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F1技術解説エミリア・ロマーニャGP編(1):2021年のトレンド『Z型フロア』
2021年4月27日
2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った変更等について解説する(全2回)。第1回では規則変更によって生まれたフロアのトレンドを取り上げる。
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歴史は繰り返す。それはF1でも同じである。たとえば新たな技術レギュレーションが導入されると、最初の段階こそエンジニアたちは独自のアイデアに基づいた解決策を提示する。しかしその後アップデートを繰り返すうちに、結局はライバルたちのマシンと同じような外見になっていくものだ。
高い位置に置かれたサイドポンツーンが、典型例の一つだろう。2017年にフェラーリが最初に導入すると、今では全チームが採用するスタンダードになった。メルセデスが先鞭をつけた複雑な形状のバージボードも、今ではF1マシンに欠かせないパーツである。
空力レギュレーションが変更された今季も、同じ現象が起きつつある。以前と違うのは、他チームの追随が異常に早いことだ。具体的にはフロアのアップデートである。
フロア後端の面積を縮小することで、最大10%ものダウンフォース量を削減することが、今季の規約変更の肝のひとつだった。そこでメルセデスやレッドブルが投入したのが、後述する「Z型フロア」だった。そのアイデアを、早くも第2戦イモラでフェラーリとウイリアムズが模倣してきたのである。
FIAの新規約によれば、フロアの縮小箇所は、前輪軸の180cm後方地点を頂点とし、底辺を後輪軸の前方17.5cmの幅10cmとする三角形、とされる。マクラーレンやアルファロメオ、ハースのフロア形状は、そのレギュレーションにほぼ沿ったものだ。
それに対しメルセデスやレッドブルなど他7チームは、そこからさらに小さな三角形の切り欠きを作っている(下の写真:黄色部分参照)。これが、その形状から「Z型フロア」と呼ばれるものだ。
フロア面積が少なくなればなるほど、理屈の上ではダウンフォース量は減少する。なのにさらにフロアを削る意図は、はたして何なのだろう。まだ推測に過ぎないが、フロア両端をできるだけ平行にすることで、下面の空気の流れをよりスムーズにしたいのではないか。
一方でZ型フロアを採用した7チームは、メルセデス以外はすべてフロア表面に小さなデフレクターを設置している(白矢印参照)。このデフレクターで渦流を生じさせ、フロア表面の乱流が下面に入り込むのを防いでいる。1970年代に流行したスカートの再現ともいえる。
今や半数以上のチームがZ型を採用したとはいえ、これが今季の最適解かどうかはまだ確定していない。Z型を採らないマクラーレンが、レッドブルやメルセデスに迫る戦闘力を発揮していることからも、それは明らかである。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫 / autosport web)
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7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
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10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
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5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
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