F1王者も過ごしたザウバーのモーターホームとお別れ「自宅よりここで生活した時間のほうが長い」【ギョロ目でチェック/第8回】
2025年9月19日
2025年F1第16戦イタリアGPが行われたモンツァ・サーキットで、長い歴史に幕が下ろされ、惜しまれつつ引退したものがある。キック・ザウバーのモーターホームだ。
現在キック・ザウバーが使用しているモーターホームは、2006年にザウバーを買収してF1にコンストラクターとして参戦を開始したBMWがヨーロッパラウンド初戦となったサンマリノGP(イモラ)から使用し始めたものだ。ドイツ・メーカーのビショフ+シェックによって製造されたこのユニットは、テントを使用していた古き良きF1の面影を残しつつ、開放感あふれるデザインでエンジニアやメカニック、そして多くのゲストたちの憩いの場として愛されてきた。
BMW撤退後はザウバーが受け継ぎ、アルファロメオ、キック・ザウバーとチーム名が変更しても、スイスのヒンウィルをベースとするチームは、このモーターホームを使い続けてきた。このモーターホームで過ごしてきたドライバーのなかには、セバスチャン・ベッテルやキミ・ライコネンといったチャンピオンもいれば、セルジオ・ペレスやシャルル・ルクレールというグランプリウィナーたちもいる。日本のファンにとっては、小林可夢偉が2010年から3シーズン、ここで過ごしてきた場所として記憶している方も多いだろう。
キック・ザウバーは、2026年からF1に参戦するアウディに変わるのに伴い、モーターホームも一新され、20年という長い歴史に終止符を打つこととなった。今年からスポーティングディレクターとなったイニャキ・ルエダはこう語る。

「ライバルチームにいたときから、この伝説のモーターホームの存在は知っていた。最後の1年となった今年、ここを使わうことができたのは光栄だった」
長年ここを使用してきたヘッド・オブ・トラックサイドエンジニアリングのイョン・ベッカーは、次のように感謝の言葉を贈った。

「おそらく、自宅にいるよりも、ここで生活していた時間のほうが長かったと思う。僕にとって、ここは実家のような存在だった。ここで食べたスイス料理はまさにお袋の味。感謝しかない」
30年間、本当にお疲れ様でした。
(Text:Masahiro Owari)
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予選 | 21:00〜 | |
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1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |

