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FIA、F1セーフティカー規則を変更。レース再開までの時間短縮が可能に

2022年2月21日

 FIAは2022年F1競技レギュレーションの改訂版を発表、セーフティカーにまつわる手順を変更したことを明らかにした。


 2021年最終戦アブダビGP決勝終盤、アクシデント発生によりセーフティカーが出動した際、レースディレクターのマイケル・マシがレギュレーションの文言どおりの運用を行わなかったことが、ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンのタイトル争いに大きく影響した。


 レギュレーションには「『LAPPED CARS MAY NOW OVERTAKE(周回遅れの車両はオーバーテイクをすることができる)』というメッセージが公式メッセージ送信システムにより全競技参加者に送信された場合、先頭車両に周回遅れにされていたいずれのマシンも、リードラップのマシンとセーフティカーを追い抜くことが求められる」と記されているが、マシは、先頭を走るハミルトンと2番手フェルスタッペンの間を走行していた周回遅れのみを前に出した。


 また、「競技長がセーフティカーの存在が引き続き必要であると判断しない限り、周回遅れの最後のマシンが先頭車両を追い越した後、セーフティカーはその次の周の終了時にピットに戻る」という規則に反して、マシはセーフティカーを1周前にピットに戻した。

F1、2021年シーズンよりアストンマーティンのセーフティカー&メディカルカーを使用。メルセデスも継続
2021年のメルセデスのセーフティカー(メルセデスAMG GT R)とメディカルカー(メルセデスC 63 S エステート)

 大きな批判を受けたFIAは、セーフティカー規則について見直しを行うことを決めている。2022年競技レギュレーションの最新バージョンでは、セーフティカーがピットに戻るタイミングに関し、文言が以下のように変更された。


「競技長がセーフティカーの存在が引き続き必要であると判断しない限り、『SAFETY CAR IN THIS LAP(セーフティカーはこの周に入る)』のメッセージが公式メッセージ送信システムにより全競技参加者に送信された後、セーフティカーはその次の周の終了時にピットに戻る」


 この変更により、レース再開を昨年までよりも早めることが可能になる。


 17日、FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、セーフティカー導入中のアンラップ手順について再評価し、シーズン開幕前の次回F1コミッション会合で提示すると述べており、レギュレーションにさらなる変更が行われるものとみられる。



(autosport web)


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