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SC3回の大波乱レースでレッドブル・ホンダが揃って表彰台に。ハミルトンが5連勝【決勝レポート/F1第15戦】
2020年11月30日
11月29日現地時間午後5時10分、バーレーンGP決勝が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。2位はマックス・フェルスタッペン、3位はアレクサンダー・アルボンで、レッドブル・ホンダのふたりが揃って表彰台に上がった。
この日は朝から降雨もなく安定した気候で、気温は27度、路面温度は32度。降水確率は20%と低く、風は弱くマシン挙動への影響は少ない。ソフトタイヤのデグラデーションが極端に大きいと予想されるため、Q3に進出した上位10台はすべてミディアムタイヤ、11番グリッド以下でもミディアムが大半で、シャルル・ルクレール(フェラーリ)とロマン・グロージャン(ハース)、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)がハード、予選Q2のスピンによりミディアムを1セットしか持っていないカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が新品のソフトでスタートに臨む。
スタートでハミルトンが好発進でホールショットを奪うが、2番グリッドのバルテリ・ボッタス(メルセデス)は加速が鈍く、フェルスタッペンが2番手、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)が3番手に浮上し、さらにはアルボンとダニエル・リカルド(ルノー)もこれに続いてボッタスは6番手まで後退してしまう。
その直後、ターン2でエステバン・オコン(ルノー)とピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)に挟まれたランド・ノリス(マクラーレン)がフロントイングを壊し、行き場所をなくしたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にランス・ストロール(レーシングポイント)が押し出され、これを起因としてターン3出口では複数のマシンが交錯するようなかたちに。
この集団を右に避けようとしたグロージャンがダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)と接触して飛び出し、ガードレールに激しくクラッシュ。モノコックからパワーユニットとリヤエンドがもぎ取られるようなかたちになりガソリン系統から激しく出火。レースは即座に赤旗中断となった。
モノコックは3段のガードレールの隙間を突き破るかたちになったが、モノコックとHALOによってグロージャンは護られて自力でマシンから脱出。肋骨の骨折が疑われるものの意識のある状態で精密検査のためマナマ市内の病院に搬送された。
ガードレールは激しく損傷しており、各車はピットに戻りピットレーンに整列して修復作業を待つ。
損傷したガードレールをコンクリートウォールで置き換え、1時間21分の中断を挟んでレースは午後6時35分に再開。19台のマシンがセーフティカー(SC)先導でコースインし、事故発生前のSCライン2通過時点の順でグリッドに整列し、レースは3周目からスタンディングでリスタートが切られることとなった。
グリッドは首位ハミルトン、2番手フェルスタッペン、3番手ペレス、4番手ボッタス、5番手アルボン、6番手リカルド、7番手ノリス。8番手オコン、9番手ガスリー、10番手ベッテルという順。ここでガスリーとベッテル、ケビン・マグヌッセン(ハース)がハードタイヤに、クビアトがソフトタイヤに、ルクレールとラティフィがミディアムタイヤに交換を済ませている。
リスタートでハミルトンは再び好発進で首位を維持。オフライン側の2番グリッドのフェルスタッペンは加速が鈍くペレスがアウトから前に出るが、ターン1でインを突いてなんとか2番手を堅守した。3番手ペレス、4番手はターン1でアルボンにアウトに並ばれながらもなんとか抑えたボッタス、6番手ノリス、7番手オコン、8番手ルクレール、9番手リカルド、10番手ガスリーという順になる。
ターン8ではインにいたクビアトとアウトからターンインしたストロールが接触し、ストロールのマシンが弾き飛ばされて裏返しになってストップ。これでセーフティカー導入となった。これに対しクビアトには10秒加算ペナルティが科された。
ボッタスはデブリを拾ってスローパンクチャーを起こしたため、セーフティカー走行中の4周目にピットインしてハードに交換。これによりボッタスは16位に後退する。
レースは9周目に再開。各車とも大きな混乱なく順位をキープして走るが、ターン11でリカルドがブレーキをロックさせてサインツJr.が8番手に上がった。ソフトを履くサインツJr.はさらに12周目のターン1でルクレールをパスして7番手へ。ルクレールはペースが上がらず、リカルド、ガスリーにも抜かれてズルズルと順位を落としていく。
