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【F1第22戦ベスト5ドライバー】ついにRB21を理解したレッドブル。フェルスタッペンの勝利はマクラーレンへの強い警告
2025年11月26日
長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、各グランプリウイークエンドのドライバーたちの戦いを詳細にチェックし、独自の評価によりベスト5のドライバーを選出する。今回は第22戦ラスベガスGPの戦いを振り返った。
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■ペースでもタイヤ管理でも優れていたフェルスタッペン&レッドブル
マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選2番手/決勝1位

レッドブルは、シーズン中盤には、RB21をどうすれば速くできるのか理解するのに苦労していたが、今ではこのマシンをかなりよく理解していることは明らかだ。ラスベガスでは、FP2は赤旗によって走行時間が削られ、予選は全セッションがウエットコンディションで行われたため、どのチームもマシンのスイートスポットを見つけるのが容易ではなかった。レース開始前までに4周以上連続してプッシュラップを行った者はおらず、タイヤがどれほど持つのか誰にも分からなかったのだ。そのため多くのチームが決勝ファーストスティントでは慎重にタイヤをマネジメントしていたが、その中で最もうまく対処したのがレッドブルだった。
予選Q3では、ランド・ノリスを止めることはできなかったものの、フェルスタッペンは残りのドライバーたちを抑えてフロントロウを確保し、彼が最も得意とすることのひとつ、つまり、友人でもありライバルでもあるノリスを巧みに出し抜くことを実行するための絶好の位置につけた。フェルスタッペンがフォーメイションラップで極端にゆっくり走行することで、ノリスはタイヤ温度を気にし、いら立った。その後のスタートを、フェルスタッペンはうまく決めたが、ノリスはイン側をブロックした後、ブレーキングポイントを外し、その結果、フェルスタッペンに先頭の座を譲る形となった。
そこから先はフェルスタッペンがレースを完全に掌握し、まずはジョージ・ラッセルを、そしてその後はノリスを引き離しつつ、このふたりより優れたタイヤマネジメントを行った。世界王者らしい見事な走りであり、マクラーレンにとっては、シーズン残り2戦で再び取りこぼしをしてはならないという、厳しい警告にもなった。
■“獣のようにプッシュした”ルクレール
シャルル・ルクレール(フェラーリ):予選9番手/決勝4位

予選に影響を及ぼした雨はフェラーリにとって致命的な打撃となり、ルクレールを絶望させた。「もう7年もウエットで競争力がなく、解決策を見つけられないでいる」と嘆いたように、ルクレールは辛うじてQ3に進出し、予選9番手にとどまった。
一方、決勝がドライコンディションとなると、ルクレールはいつもどおり激しく戦い、ターン1でフェルナンド・アロンソに押し出された後、すぐさま抜き返し、5周目にはオリバー・ベアマンの前に出た。その7周後には、アイザック・ハジャーを抜こうとした際に大きくスライドしたマクラーレンのオスカー・ピアストリを仕留め、さらに1周後にはレーシングブルズを素早く攻略した。
ルクレール自身が無線で「獣のようにプッシュしている」と言ったとおりの走りだったが、そこから先の前進はなかった。
ピットストップでピアストリに前に行かれた結果、ルクレールは残り5周でグリップを失い始め、アントネッリおよびピアストリとの差が広がった。そのためアントネッリは、最終結果に5秒加算されても5位を守ることができた。しかしルクレールはマクラーレンのダブルリタイアにより4位へと繰り上がり、土曜夜に決死の覚悟で臨んだ彼にふさわしい結果を手に入れた。
■人々を驚かせ続けるアントネッリ
アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス):予選17番手/決勝3位

