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佐藤万璃音F1初テストへの経緯。ヘルムート・マルコ「ウチのF1マシンに乗るよね?」
2020年12月16日
12月15日にアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで行われたF1若手ドライバーテスト。2021年のF1昇格が確実視されている角田裕毅とともにアルファタウリ・ホンダのAT01のステアリングを握ったのは、2020年シーズン、トライデントからFIA F2選手権に参戦していた佐藤万璃音だった。なぜ佐藤が今回のテストに参加することになったのか。その経緯を本人が語った。
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「9月末に開催されたロシア・ソチのレースを終えて、日本に1ヵ月ほど一時帰国していたときでした。10月16日の午前2、3時くらいだったでしょうか? すでに就寝していた時刻にヨーロッパのマネジメントチームから電話があって、『アルファタウリのF1マシンに乗る? 乗れるとなったら乗る?』と聞かれたので、『乗る!』と即答しました」
「どうやらレッドブルのドクター・ヘルムート・マルコから、『万璃音はウチのF1マシンに乗るよね?』と尋ねられたようです。もちろん、マルコからの突然の申し出にマネジメントチームも僕も、『え?』と反応するしかなかった感じですね」
「今年のうちにF1マシンをテストしたいという話は、マネジメントチームと僕もおぼろげながら願ってはいました。しかし、自分がマーケットに居ない現状でそうした話は来ない。だから、今回の申し出に僕らは驚いたわけです」
「僕が日本に居る間にアルファタウリとの契約はすべて済ませました。イタリア・ファエンツァのファクトリーでシート合わせやコクピット・ドリルを受けたのは、11月末にバーレーンへ出発する前日でした」
「ちなみにテストで着用するレーシング・スーツは今季のレギュラードライバーとベースのデザインは一緒です。ヘルメットに関してはチームからの指定がなかったので、自分で新調したものを持ち込みました」
それにしても、マルコはテストのドライバーとして、なぜ佐藤に白羽の矢を立てたのだろう?
「正直、僕も分かりません。ただ、マルコも何の考えもなしに僕を一日、ワンオフで最新型のF1マシンに乗せるわけもないでしょうし……。僕じゃなくても良かったんじゃないかなあとは思います(苦笑)。こちらから、『乗せてくれ!』と積極的にアプローチしたわけでもない」
「そもそも、レッドブルとアルファタウリのリザーブドライバーのセルジオ・セッテ・カマラだっていたし、レッドブルジュニアで2020年のF2を走ったユアン・ダルバラもいたわけじゃないですか。FIA F3を走っていたリアム・ローソンだっている」
「つまりレッドブルからすれば選択肢は数あるわけで、来季のアルファタウリのレギュラードライバーはすでに決まっている。そもそも僕はスーパーライセンスを持っていない」
「F1マシンに乗る目標という夢を叶えてくれたマルコには感謝しているし、いまはうれしいのひと言です。マルコが僕を乗せる目的が何であっても、それはそれで変わらない」
「ただひとつ分かっていることはマルコは現地に足を運ぶことはなかったけれど、僕がチャンピオンになった2019シーズンのユーロフォーミュラ・オープン(EFO)は熱心に見ていたようです。もちろん、僕ではなくレッドブル・ジュニア・ドライバーの裕毅とリアムのレースを中心に見ていたのでしょうけれどね」
「僕自身、マルコとは面識がないわけでもありません。EFOのタイトル獲得間近だった時期、ツインリンクもてぎで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権で初めて会って話し、『賢いレース運びをするな』と評価してくれました」
「その次に会ったのは2019年シーズンのF2第10戦のイタリア・モンツァでしたが、『なぜこんなチーム(カンポス・レーシング)で万璃音は走っているんだ?』とマルコはマネジメントチームのスタッフに言っていたようです」
「アルファタウリでF1テストに参加するという話は、裕毅も公式発表前に知っていましたね。僕が日本に一時帰国しているとき、それとはまったく関係ない話をしているなかで、『万璃音もF1テストするんだろ?』と聞かれました」
「カートで一緒に走り、ふたりでヨーロッパを舞台にフォーミュラカーレースを戦うようになり、こうしてふたりで同じチームでF1テストに臨むとは、当時は考えられなかったので感慨ひとしおです」
「じつのところ、今回のテストだけではなく裕毅が11月頭にイモラで2018年型アルファタウリF1マシンに乗るとき、僕もそこで乗るという話がありました。裕毅とふたりで1日ずつ走るという話も最初はあった。でも、結果的に僕は今回のテストだけになりました」
この点に関してはある筋の情報によると、2018年型アルファタウリF1マシンに搭載して稼働できるホンダ製パワーユニット(PU)が、1基しか残っていなかったという。しかも、走行可能な距離は数百kmしか残されておらず、角田のテストだけで終えるしかなかったという背景があったようだ。
「来季に関してはF2への継続参戦です。いくつかのチームと交渉中だとマネジメントチームからは聞いています。レッドブルジュニア入りの可能性に関しては具体的な話はありません」
「ただ、今回の件でも分かるように、この世界では予想していない出来事が突然舞い込んでくる。そうした事態に直面しても対応できるよう、これからも準備を怠らないようにしたいし、与えられた今回のチャンスも十分に活かしたいと考えています」
(取材・まとめ Kojiro Ishii)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

