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【F1前半戦レビュー:フェラーリの“プラス”と“マイナス”】バスールの優れた統率力。“ダウングレード”で失速

2024年8月14日

 F1前半戦が終了した段階で、ベテランジャーナリストのピーター・ナイガード氏が、全10チームそれぞれの良かった点と悪かった点を挙げる形で、ここまでの14戦の戦いを振り返った。今回は、コンストラクターズ選手権で3位に位置するフェラーリの前半戦レビューだ。


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■プラス:バスールによる新組織

 2023年初めにフェラーリに加入したフレデリック・バスールは、過去10年でのスクーデリアの5人目のチーム代表に当たる。ステファノ・ドメニカリ、マルコ・マティアッチ(2014年)、マウリツィオ・アリバベーネ(2015年〜2018年)、マッティア・ビノット(2019年〜2022年)に続いてチーム代表に就任したバスールが、前任者たちより長くその座にとどまるという保証はない。しかし、2024年序盤の段階で、バスールは、フェラーリが必要としている長期的なソリューションになるかもしれないことが証明された。

フレデリック・バスール代表
2024年F1第8戦F1モナコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)の優勝で表彰台に上がったフレデリック・バスール代表


 この18カ月、バルースは、自身の組織を構築、それがチームにとって必要だった安定性をもたらしている。


 確かに、バスールの統治下で、大勢の人々がマラネロから去り、エンリコ・カルディレのアストンマーティンへの移籍でその流れが終わるとは限らない。一方で、バスールは、以前メルセデスに所属したロイック・セラやジェローム・ダンブロジオといった新しい人材を獲得した。バスールには良い組織を作る能力があり、それによってフェラーリはより強力で安定したチームになりつつある。

フレデリック・バスール(フェラーリ)
2024年F1第6戦F1マイアミGP シャルル・ルクレールとカルロス・サインツと話すフレデリック・バスール(フェラーリ)

■マイナス:アップグレード失敗が選手権争いに影響

 2024年シーズン前半にマクラーレンとメルセデスがマシンを大幅に改善したのに対し、フェラーリの開発は期待外れに終わった。


 スペインGPで導入したアップグレードにより、ダウンフォースは増加したものの、新しいフロアは高速コーナーで幾分のバウンシングを引き起こした。この問題は早期に解決することができないということが判明し、イギリスGPでフェラーリは旧型と新型のフロアを比較する作業を実施。興味深いことに、というより憂慮すべきことに、その時点でフェラーリは旧型に戻すことを決めた。

2024年F1第12戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2024年F1第12戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


 コンストラクターズチャンピオンシップは、チームがシーズンを通してどのようにマシンを開発していくかに大きく左右される。2024年のような接戦のシーズンでは、特にその傾向は強い。フェラーリはアップグレードの失敗によって、重要な勢いを失った。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)&シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2024年F1第13戦ハンガリーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイク

■データ(2024年シーズン第14戦終了時)

コンストラクターズ選手権の順位:3位
チームメイト勝敗(予選):ルクレール対サインツ 8:5
チームメイト勝敗(スプリント予選):ルクレール対サインツ 1:2
チームメイト勝敗(ポイント):ルクレール対サインツ 177:162
チームメイト勝敗(予選):ルクレール対ベアマン 1:0
チームメイト勝敗(ポイント):ルクレール対ベアマン 16:6(サウジアラビアGPのみ)
2025年の予定ラインアップ:シャルル・ルクレール、ルイス・ハミルトン



(Peter Nygaard)




レース

8/30(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
8/31(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
9/1(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※イタリアGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン303
2位ランド・ノリス241
3位シャルル・ルクレール217
4位オスカー・ピアストリ197
5位カルロス・サインツ184
6位ルイス・ハミルトン164
7位セルジオ・ペレス143
8位ジョージ・ラッセル128
9位フェルナンド・アロンソ50
10位ランス・ストロール24

チームランキング

※イタリアGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング446
2位マクラーレン・フォーミュラ1チーム438
3位スクーデリア・フェラーリ407
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム292
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム74
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム34
7位マネーグラム・ハースF1チーム28
8位BWTアルピーヌF1チーム13
9位ウイリアムズ・レーシング6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第16戦イタリアGP 9/1
第17戦アゼルバイジャンGP 9/15
第18戦シンガポールGP 9/22
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
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