ブラジルでそのスピードと安定性によって人々を驚かせてからわずか2週間後、アントネッリは、メルセデスがルーキーの彼を今年起用した理由である資質をすべて示した。予選では最終アタックで走行する位置が悪かったこともあり失敗に終わったが、土曜夜のレースは完璧だった。
2周目にピットインしたアントネッリは、レースを最後まで走り切るためにはタイヤを労わらなければならないと理解していたが、だからといってペースが落ちることはなかった。10周目には、リーダーたちよりハード寄りのタイヤを履きながらも同等のペースを発揮し、数台のスローなマシンをかわした後、はるか前方グリッドからスタートしたピアストリやルクレールの前を走った。
サンパウロでは最終周までフェルスタッペンを見事に抑え込んだアントネッリは、ラスベガスではピアストリをチェッカーフラッグまで抑え続け、マクラーレンのダブル失格によって3位を手にすることになった。
■ミッドフィールドの戦いで他を寄せ付けなかったサインツ
カルロス・サインツ(ウイリアムズ):予選3番手/決勝5位

サインツはミッドフィールドの戦いにおいてライバルを寄せ付けなかった。予選で彼は難しいコンディションを最大限に生かして3番手を獲得。決勝スタートでジョージ・ラッセルに先行されたものの、ピットストップまではピアストリにもルクレールにも脅かされることはなかった。
しかし、その後ハードタイヤに履き替えると、より速いマシンには対抗できず、アントネッリが非常に早いピットインによって3台の前に出ていたこともあり、サインツは7番手まで後退した。背後から脅かされる場面はなく、アントネッリがライバルたちを抑え込んでいたため、サインツは4番手争いにあと一歩届きそうな位置を保ち、ルクレールの4秒後方でレースを終えた。
このようなパフォーマンスとコクピットからのリーダーシップこそ、ウイリアムズがサインツを起用した理由だ。結果がやや不安定で、特定の条件下ではアレクサンダー・アルボンが優位に立つ傾向があるものの、サインツはジェームズ・ボウルズ代表の投資に見合う働きをしている。そして、新しいテクニカルレギュレーションによってマシン開発が成功の鍵となる来季、彼はより一層貴重な存在になることだろう。
■ザウバーの7位争いに貢献し続けるヒュルケンベルグ
ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー):予選11番手/決勝7位

ガブリエル・ボルトレートの予選での速さに衝撃を受けているヒュルケンベルグだが、彼は気持ちを立て直し、豊富な経験を最大限に生かして、良い結果を出し続けている。そのおかげでザウバーはコンストラクターズ選手権7位争いに踏みとどまっている。
予選の滑りやすいコンディションで、ヒュルケンベルグはいつものように優れた走りを見せたものの、トップ10入りは果たせなかった。チームはドライレースを見込んでいたため、マシンをドライ向けにセットアップしていたからだ。
決勝は完全なドライながら依然として非常に滑りやすい路面だった。11番手スタートのヒュルケンベルグはハードタイヤでレースに臨み、この選択が正しかったことが証明された。ターン1の混乱では、スピンしたピエール・ガスリーがマシン後部を僅差でかすめたが、奇跡的に接触を免れ、その後、リアム・ローソンがマシン損傷でピットインしたことで、ヒュルケンベルグはトップ10圏内に落ち着いた。そして、戦略が功を奏し、ベアマンの前に出て9位をつかんだ。
さらに印象的だったのは、ルイス・ハミルトンと同じ戦略を採りながら、フェラーリをレース中ずっと後ろに抑え込んだことだ。ヒュルケンベルグはミディアムタイヤでハミルトンよりもはるかに速く走り、チームにとって貴重なポイントを確保した。

(Text : Luis Vasconcelos)
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| 12/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
| フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
| 12/6(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
| 予選 | 結果 / レポート | |
| 12/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | ランド・ノリス | 423 |
| 2位 | マックス・フェルスタッペン | 421 |
| 3位 | オスカー・ピアストリ | 410 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 319 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 242 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 156 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 150 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | カルロス・サインツ | 64 |
| 10位 | フェルナンド・アロンソ | 56 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 833 |
| 2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 469 |
| 3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 451 |
| 4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 398 |
| 5位 | アトラシアン・ウイリアムズ・レーシング | 137 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 92 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 89 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 79 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 70 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 22 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |
| 第24戦 | アブダビGP | 12/7 |


