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【F1第14戦無線レビュー(2)】「もう一度インターにしよう」ピットストップを巡ってチームとストロールの間にズレ
2020年11月21日
ウエットコンディションでスタートした2020年F1第14戦トルコGPは、スタート後に各車がインターミディエイトタイヤに履き替えると、そこから今度はドライタイヤに交換できるかどうかという局面を迎えた。トルコGPの決勝レースを無線とともに振り返る。
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ウエットコンディションでスタートした第14戦トルコGP決勝レースは、その後、路面が徐々に乾き、全車フルウエットからインターミディエイトにタイヤを交換。レースはそのインターミディエイトで走り続けるか、それともピットインして再びインターミディエイトに交換するかで分かれていく。
4番手を走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が33周目にピットインすると、34周には3番手のアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)も続く。ここで、トップを走行するランス・ストロールとレーシングポイントの間でちょっとした意思のズレが生じる。
レーシングポイント:BOX、BOX
ストロール:マジで?
レーシングポイント:もう一度、インターミディエイトに交換しようと思う
ストロール:どうしてそうする? なんでなんだよ
レーシングポイント:じゃ、ステイアウトだ
しかし、その直後の36周目に、ストロールはピットインして新しいインターミディエイトに交換。4番手でコースに復帰したストロールだが、ペースが上がらず、39周目に2台のフェラーリ勢に相次いでオーバーテイクされる。
そのストロールに代わって、ピットストップせずに先頭に立っていたのがセルジオ・ペレス(レーシングポイント)だった。そしてペレス同様、ピットインしないでステイアウトしていたルイス・ハミルトン(メルセデス)が2番手に上がっていた。
徐々にハミルトンがペレスとの差を詰めていくと、37周目のバックストレートでDRSを使用して難なくオーバーテイク。ここでついに、レースリーダーがこの日初めてハミルトンに変わる。
また後方では16番手のジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)とロマン・グロージャン(ハース)が最終コーナーで接触。
グロージャン:なんていう*****
ハース:だいじょうぶか
グロージャン:ああ、**********。でも、**********。ああ、ダメだ**********。
グロージャンは慌ててコースに復帰しようとするが、再びスピンを喫してしまう。
ハース:(ランド)ノリスが接近しているから気をつけて
グロージャン:ベストを尽くしているけど、路面が冗談のように滑るんだよ
ハース:次はオコンがターン10を通過している
グロージャン:マシンが大丈夫かどうかは、わからない
40周目あたりから、再び雨雲が近寄ってくる。
マクラーレン:残り9周あたりで、また雨が来るかもしれない
ハミルトン:暗くなっているけど、雨の可能性がある?
メルセデス:そうだね、その可能性はある
しかし、雨は45周目に入っても降る気配はない。
レッドブル・ホンダ:路面コンディションはどう?
フェルスタッペン:まだスリックじゃないね
ハミルトン:(インターミディエイト)タイヤがブローアップしそうで心配なんだけど……
メルセデス:(46周目にピットインしてタイヤを交換した)バルテリのタイヤをチェックしたけど、まだ大丈夫だ
このレースでできれば優勝とファステストラップを取って、タイトル争いを引き伸ばしたかったバルテリ・ボッタス(メルセデス)は、入賞圏外に完全に脱落し、逆転チャンピオンの可能性はほぼなくなった。
メルセデス:あと4周だ
ボッタス:もう少し少なくてもいいんだけど
フロントロウからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にとっても、今年のトルコGPはフラストレーションの残る結果となった。スタートで出遅れ、1回目のピットイン後にはスピン。2回目のピットストップではフロントウイングのフラップの角度調整を誤り、空力のバランスが理想的な状況でないなかでのレースを強いられ、再びスピンを喫する。
フェルスタッペン:なぜかわからないけど、アンダーステアになって、コーナー出口でトラクションがかからない
タイトル争いがかかった重要な一戦で14位に終わったボッタス。そして、メルセデスが予選で沈んだ絶好のチャンスをモノにできなかったフェルスタッペン。ふたりにとって、第14戦トルコGPは課題を残す結果となった。
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(3)に続く
(Masahiro Owari)
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4/11(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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予選 | 結果 / レポート | |
4/13(日) | 決勝 | 24:00〜 |


1位 | ランド・ノリス | 62 |
2位 | マックス・フェルスタッペン | 61 |
3位 | オスカー・ピアストリ | 49 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 45 |
5位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
6位 | シャルル・ルクレール | 20 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 15 |
9位 | エステバン・オコン | 10 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 111 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 75 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 61 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 35 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 15 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |

