ホンダF1田辺TDレース後会見:「結果以上にいろいろな躓きがあった週末」フェルスタッペン車のダメージはこれから調査へ
2021年7月19日
やはりF1第10戦イギリスGPはレッドブル・ホンダにとって鬼門だったのか。前日のスプリント予選でポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)はルイス・ハミルトン(メルセデス)に接触され、バリアに激突して1周目にリタイア。セルジオ・ペレスも16位完走に終わった。さらにアルファタウリ・ホンダも、角田裕毅10位、ピエール・ガスリー11位が精一杯だった。
そんなイギリスGPをホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「単純な結果、順位以上に、いろいろな躓きのあった週末だった」と総括。「イギリスGPがシーズンのターニングポイントだったねとあとで言われないよう、今後の1戦1戦を今まで以上に大切に戦っていく」と決意を新たにした。
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──マックス・フェルスタッペンが1周目にリタイアしてしまいました。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):ハミルトンに後ろから接触されてコースアウト。非常に残念な結果に終わりました。スプリント予選が導入された初レースだったのですが、いろいろと難しいところもありました。かなり激しくバリアにぶつかっており、事故直後はヒヤッとしましたが、無事に出てきてくれてホッとしました。それは幸いでした。
──セルジオ・ペレスも期待した結果が出せませんでした。
田辺TD:はい。リヤウイングなどの主要パーツを交換したことでピットレーンスタートになりましたが、そこから戦略も含め速さを見せてくれたのですが、最終的にはノーポイントで終わりました。
──アルファタウリ・ホンダについてはいかがですか?
田辺TD:60分間のフリー走行1回だけでマシンセッティングを決めてすぐに予選に臨むというのは、やはり厳しい条件でした。決勝レースでは2台とも、非常に粘り強い走りで順位を上げてくれましたが、(ピエール・)ガスリーは終盤にパンクチャーでピットインせざるを得なかった。入れ替わる形で角田(裕毅)が10位に入って、ホンダ勢唯一のポイントを獲得してくれました。ルーキーらしからぬ落ち着いた走りでチェッカーを受けたのは、よかったと思っています。
──結果的にホンダ勢はスプリント予選に手こずった形になりましたが、今季はあと2回予定されています。
田辺TD:週末の運用をしっかり振り返って、理解を深めていく必要がありますね。
──フェルスタッペンの車体は大破してしまいましたが、パワーユニットのダメージは?
田辺TD:クレーンで吊り上げられた映像を見たときには、かなりひどいのかなと思いました。しかし映像で見るよりはダメージは小さい印象です。もちろん車体に搭載された状態では実際のところはわかりませんし、これから外してきっちり確認して、判断するつもりです。
──最大51Gの衝撃とのことですが、具体的にパワーユニットはどんなダメージを受ける可能性がありますか。
田辺TD:そこは当たり方にもよりますので、なんとも言えませんね。
──シーズン全体を見渡したときに、今回の結果をどう捉えますか。
田辺TD:単純な結果、順位以上に、いろいろな躓きのあった週末だったと思っています。まずスプリント予選でペレスがスピンして、決勝レースはピットレーンスタートになったこと。ポールポジションスタートのフェルスタッペンも、直後にリタイアした。23戦中10戦しか終わっていない、まだ半分にも到達していないわけですが、このイギリスGPがシーズンのターニングポイントだったねとあとで言われないよう、今後の1戦1戦を今まで以上に大切に戦っていくつもりです。
──次のスプリント予選は、エンジン全開率の高いモンツァが予定されています。それを見据えて、パワーユニット3基目を入れる時期や、やりくりの仕方など、当初の予定を考え直す可能性はありますか。
田辺TD:初回となったこの週末の戦い方を振り返って、次回もコピペで行くのか、次はこうやるとか、いろいろ考えたうえでエンジンローテーションをやっていこうと思っています。そこは今回のスプリント予選に限らず、毎回見直しをかけながらやっています。
──次戦ハンガリーGPはまったく違うコース特性です。
田辺TD:典型的な低速コースで、しかも非常に暑い。そのため風による冷却が効率よくできないサーキットです。車体、パワーユニットともに、冷却に厳しいコースという位置づけです。そこはきっちり抑えたうえで、今回の雪辱を期したいですね。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 99 |
2位 | ランド・ノリス | 89 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 87 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 73 |
5位 | シャルル・ルクレール | 47 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 38 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 31 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 20 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 188 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 111 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 89 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 78 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 25 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