各車ともタイヤをいたわりながらポジションキープの走りに徹し、首位ハミルトンは2番手フェルスタッペンをコンマ数秒ずつじわじわと引き離していく。3番手ペレスは9秒、4番手アルボンは12秒遅れで、中団グループは5番手ノリスを先頭に各車が2秒差で続く。
16周目にリカルドが先陣を切ってピットインし、ハードタイヤに履き替える。これを受けて翌17周目にはオコンとクビアトがピットインし、オコンはミディアムに交換する。18周目にノリスがピットインしミディアムに換えてルノー勢の前に戻る。
19周目には首位のハミルトンがピットインして中古のミディアムに交換。アルボンもピットインし、翌20周目にフェルスタッペンがピットピンしこちらはハードに交換。ミディアムタイヤのハミルトンはデグラデーションの進みが早く、ハードタイヤのフェルスタッペンはハミルトンより1秒速いファステストラップを記録して猛攻を仕掛ける。
3番手ペレスもピットインしてハードに履き替える。ソフトタイヤで引っ張ったサインツJr.は21周目にピットインし、ミディアムに換えてルノー勢の後方でコースに復帰した。23周目にルクレールがピットインして12番手に後退。
リスタートからハードタイヤで引っ張ったガスリーとボッタスが25周目にピットインし、ガスリーは再びハードを履いて実質1ストップで走り切る戦略に出る。ボッタスはソフト以外はミディアムしか残っていないためこれを履く。
サインツJr.は27周目のターン1でオコンを抜いて6番手に上がり、これで首位ハミルトン、2番手フェルスタッペン、そこから15秒離れて3番手ペレス、4番手アルボン、5番手・6番手にマクラーレン勢、7番手・8番手にルノー勢、そこから8秒離れて9番手にガスリー、10番手ルクレール、11番手ボッタスという順になるが、ボッタスは32周目のターン1でルクレールをかわして10番手に上がる。タイヤ戦略が異なるルノー勢はリカルドを前に出し、リカルドはペースを上げてマクラーレン勢を追っていく。
34周目、フェルスタッペンはピットインして新品のハードに交換し、勝負を仕掛けて行く。しかし作業に手間取り5.1秒を要してしまった。
翌35周目にピットインしたハミルトンはハードタイヤに換えてペレスの前で首位をキープしたままコース復帰を果たした。
4番手アルボンも34周目にピットインし、3番手ペレスは36周目にカバーに入りハードに換えてアルボンの前をキープした。後方でピットインしたリカルドは先にタイヤ交換を終えていたオコンの背後に戻ることとなり、激しいバトルの末に37周目のターン4でリカルドがオコンを抜いて前に出た。
38周目にノリスとボッタス、39周目にサインツJr.、40周目にルクレールがピットインして上位勢はタイヤ交換を完了。ミディアムのボッタス以外は上位全車がハードタイヤとなった。
これで順位は首位ハミルトン、3.5秒後方に2番手フェルスタッペン、3番手ペレスは首位から28秒遅れで、4番手アルボンはこれに着いていけない。その15秒後方の5番手に実質1ストップで走り切ろうとしているガスリー。しかしその背後にはタイヤ交換を済ませたばかりの6番手ノリス、7番手サインツJr.が迫り、そこから4秒遅れて8番手リカルド、9番手オコン、10番手ボッタスの集団が続く。
43周目のターン1でボッタスがオコンを抜いて9番手へ。ノリスは44周目のターン4でガスリーを捕まえて5番手に上がった。ガスリーはリヤのタレを訴え、ガスリーを追うサインツJr.もブレーキの不調を訴える。アルボンもリヤタイヤのグリップを失ってペレスを追うことができない。
46周目、後方のペレスに対し25秒のギャップができたフェルスタッペンはピットインして中古のミディアムタイヤに履き替える。フェルスタッペンはハミルトンより1.6秒速い1分32秒014のファステストラップを記録し、その後も1周1秒〜1.5秒ずつギャップを縮めていく。しかし残り周回数に対してギャップはあまりに大きすぎる。
51周目のターン1〜2の立ち上がりでサインツJr.はガスリーに並びかけてオーバーテイクし6番手に浮上。さらにリカルドがガスリーの背後に迫っていく。
53周目、ペレスが急にスローダウンし後方から白煙を上げる。そのまま走り続けるものの54周目には白煙の量が増え、ターン10の立ち上がりでブローアップして火を上げながらマシンをコースサイドに止めた。
これでセーフティカー導入となり、そのままレース終了。ハミルトンが今季11勝目を挙げ、2位フェルスタッペン、3位アルボンが自身2度目の表彰台を獲得した。4位ノリス、5位サインツJr.、セーフティカーによって命拾いしたガスリーが6位、7位リカルド、8位ボッタス、9位オコン、10位ルクレールという順位になった。
(Mineoki Yoneya)
9/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/6(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

