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過去実績も踏まえブリアトーレの胸中に戦々恐々。アルゼンチンが恐れるコラピント更迭の可能性

2025年7月10日

 ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)がシルバーストンでF1キャリア初の表彰台を獲得したことで「誰もトップに立ちたくない統計に新たな名前が躍り出た」として、キャリアを通じ“表彰台に上がれなかったレース数”で歴代最多ドライバーとなった日本のファンにはお馴染みのドライバー名にも言及しつつ、地球の裏側に位置するアルゼンチンでは、同じく日本のモータースポーツ・シーンで活躍を演じたエースと、自国のホープが見舞われたイギリスGPでの悲運。そしてチームの舵取りを担うフラビオ・ブリアトーレの過去の行動や発言も踏まえ、若きフランコ・コラピントの行く末が案じられている。

 日本で活躍を演じた時期には名門TOM’Sに所属し、全日本F3選手権タイトルも獲得しているエイドリアン・スーティルは、先の週末に旧友ヒュルケンベルグが自身初ポディウムを獲得したことで、この世界的な祝賀ムードに包まれたニュースの一方で「F1で表彰台に上がれなかったレース数で歴代最多のドライバー」になったと、アルゼンチン国内大手モータースポーツサイトの『carburando.com』が報じている。


 このウルグアイ出身のドイツ人ドライバーは2007年から2014年までF1に出走し、通算128戦でフォース・インディア時代の2009年イタリア・モンツァでの4位が最高位となっている。その一方で、自国の期待を一身に背負う22歳のコラピントが過ごしたシルバーストンでの週末に対し、エースであるピエール・ガスリーのコメントを引用し、置かれた状況の落差に不安の眼差しを向ける。


 同地レースウイークでは走り出しの金曜に僚友をオーバーテイクした出来事から、土曜にガスリーをコースアウトさせたアクシデント、そして日曜のレース出場不能に至るまで、予選最終ステージに進出して今季最上位の6位を射止めたガスリーに対し、パワーユニット(PU)のエレメントを交換したにも関わらずレースをスタートすることができなかった後輩へのコメントを引用した。


「昨日の出来事は残念だ」とスタート直後の状況詳細を確認する間もなく、コラピントに関する質問に応じたガスリー。


「土曜の出来事についてだが、何が起こったのかは知らなかった。ただ今季のマシンは明らかに非常に複雑で、ミスを犯しやすい。決して楽な状況ではなかったし、昨年は全体的なパフォーマンスがはるかに良かったが、今年は悪化している。他のドライバーの方がパッケージが優れているのは明らかだからね」

通算128戦でフォース・インディア時代の2009年イタリア・モンツァでの4位が最高位となっているエイドリアン・スーティル
イギリスGPの週末にトト・ウォルフやフラビオ・ブリアトーレと交渉を行ったことを認めたバルテリ・ボッタス

 そんな難しい2025年型の現状も踏まえつつ、現在メルセデスのリザーブを務めるバルテリ・ボッタスの名が、長らくアルピーヌ移籍の標的としてチーム内で話題になり続けていると報じる。イギリスGPの週末にはトト・ウォルフ(メルセデスF1チーム代表)とボッタス本人がフラビオ・ブリアトーレと交渉を行ったことを認め、キャデラックが本命だとしつつボッタス本人の言葉も紹介する。


「現状で交渉はあったけれど、それ以上のものではないよ。ただの口約束で、とくに昨年、このスポーツでは名前が書面に記されるまでは何も確定しないことを学んだからね」と、フィンランドのオンデマンドストリーミングチャンネル『Viaplay』のインタビューで明かしたボッタス。


「まだ何も契約に至っていないし、今はあらゆる選択肢を検討している。それが現状だが、もし誰かが契約書に記名しているのであれば、それは通常良い兆候だ。様子を見なければならないし、冷静さを保たなければならないんだ」


 そんな状況に対し、コラピントの後任候補について問われたアルピーヌの特別アドバイザーである御年75のブリアトーレは、ボッタスやウォルフと会談したという情報を否定しつつ「彼(ボッタス)は優れたドライバーだが、今は専属ドライバーがいる。もし交代するなら、そう宣言してからだ」と言及したが、前出の『carburando.com』はコラピント加入について尋ねられた際にも「同じ返答をした」と指摘。当時はガスリーに加え、ジャック・ドゥーハン、ポール・アロンを契約ドライバーとして擁護していたと過去の実績を暴露する。


 改めてシルバーストンでレース開始のグリーンライトが見えたまさにその瞬間に、アルピーヌA525/ルノー E-Tech RE25のギアボックスが故障したコラピントだが、約2週間後に開催されるベルギーGPを前に決勝翌日のチームがSNSにリリースした感動的なメッセージ投稿を引用。「ずっとあなたとともにいます」の言葉が真実となるかどうか。母国ファンは眠れないシリーシーズンを過ごしている。

「昨年は全体的なパフォーマンスがはるかに良かったが、今年は悪化している」と言いつつ、イギリスでは6位をもぎ取ったピエール・ガスリー
「今は専属ドライバーがいる。もし交代するなら、そう宣言してからだ」と言及したフラビオ・ブリアトーレ


(autosport web)


レース

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フリー走行2回目 結果 / レポート
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予選 結果 / レポート
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ドライバーズランキング

※イギリスGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ234
2位ランド・ノリス226
3位マックス・フェルスタッペン165
4位ジョージ・ラッセル147
5位シャルル・ルクレール119
6位ルイス・ハミルトン103
7位アンドレア・キミ・アントネッリ63
8位アレクサンダー・アルボン46
9位ニコ・ヒュルケンベルグ37
10位エステバン・オコン23

チームランキング

※イギリスGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム460
2位スクーデリア・フェラーリHP222
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム210
4位オラクル・レッドブル・レーシング172
5位ウイリアムズ・レーシング59
6位ステークF1チーム・キック・ザウバー41
7位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム36
8位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム36
9位マネーグラム・ハースF1チーム29
10位BWTアルピーヌF1チーム19

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