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Q3で変わった風向き。ルクレールの背中を押し、最強マクラーレンを苦しめる【F1第14戦予選の要点】

2025年8月3日

 2025年F1第14戦ハンガリーGPの週末はマクラーレンが最速。そのはずだった。


 レースウイーク初日/金曜日に2回行われたフリー走行(FP)、二日目/土曜日のFP3までの全セッションで、マクラーレンのオスカー・ピアストリ、ランド・ノリスがワンツーを独占した。予選もQ1こそノリスが4番手に留まるも、ピアストリはトップタイム。ノリスもQ2では首位に返り咲き、2番手にピアストリが続いていた。


 そしてQ3の1セット目のアタックはピアストリ、ノリスが0.096秒の僅差で暫定ポールを争う展開だった。3番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)以下は0.2秒以上離されており、もはやフロントロウにこのふたり以外がつける可能性は皆無、そう思われた。

 ところがQ3最後のアタックで、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分15秒372を叩き出して首位におどり出た。ピアストリは0.026秒、ノリスは0.041秒及ばず、最強マクラーレンがそれぞれ2番手、3番手に終わった。一体、何が起きたのか。

2025年F1第14戦ハンガリーGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 予選直後のトップ3インタビューで、3人は異口同音に、「風が変わった」「コンディションが変わった」と語った。具体的にはQ3になって「風向きが180度変わった(ピアストリ)」という。そしてこの変化が、ルクレールとマクラーレンのふたりに真逆の影響を及ぼした。


 ルクレールは「予選は最初からずっと手こずっていた」と語る。実際、Q1は首位ピアストリから0.37秒落ちの5番手、Q2は6番手で、首位ノリスとの差は0.56秒まで広がった。Q3最初のアタックはQ2と同じ6番手ながら、ユーズドタイヤだったこともあってピアストリとの差は1.2秒。ただし、ルクレールは「グリップが増したことは実感できた」という。さらに「これならニュータイヤでの最後のアタックで、予選3番手を狙えるかもしれない」と考えたとも。

2025年F1第14戦ハンガリーGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 しかし結果は、ルクレールが今季初ポールポールポジション獲得となった。マクラーレン勢がなぜコンディション変化に対応できなかったのか、その理由は予選終了直後である本記事執筆時点ではわからない。マクラーレンの2025年型マシン『MCL39』はピーキーな空力特性のマシンには見えないだけに、なおさらその理由が想像しにくい。


 はたしてルクレールは日曜日の決勝レースでも、最強マクラーレンを撃退できるか。その鍵はルクレール自身が言うように「スタート直後のターン1にある」。ここでホールショットを決めることができれば、レースペースはマクラーレンと遜色ないだけに、フェラーリ&ルクレールの今季初優勝、そして2020年のルイス・ハミルトンまで遡る、ハンガリーGPでのポール・トゥ・ウィンの可能性は十分にあるはずだ。

2025年F1第14戦ハンガリーGP チームスタッフと今季初ポールを喜ぶシャルル・ルクレール(フェラーリ)
2025年F1第14戦ハンガリーGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


(Text:Kunio Shibata)


レース

8/1(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
8/2(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
8/3(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※ベルギーGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ266
2位ランド・ノリス250
3位マックス・フェルスタッペン185
4位ジョージ・ラッセル157
5位シャルル・ルクレール139
6位ルイス・ハミルトン109
7位アンドレア・キミ・アントネッリ63
8位アレクサンダー・アルボン54
9位ニコ・ヒュルケンベルグ37
10位エステバン・オコン27

チームランキング

※ベルギーGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム516
2位スクーデリア・フェラーリHP248
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム220
4位オラクル・レッドブル・レーシング192
5位ウイリアムズ・レーシング70
6位ステークF1チーム・キック・ザウバー43
7位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム41
8位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム36
9位マネーグラム・ハースF1チーム35
10位BWTアルピーヌF1チーム20

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第14戦ハンガリーGP 8/3
第15戦オランダGP 8/31
第16戦イタリアGP 9/7
第17戦アゼルバイジャンGP 9/21
第18戦シンガポールGP 10/5
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