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アストンマーティン移籍説を否定した角田陣営。キャデラックの候補に急浮上も「第一候補はレッドブル」/F1 Topic
2025年8月1日
2026年に向けたドライバー市場が動き出そうとしているハンガロリンクで、注目を集めているドライバーのひとりが角田裕毅(レッドブル)だ。
角田の契約は、2024年の6月8日に当時所属していたビザ・キャッシュアップRB F1チームから「もう1年残留する」ことが発表されている。つまり、今年が契約最終年となっている。
レッドブル移籍後の角田のここまで成績は、入賞3回(9位1回、10位2回)で、予選でのQ3進出も4回にとどまっており、決して状況は芳しくない。そのため、一部で「今シーズン限りでレッドブル離脱が濃厚となっている角田裕毅のマネージメントが、2026年に向けてアストンマーティン移籍を画策している」と報道されている。

しかし、今年から角田のマネージメントを行っているディエゴ・メンチャカは、その報道を否定する。
「我々の第一候補は、このチーム、つまりレッドブルだ。まだ夏休み前だ。これからの成績次第で十分可能だと考えている」
クリスチャン・ホーナーが代表を務めていたときは、レッドブルの来シーズンのふたつ目のシートは、レーシングブルズからF1にデビューし、ここまで5度の入賞を果たしてランキング11位につけているアイザック・ハジャーが獲得する可能性が高いと言われていた。しかし、ホーナーに代わって、レーシングブルズからローラン・メキースがやってきてレッドブルの代表になった今は、その見方が変わりつつある。メキースは角田を高く評価しており、かつレーシングブルズのドライバーがレッドブルの都合でかき回される現状を好ましく感じていないからだ。

だが、このスポーツは実力の世界。後半戦でも思うような結果が残せなかった場合、メキースが角田以外を選択する可能性は十分ある。そうなった場合、ハジャーが昇格し、その空いた席に座るのは角田ではなく、レッドブル育成ドライバーで現在FIA F2を戦っているアービッド・リンドブラッドとなる見込みだ。現在、17歳のリンドブラッドは特例によりF1スーパーライセンスを取得しており、年齢問題は解決している。
そうなった場合、角田陣営はどうするのだろうか? メンチャカはこう語る。
「もちろん、選択肢はほかにもある」
それはキャデラックなのかと尋ねると、ニヤリと笑った。
キャデラックに関しては、ハンガリーGP期間中にもバルテリ・ボッタスとの契約が発表されると言われている。そうなるとシートはひとつしか残っていない。
その候補として有力視されているのが、昨年限りでF1を離れたセルジオ・ペレス。優勝を含む実績と豊富な経験、そしてメキシコ・マネーは非常に魅力的だが、ここに来て可能性が低くなっているという。というのも、ボッタスの獲得の理由がまさにそれで、もうひとつのシートにキャデラックは実績や経験は必ずしも求めていない。さらにアメリカ最大手の自動車メーカーであるゼネラルモーターズ(GM)が親会社となっているキャデラックにとって、ペレスのメキシコ・マネーがアドバンテージになることはない。


そうなると候補は若手となる。第一候補はアメリカ出身でF2に参戦するジャック・クロフォードだ。F1参戦に必要なスーパーライセンスポイントを昨年20点獲得したことで、今年ランキング5位以内に入れば2026年からF1にデビューする条件が整う。クロフォードは第9戦スパ・フランコルシャンを終えた段階でランキング3位と、現時点で条件は整っている。
それ以外にも、2023年のF2で選手権2位となったフレデリック・ベスティや2022年のF2チャンピオンのフェリペ・ドルゴヴィッチの名前も挙がっているが、ここに来て有力候補に急浮上してきたのが角田だ。ルーキーたちよりも確実にパフォーマンスを発揮できるだけでなく、今年25歳になったばかりの角田はまだピークを迎えていないという可能性がある。F1での人気はシート争いをしているライバル勢にひけをとらず、トランプ政権のアメリカ自動車界にとって、日本の自動車市場は魅力的だ。
いずれの可能性にしても、角田が2026年以降にレースドライバーとして生き残るには、後半戦でしっかりと結果を残すこと。その現実は、変わらない。

(Text : Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 266 |
2位 | ランド・ノリス | 250 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 185 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 157 |
5位 | シャルル・ルクレール | 139 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 109 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 54 |
9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |
10位 | エステバン・オコン | 27 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 248 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 220 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 192 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 70 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 43 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 41 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 36 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 35 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

