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レッドブル&HRC密着:他チーム以上のスピードアップが可能なDRSを活かして首位奪回。メルボルンで初勝利を達成

2023年4月3日

 F1第3戦オーストラリアGPのスタート直後の1コーナーでジョージ・ラッセル(メルセデス)に先を越され、さらに3コーナーでルイス・ハミルトン(メルセデス)にインを差されて1周目に3番手に後退したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。しかし、フェルスタッペンとレッドブルに焦りはなかった。それはオーストラリアGPの舞台であるアルバートパーク・サーキットにはDRSゾーンが4カ所設けられていたからだ。

レッドブル&HRC密着
スタート直後のターン1でラッセルが首位に立ち、その後フェルスタッペンはターン3でハミルトンに抜かれた

レッドブル&HRC密着
2023年F1第3戦オーストラリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 DRSはリヤウイングのフラップが開くことで空気抵抗が減り、前車とのスピード差を生じさせてオーバーテイクを促進させる目的で導入されているシステムだ。


 通常であれば、作動させると時速15kmから20kmほどに増加するDRSだが、レッドブルのRB19のDRSは作動させると約30kmスピードアップする。そのメカニズムは明らかにされていないが、リヤウイングそのもののデザインだけでなく、リヤウイングの下にあるビームウイング、そしてディフューザーの形状と車高が関係していると考えられている。


 しかし、この日のフェルスタッペンはDRSが稼働可能となるはずの3周目以降もなかなかメルセデス勢をオーバーテイクすることができなかった。それは1周目にシャルル・ルクレール(フェラーリ)がコースアウトしてセーフティカーが導入されたため、DRSの開始が遅れたことと、メルセデス勢が1-2体制でランデブー走行していたことが関係していると思われる。フェルスタッペンが追うハミルトンもラッセルの背後でDRSを使用していたため、速度差が生まれにくかった。


 そのメルセデスの1-2体制はアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)のクラッシュによってセーフティカーが導入されたタイミングでラッセルがピットインしたことで崩れた。その後、レースは赤旗となり、10周目に再開。DRSが使用可能となった12周目のバックストレートで単独走行していたハミルトンを難なくパスして、トップを奪い返した。

レッドブル&HRC密着
アルボンのクラッシュによりSC導入。先頭のラッセルがピットインした


 こうなると、レースはフェルスタッペンの独壇場。その後、再び赤旗が出され、フェルスタッペンが築いたマージンは消えたが、しっかりと再スタートを決めたフェルスタッペンは首位の座を堅持。3度目の赤旗によって、最後はセーフティカーランの隊列のままチェッカーフラッグを受け、結果的にポール・トゥ・ウインを飾った。


 オーストラリアGPでの勝利はフェルスタッペンにとって初めてとなっただけでなく、レッドブルにとっても2011年以来の美酒。その12年前にF1が導入したのが、このDRSだった。あれから12年、進化させたDRSを身につけたレッドブルの強力な加速は衰えることを知らない。



(Masahiro Owari)


レース

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ドライバーズランキング

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2位オスカー・ピアストリ74
3位マックス・フェルスタッペン69
4位ジョージ・ラッセル63
5位シャルル・ルクレール32
6位アンドレア・キミ・アントネッリ30
7位ルイス・ハミルトン25
8位アレクサンダー・アルボン18
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※バーレーンGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム151
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム93
3位オラクル・レッドブル・レーシング71
4位スクーデリア・フェラーリHP57
5位マネーグラム・ハースF1チーム20
6位ウイリアムズ・レーシング19
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位BWTアルピーヌF1チーム6
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

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