最新記事
- デビューシーズンに向けたキャデラックの取り...
- 2026年のF1スプリントカレンダー発表。6戦を...
- キャデラックF1のリザーブドライバーは未定。...
- MOTULが50年ぶりにF1参戦へ。2026年からマク...
- 角田裕毅とローソンの接触に対する私見。フェ...
- サーキット・オブ・ジ・アメリカズ、F1とWEC...
- 【角田裕毅を海外F1解説者が斬る】レッドブル...
- 契約延長を目指すモンツァ、アップグレード作...
- 「これが最後のチャンス」夢のF1参戦を目指す...
- クルーの懸命な作業に報いるハジャーの表彰台...
- F1アブダビテストで、現行車と2026年タイヤ装...
- アントネッリ、母国で9位入賞もスタートでの...
F1解説:アゼルバイジャンでのペレスの勝因を探る(2)RB19のポテンシャルを引き出せなかったフェルスタッペン
2023年5月5日
2023年F1第4戦アゼルバイジャンGPで、レッドブルのセルジオ・ペレスが、チームメイトのマックス・フェルスタッペンを破って優勝を飾った。ペレスが2度のチャンピオンに勝った理由を、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが分析する。
────────────────────────────────
第1回「フェルスタッペンを凌ぐレース運びのうまさ」 で、ペレスの勝因として、バクーを得意としていること、レース運びの巧みさ、フェルスタッペンがタイヤを守ってペースを落としすぎたことを挙げた。
さらなる勝因について語ろう。それは、フェルスタッペンがこの週末のRB19を自信を持って乗りこなせなかったことだ。フロントエンドがうまく入らないことで、アンダーステア傾向を消すことができない。その結果、ターン2、3、8の入口でのブレーキングでペレスに遅れを取ってしまった。
フェルスタッペンはレース後、「コーナーの入り口からクリップにかけて、マシンが最適ではなかった。だからいいバランスを見つけようと思って、何度もブレーキバランスやデフを変え続けた」と語った。
「でも挙動は変わらず、ペースが伸びなくて、なんとかうまくいったのは残り10周になってからだった。今週末はチェコとは少し違うベースセッティングで、それが今回のタイヤに合っていなかったかもしれない。とにかくこの週末は、マシンのポテンシャルをフルに発揮できなかった」
完敗宣言と言っていいだろう。
すでに序盤9周目にはフェルスタッペンのリヤタイヤにささくれ摩耗が発生していることが、中継映像でも確認できていた。フェルスタッペンは無線で 、「タイヤが全然ダメだ」と訴えた。
一方ペレスはその間、順調にペースを上げ、コンマ9秒まで詰め寄った。そのままではDRSを使うペレスに抜かれるのは、時間の問題だった。
そこで担当レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは、フェルスタッペンに10周目のピットインを指示した。しかしそれは結果的に、最悪のタイミングでの選択だった。ニック・デ・フリースのコースオフによるイエローフラッグが、セーフティカーに切り替わり、フェルスタッペンの優位は一瞬に消滅したのだ。
2021年にフェルスタッペンがタイヤバーストに見舞われ、ペレスがバクーでの初優勝を挙げた際には、運がより大きな役割を果たした。しかし今回の2勝目は間違いなく、ペレスが実力でもぎ取ったものだった。序盤にフェルスタッペンにかけ続けたプレッシャーが、エンジニアにピットストップを前倒しさせる決断を下させたのが、何よりの証左である。
今回に限らず、市街地サーキットでのペレスが、フェルスタッペン以上の速さを安定して発揮し続けているのは確かな事実である。
クリスチャン・ホーナー代表は、こう指摘する。「チェコのレッドブルでの勝利は、すべて市街地コースでのものだ。バクーで2回目の優勝を果たしたし、去年はシンガポールとモナコで、今年はジェッダで優勝している。あとはただ、通常のサーキットで今回のようなパフォーマンスを発揮するだけだ」
普通に考えれば、フェルスタッペンのような才能の持ち主をコンスタントに打ち破ることは、かなり難しいだろう。しかし今季のペレスの勢い、そしてRB19の自信に満ちた乗りこなし方を見ると、ひょっとしたらという期待も湧いてくる。
ホーナー代表がそんな下剋上を心から望んでいるかどうかは、また別の話だが。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
9/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/6(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

