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F1技術解説:第2戦(3)メルセデスの不可解なウイング処理。ハミルトンすら苦しむ不安定なマシン
2022年4月6日
2022年F1第2戦サウジアラビアGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。第1回では激しく優勝を争ったレッドブルとフェラーリの空力設定の違い、第2回では、レース終盤、フェラーリのシャルル・ルクレールがレッドブルのマックス・フェルスタッペンを抑えきれなかった理由を解説。第3回では、競争力不足で苦しんだメルセデスのウイングにフォーカスする。
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他のチーム同様、メルセデスもジェッダの超高速コースに対応するため、フロントとリヤのダウンフォースを軽くしてきた。初日フリー走行ではフラップの一部をカットしたものと、よりシャープなカットを施したものの、計2種類のリヤウイングをテスト。最終的に2台のマシンの予選、レースに向けては、後者の仕様が採用された。
しかしそのいかにも応急措置的な切り口の雑さは、あまりにトップチームらしからぬものだった。レッドブルやフェラーリがデザイン的に統一感のある低ダウンフォースのリヤウイングを採用しているのに対し、メルセデスは単にアッパーフラップを切り落としただけのように見える。メルセデスはすでに第1戦バーレーンでも、ローダウンフォース仕様のフラップが足りなくなるという、意味不明の失態を犯している。
一方でメルセデスのフラップには奇妙なことに、「ガーニーフラップ」がついていなかった。アメリカのレーシングドライバー、ダン・ガーニーにちなんで名づけられたこのデバイスは交換や取り外しが簡単で、リヤウイングの微調整の際によく使われる。
ガーニーフラップは単にダウンフォースを増大させるだけでなく、後流に2つの逆回転渦を発生させることで、気流の剥離を遅らせる役目も担う。
そのためこれを取り外すと、ブレーキング時の車の安定性が低下することが多い。さきほど「奇妙なことに」と書いたのは、そういうことだ。アルファロメオ、マクラーレン、ウィリアムズも、ガーニーを付けない決断を下した。マシン挙動が不安定になるのは覚悟の上で、ドラッグをできるだけ削りたかったのだろう。
しかしその結果、ルイス・ハミルトンは予選Q1敗退を喫した。トト・ウォルフによれば、ハミルトンのセットアップはチームメイトに比較的近いものだったという。しかしフロントウイングをさらに寝かせたことで、リヤがさらに不安定になり、絶対王者ハミルトンですらプッシュできるマシンではなくなっていた。
なんとかダブル入賞を果たしたものの、W13の競争力が圧倒的に不足しているのは否定できない。メルセデス製パワーユニット(PU)のパワー不足を引き合いに出す論調もあるが、問題はむしろポーパシング(激しい縦揺れ現象)であろう。これについては、後日、詳細に解説することにしよう。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

