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TGRグッドウッド“サプライズ走行”の背景と秘密事項満載のトヨタGTレーシング・コンセプト

2025年7月25日

 TGR(TOYOTA GAZOO Racing)のグローバル・モータースポーツ(MS)ディレクターとして、日本を含め世界中のサーキットを飛び回る加地雅哉氏。この度日本自動車会議所に新設されたモータースポーツ委員会の委員長も務めることが明らかとなった同氏は、その第1回の会合が金曜日に行われたこともあり、富士スピードウェイで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第6・7戦の会場にも姿を見せた。


 第7戦決勝日となった7月20日、多忙な日々を送る加地氏に、最近のトヨタのモータースポーツ活動をめぐる『気になる動き』について聞いた。

 まずは7月10日に英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにサプライズで登場した、『トヨタGTコンセプト』と『トヨタGTレーシング・コンセプト』という2台の車両について。これに関しては現在まで、限られた情報しか明らかにされておらず、前者が「新型スポーツ」であり、後者が「それをベースにFIA GT3カテゴリーへの参戦を目指して開発中」であることが、トヨタのSNSアカウントで触れられている。


 トヨタのモータースポーツ関係者のなかでもこのグッドウッドでの走行を事前に把握していたのはごく一部と見られ、またグッドウッドに参加したドライバーを含め、この車両に関する情報は一切口にできないことになっている模様。極めて厳しく情報統制がされるなかで開発され、“デビュー”へ向けた道筋が計画されているようだ。


 加地氏を直撃しても、「期待しておいてください」と笑顔とともに返されるのみ。正式発表を含め、追ってさまざまな情報がもたらされることを期待するしかないようだ。


 ただ加地氏は、今回のグッドウッドでの走行に至る“背景”については、次のように説明した。


「トヨタとしては、グッドウッドには毎年何らか形で関わってきました。やはり世界中のクルマファン、モータースポーツファンが集まってくる“お祭り”ですから、クルマのファンを増やす、GRのファンを増やすという観点では、すごく素晴らしい場所だと考えています」

トヨタGTコンセプト
こちらは「新型スポーツ」とトヨタが説明している『トヨタGTコンセプト』

 2022年の東京オートサロンで『GR GT3コンセプト』を発表して以来、トヨタは『レクサスRC F GT3』の実質的な後継車両となるこの新型GT3車両の開発を続けてきた。スパイショットが流出するなど限られた目撃情報も流れるなか、日本、そしてヨーロッパで、実走テストが行われていたと聞く。


 そしてモリゾウこと豊田章男トヨタ自動車会長と、グッドウッドの主催者であるリッチモンド公爵はもともと強い信頼関係で結ばれていたといい、「我々がモータースポーツ活動をやっていくなかでしっかりと関わっていって、一緒に(グッドウッドを)盛り上げることができればとても素晴らしいことになる」(加地氏)ということで、TGRの未来を担う車両の初披露の場となったようだ。

エステバン・オコン
トヨタGTレーシング・コンセプトのコクピットに座るエステバン・オコン

 また、コンセプトカーが、しかも2台タンデムでグッドウッドを走ること自体も特異な例ということで、そのあたりも公爵とモリゾウ会長の関係性があって実現したことだという。


 なお、新型GT3車両の発表時期や方法について加地氏は、2024年1月の東京オートサロンで「こういった場(イベント)でのお披露目というよりは、現場(サーキットなど)でいろいろ……と考えていまして。しっかりと開発をして、みなさんにお披露目できるようにと着々と進めています」とオートスポーツwebの取材に対して答えていた。さまざまな可能性が検討されたとみられるが、最終的にその“現場”として選ばれたのは英国伝統のイベントだったということになる。


 車両のスペックや開発の進捗、デビュー時期などが語られることはなかったが、取材に受け応えする加地氏の表情からは、ようやく披露へとこぎつけた安堵感や感慨も感じられた。次なる情報を、楽しみに待ちたいところだ。

オリバー・ベアマン
トヨタGTコンセプトのコクピットに座るオリバー・ベアマン

■「遜色ない走りができるはず」F1初ドライブ予定の坪井翔への期待



(Kazushi Nakano / autosport web)


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