答者は、かつてジョーダンなどのF1チームでテクニカルディレクターを務めていたゲイリー・アンダーソンだ。

(c)autosport.com

Q:ボディ下面を利用したグラウンドエフェクトによって接近したレースが期待できるのなら、なぜ禁止されたのでしょうか?

 過去のグラウンドエフェクトカーは、どうにも厄介で手に負えないものになっていたからだ。アンダーボディ全体を裏返した翼のような形状にして、両サイドをスライディングスカートで密閉したクルマは、当時の基準で言えば、とんでもない大きさのダウンフォースを生み出していた。
 最大の問題は、路面の凹凸や縁石でスライディングスカートが壊れて動かなくなると、ダウンフォースが突然半減してしまうことだった。多くの場合、ドライバーは次のコーナーに差しかかるまでスカートの破損に気づかないので、曲がりきれずに派手なクラッシュにつながることが多かった。

 開発が進むにつれて、アンダーフロアのベンチュリ部分はどんどん前方へと移動していった。そのほうがクルマ全体でのダウンフォース量は増えることが知られてきたからで、当時のマシンの写真を見ればわかるように、もはやフロントウイングを必要としなくなったり、あるいはごく小さな整流板のようなもので用が足りるようになった。
 当時のグラウンドエフェクトカーでは、おそらくアンダーフロアがクルマ全体のダウンフォースの80%ほどを発生させていた。現代のF1マシンもアンダーフロアでダウンフォースを生み出してはいるが、その割合が全体の20%を超えることはないだろう。

 グラウンドエフェクトカーのアンダーフロアは、地面を利用してトンネルを形成し、その中で負圧を発生させる「ベンチュリ」として機能していた。これには、現代の複雑な形状のウイングよりも先行するクルマが起こす乱流に強いという特徴がある。

 F1に再び大きなダウンフォースを生むアンダーフロアを導入するならば、厳しい制限つきで採用する必要があり、フロントウイングのレギュレーションの見直しとセットで考える必要がある。接近したレースを可能にしたいのなら、まずフロントウイングを考え直さなければ意味がない。

(c)autosport.com

Q:タイヤテストでは、どんなセットアップ変更が許されるのですか。また昨年ウエットで苦戦することが多かったウイリアムズは、どうしてピレリのウエットテストに参加しなかったのでしょうか?


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