F速

  • 会員登録
  • ログイン

レッドブル&HRC密着:首位の座を取り戻した後はタイヤを懸念「決して楽に走っていたわけじゃない」とフェルスタッペン

2023年7月10日

 F1第11戦イギリスGPでマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを飾り、第5戦マイアミGPからの連勝を『6』に伸ばした。1シーズン中の連勝記録としてはアルベルト・アスカリに並んで史上3位となった。

レッドブル&HRC密着
2023年F1第11戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 さらにチームとして、昨年の最終戦アブダビGPから続けていた連勝記録を『11』に伸ばした。これは1988年のマクラーレン・ホンダの開幕11連勝と並ぶ大記録だ。クリスチャン・ホーナー代表はこう言って、チームを称賛した


「チームにとって2012年以来のイギリスGP優勝、マックスのシcc、そして我々にとって11連勝となった。これは1988年のマクラーレン・ホンダの11連勝と並ぶ特別な勝利だ。この偉業はドライバーや速いマシンだけでなく、高い信頼性や的確なストラテジーを講じるといったチーム全員の努力がなければ達成できなかった。それを達成したこのチームを私は誇りに感じている」


 ホーナーが語るように、イギリスGPでのフェルスタッペンの勝利は、決して楽勝ではなかった。まず、スタートで出遅れ、いきなり2番手に後退してしまう。それでも、フェルスタッペンはポールポジションを獲得した速さを武器に5周目にランド・ノリス(マクラーレン)をオーバーテイク。

レッドブル&HRC密着
フェルスタッペンはスタートで出遅れ2番手に。ノリスがトップに立った


 しかし、その後、なかなかノリスとの間にDRS圏外となる1秒以上のギャップを確実に築くことができないという状況が続いた。


 フェルスタッペンがノリスを引き離し始めることができたのは、その差が2秒以上となった12周以降だった。


 ところが、このとき、レッドブル&フェルスタッペン陣営には、別の懸念が浮上していた。それは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)の存在だった。


 レース序盤、ラッセルは5番手を走行していたので、フェルスタッペンにとって優勝を争ううえでの敵ではなかった。レッドブル陣営が見ていたのは、ラッセルが履いていたタイヤだった。ラッセルは上位陣でただひとりソフトタイヤでスタートしていた。


 レース前のピレリの想定ではソフトでスタートした場合、1回目のピットストップは11周目から17周目となり、2回ストップとなる予定だった。これに対して、ミディアムタイヤでスタートしていたフェルスタッペンの戦略は、ミディアムからハードへの1ストップだった。


 ところが、予定の17周を過ぎてもラッセルがピットインしない。結局、ラッセルがピットインしたのは、想定を大幅に超えた28周目。ミディアムからハードに履き替える予定だったレッドブルは、迷った。


 その直後、ケビン・マグヌッセン(ハース)がトラブルでコース上に止まって、セーフティーカーが出動。果たして、レッドブルは当初のミディアムからハードではなく、ソフトに履き替えるという戦略の変更を敢行する。

レッドブル&HRC密着
SC出動中にピットに入ったフェルスタッペンは、ソフトタイヤに交換した


 ホーナーはこう振り返る。


「ミディアム&ハードのレースになると予想していたが、ジョージのソフトでのパフォーマンスを見て、戦略を考え直した。再スタートでダッシュしてポジションをキープすることができたが、レース終盤はタイヤをマネージングしなければならなかった。それでもマックスはしっかりとやってのけた」

レッドブル&HRC密着
2023年F1第11戦イギリスGP クリスチャン・ホーナー代表


 フェルスタッペンもこう語る。


「再スタートしてみると、わずか2周か3周で、この気温でタイヤをコントロールし続けるのはかなり難しいことに気づいた。そんなに接近されることはなかったけど、決して楽に走っていたわけじゃない。ハードタイヤを履くべきだったかもしれないから、それについてはこれからデータを見て、エンジニアと話し合う」


 1988年のマクラーレン・ホンダは11連勝でストップした。35年を経て、歴史は繰り返されるのか。あるいはレッドブル・ホンダRBPTが記録を塗り替えるのか。その答えは、2週間後のハンガリーGPで出る。



(Masahiro Owari)


レース

4/18(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
4/19(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
4/20(日) 決勝 26:00〜


ドライバーズランキング

※バーレーンGP終了時点
1位ランド・ノリス77
2位オスカー・ピアストリ74
3位マックス・フェルスタッペン69
4位ジョージ・ラッセル63
5位シャルル・ルクレール32
6位アンドレア・キミ・アントネッリ30
7位ルイス・ハミルトン25
8位アレクサンダー・アルボン18
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※バーレーンGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム151
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム93
3位オラクル・レッドブル・レーシング71
4位スクーデリア・フェラーリHP57
5位マネーグラム・ハースF1チーム20
6位ウイリアムズ・レーシング19
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
第9戦スペインGP 6/1
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号