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【F1第16戦無線レビュー(1)】フェルスタッペン、アクシデントに巻き込まれリタイア「どうすることもできないよ」
2020年12月9日
2020年F1第16戦サクヒールGPは、初めてバーレーン・インターナショナル・サーキットの外周コースを使って開催された。王者ルイス・ハミルトン不在のなか、決勝レースは序盤から波乱の展開。そんなレースを無線とともに振り返る。
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第16戦サクヒールGPは、チャンピオンのルイス・ハミルトン(メルセデス)が新型コロナウイルスに感染して欠場したためか、フロントロウからスタートするメルセデス以外のドライバーたちが、スタート直後から表彰台を目指して激しいバトルを演じた。
その結果、1周目の4コーナーでシャルル・ルクレール(フェラーリ)がセルジオ・ペレス(レーシングポイント)に追突する事故が発生。そのあおりを受けて、3番手からスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)もリタイアに追い込まれた。
フェルスタッペン:F****。あれじゃ、どうすることもできないよ。*****
フェラーリ:だいじょうぶか?
ルクレール:ああ……、だいじょうぶ。でも、終わった
フェラーリ:了解だ
ペレス:(ターン4で)結構な勢いで、ぶつけられたよ
レーシングポイント:OK、チェコ、BOX、BOX
ペレス:何が起きたのか、教えてくれ
レーシングポイント:ルクレールがブレーキをロックさせて突っ込んできた。君は悪くない
ペレス:ワァー、アアーー
レーシングポイント:聞いてくれ、ルクレールとフェルスタッペンがリタイアした。だから、レース前にも言ったように、まだチャンスはある。
この事故でセーフティカーが導入された。ハミルトンの代役として、ウイリアムズからメルセデスに移ってレースをしているジョージ・ラッセルは、予選2番手からスタートで先頭に立った。しかし、メルセデスのマシンで経験する初めてのセーフティカーランとなったため、チームに確認を取る。
メルセデス:ターン4で事故が起きて、セーフティカーが出た。フェルスタッペンとルクレールがリタイアしている
ラッセル:了解。それで、セーフティカーラン中に何をすればいいか、アドバイスが欲しい。ブレーキの温度設定とか……
メルセデス:(パワーユニットの)HPPデフォルト35にしてくれ
ラッセル:HPPのあと、なんって言った?
メルセデス:HPPデフォルト。そして35だ。もうすぐセーフティカーに追いつく。DASをもう少し使ってほしい。ブレーキの温度をキープしてほしい。でも、通常のようには踏むなよ。もし必要なら、(ブレーキの)マジックをキャンセルしていい。そして、ストラット1だ。
ラッセル:DASは使った方がいいの?
メルセデス:ああ、DASはストレートで使っていい
ラッセル:それから、オーバーテイクボタンは右側の最上段のヤツだよね?
メルセデス:そうだ。右上の裏側のヤツだ。それから、いまセーフティカーの警告灯が消えた。君がペースをコントロールできる。
レース再開後もラッセルの勢いは止まらない。15周目にメルセデスから2番手のバルテリ・ボッタスに無線が飛ぶ。
メルセデス:ターゲット、プラス9
これは、スタート時に履いたミディアムタイヤでの走行を9周延ばすという意味で、それは、もう3ストップはなく、2ストップか1ストップになることを意味していた。ここからボッタスのペースが徐々に上がり、21周目2秒あったラッセルとボッタスのギャップは22周目から2秒を切る。するとラッセルからこんな無線が。
(25周目)
ラッセル:彼が縁石を使っているのかどうか教えて
メルセデス:バルテリのほうが、縁石をより使っている
フェルスタッペンがリタイアして、12番手からスタートしていたアレクサンダー・アルボンに期待がかかるレッドブル・ホンダ陣営だが、アルボンのマシンは予選寄りにダウンフォースをつけた空力仕様になっていて、なかなかオーバーテイクができず、25周目を終えて10番手と中団に埋もれたままだ。
アルボン:僕らの方が速いけど、レースでは戦えないよ
29周目、メルセデスはボッタスにさらにピットストップを延ばすという指示が飛ぶ。これでメルセデスは1ストップに決定したようだ。
メルセデス:ターゲット、プラス20。ターン8の縁石を使わないように。これは2台とも同じ指示だ。
こうして、サクヒールGPはメルセデス勢が1-2体制を築いたまま、中盤に入っていく。
(Masahiro Owari)
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1位 | ランド・ノリス | 77 |
2位 | オスカー・ピアストリ | 74 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 69 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
5位 | シャルル・ルクレール | 32 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 25 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 151 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 93 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 71 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 57 |
5位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
6位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

